第十七話『赤筆』
―路上
ザルバ「間違いない・・・ホラーの匂いがする」

車に缶スプレーでイタズラ書きをしていた少年を追い詰める。
少年「うっ・・・」
ザルバ「待て、こいつは人間だ」
少年「ぅゎぁぁぁ・・・」
車のナンバーの文字に憑依したホラー・セディンベイルが鋼牙を襲う。
セディンベイル「魔戒騎士か」

鋼牙「うっ・・・フッ!フッ!」

烈花「鋼牙、それを狙え!」
逃げ去るセディンベイル。
烈花「奴は文字をゲートに出現するホラーだ。本体の文字を狙わないと倒せない」
ザルバ「なんだ烈花・・お前だったのか」
烈花「久しぶりだな、ザルバ。鋼牙、どうした?腕が鈍ったのか?」
鋼牙「ホラーの名は?」
烈花「セディンベイル・・・・俺が追っているホラーだ」
鋼牙「烈花、どうしてお前が?」
烈花「騎士がやられた」
―冴島邸
ゴンザ「お待たせしました」
鋼牙「ゴンザ、魔戒法師の烈花だ」
ゴンザ「あぁ、お会いできて嬉しゅうございます。鋼牙様が旅先で大変お世話になったと伺っております」
烈花「いや、世話になったのは俺の方だ。宜しく頼む」
ザルバ「ゴンザ!気を付けろよ!このお嬢ちゃんは相当気が強いぞ!」
烈花「ザルバ!また口を塞がれたいのか!」
ゴンザ「アハハハ・・・鋼牙様、今日は賑やかになりそうですな」
鋼牙「ゴンザ、旧魔界文字に関する本を持ってきてくれ」
ザルバ「かしこまりました」
―冴島邸鍛錬場
烈花「セディンベイルは魔界の知識に深い。だからこそ、滅ぼされることなく生き長らえてきた」
鋼牙「生き長らえてきた?」
烈花「魔戒法師達が奴から知恵を借りるためだ。魔戒騎士もそれを承知し、古い魔導書の中に封じるに止めた」

烈花「俺の管轄に隠されていたその魔導書が盗まれた」
鋼牙「何者かが奴の封印を解いたというのか?」
烈花「そう・・奴を使って何かを探るために」
烈火「ハァァーッ・・・ハッ!」

烈花「鋼牙、セディンベイルの急所は俺が教える。奴の動きを見破る術は身に付けてきた」
鋼牙「分かった」
鋼牙「随分腕を上げたな・・」
烈花「だったらいいがな・・・・・」
―ある女の部屋

ホラーの声「堕落した文字に囲まれて暮らす人間ども」
女「誰?」
ホラー「フフフフフ・・・・お前の肉身を使わせて貰うぞ」
女「あっ・・・あっ・・・う・・・・・・」
ホラー・セディンベイルに憑依される女。
―冴島邸
カオル「ゴンザさ~ん」
カオル「!?」
烈花の寝顔を覗き込むカオル。それに気付き目覚める烈花。
烈花「お前は誰だ・・・ゴンザの娘?」
カオル「違うわよ~、あなたこそ誰なの!?鋼牙の知り合い?」
烈花「声がうるさい!だから女は嫌いだ」
カオル「何よそれ・・あなただって女じゃない!」
烈花「黙れ!その口を塞ぐぞ!」
カオル「最低ぇ、鋼牙の知り合いの中で一番最悪!」
鋼牙「何をしている?」
ゴンザ「一大事です、入ってはなりません!」
ザルバ「おっ、確かにこいつは一大事だな、鋼牙」
鋼牙「来てたのか?」
カオル「おはよっ。鋼牙、彼女は何者?」
鋼牙「魔戒法師の烈花だ。烈花、こいつは・・」
烈花「紹介無用。俺は女に興味はない」
カオル「私もあなたなんか別に興味ありませんから!」
睨み合うカオルと烈花。
―冴島邸玄関
鋼牙「カオル、何か用があったんじゃないのか?」
カオル「ううん、本当に何でもないの。絵本の締め切りに追われてて・・・無事に終わったから、ちょっと鋼牙の顔が見たくなって」
鋼牙「そうか・・」
カオル「帰って少し寝るね」
鋼牙「あぁ・・おやすみ」
カオル「おやすみ」
ゴンザ「私はそこまでお見送りに」
鋼牙「頼む」

烈花「鋼牙、あれがお前の希望か?」
鋼牙「・・・ホラー狩りに行くぞ。支度をしろ」
―冴島邸前
ゴンザ「カオル様、何か鋼牙様にお話があったのではありませんか?」
カオル「鋼牙には絶対に内緒だよ?絵本が完成したら一緒に旅に出たいなって・・・」
ゴンザ「鋼牙様とお二人で・・それは楽しそうですなぁ」
カオル「でも鋼牙にはそんなお願い、無理に決まってる。私、何考えてるんだろ・・」
ゴンザ「いえ、分かりませんよ。カオル様の頼みなら」
カオル「え?」
―公園
ザルバ「なるほど、この本で奴を封印しようというわけか」
鋼牙「うっ!」
烈花「鋼牙!苦しいのか?」
鋼牙「大丈夫だ。何でもない」

烈花「嘘を付くな!お前の胸に刻印がないことを願ってた。でもすぐに分かった・・・お前の身体は弱ってる。俺が強くなった訳じゃない。すまない、鋼牙・・・俺はお前に何もしてやれない」
鋼牙「気にするな。覚悟は出来ている」
烈花「あの女は・・・・あいつはお前の覚悟を知っているのか?」
鋼牙「カオルは普通の人間だ。俺やお前とは違う・・」
烈花「違うもんか!あいつはお前と一緒に生きていく・・そう決めてるんだろ?」
烈花「鋼牙、あいつに全てを話して傍にいてやれ。お前だって本当はそれを・・」
鋼牙「俺に残された時間は僅かだ」
烈花「言うな!」
鋼牙「それはカオルと過ごす時間じゃない」
―出版社
忍田「うん!いいじゃないですか!こっちのラストの方が素敵ですよ」
カオル「机借りても良いですか?下絵だけすぐに書き直します」
忍田「そうですか!?それは助かります」
―ビル
憑依された女「黄金騎士の女か・・・そいつは喰いがいがある。貴様の主に折角封印を解いてもらったのだ・・・楽しまなければなぁ」
―仮面の男の洞窟(セディンベイルの回想)
仮面の男「セディンベイル、この文字を解き明かせ」
セディンベイル「よかろう・・」
仮面の男の依頼を受けるセディンベイル。
―出版社
忍田「どうですか?」
カオル「もう少しです」
忍田「だけど惜しいなぁ・・この本が完成したら、またすぐ次を頼もうと思ったのに」
カオル「ごめんなさい・・・終わったらやりたいことがあって」
忍田「そっか・・・・、コーヒー無いね」
コーヒを入れに行く忍田。
―出版社給湯室
忍田「うっ!」

憑依された女に襲われる忍田。額に『欲』の文字が浮かび上がる。
―出版社
カオル「あっ、出来ました!・・・・・忍田さん?」
忍田「その気もないのに思わせ振りな顔をしやがって・・・」
カオル「え?」
忍田「分かってんだろ?お前を選んだのは才能があるからじゃない!若い女だからだ・・ヤれると思ったからだ」
カオル「キャーッ!!!」
―夜の路上
烈花「鋼牙、ホラーの気配だ!」
―出版社ロッカールーム
カオル「はぁ・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・・・」
忍田「お前の絵本なんて・・誰も喜ばねえんだよっ!!」
カオル「キャー!」
忍田「あっ!」
鋼牙と烈花が現れる。
烈花「ハッ!」
忍田の額の文字を消す烈花。
カオル「鋼牙・・・」
鋼牙「心配するな。死んではいない」
ザルバ「どうやらホラーに操られていたようだな」
憑依された女「そうか、黄金騎士とは貴様か・・・破滅の刻印を受けたお前が、今更女一人を助けてどうする?時間はないぞ・・・もうすぐだ」

冴島鋼牙&烈花VS憑依された女
鋼牙「フッ!」

憑依された女「愚かなものだ・・・ホラーと殺し合い、挙げ句に人間同士で殺し合う・・」
鋼牙「ハ!う・・・!」
憑依された女「貴様に魔界に残る古の言葉を教えてやろう・・・陰我がある限り、人間はいつか必ず滅びる」
憑依された女「デヤァァァアッ!」
鋼牙「うっ!」
烈花「ハッ!」
憑依された女「デヤァァーッ!」
烈花「うっ・・・」

憑依された女「ハァッ!」
烈花「うっ!!」
鋼牙「フッ!う・・・ぅゎあ!」
烈花「ヤッ!うっ・・・」
憑依された女「デヤー!」
烈花「ハァッ!」

烈花、憑依された女を倒すも、ホラーは文字となり逃げる。
―出版社ロビー
ホラー化するセディンベイル。
冴島鋼牙&烈花VSホラー・セディンベイル

鋼牙「ウォォ!フッ!フッ!うっ!」
烈花「ハッ!」
セディンベイル「ハァァ!」
セディンベイルの攻撃で鋼牙のコートのお守りが落ちる。
鋼牙「フッ!フッ!ハッ!!」
烈花「鋼牙、そいつが奴の本体だ!」
鎧を召喚する鋼牙。
―異空間
黄金騎士ガロ&烈花VSセディンベイル
セディンベイル「ぅわぁぁああ!」
ガロ「フッ!ハァッ!」
逃げだすセディンベイル。
烈花「逃がすな!」
烈花「ハッ!」
セディンベイル「うごぉぉぉ!」
ガロ「ゥォオオオオオ!!」
セディンベイル「うっ・・ぁ・・・ぃぃや!」

烈花「ハッ!ハッ!ハァァァァァッ!」
セディンベイル「ぅわぁぁあああ!」
ガロ「烈花!」
―出版社ロビー
セディンベイルを魔導書に封印する烈花。
鎧を解放するガロ。

鋼牙「奴が言ったことは本当だ。俺には破滅の刻印がある・・・残された時間でやるべきことがある」
カオル「絵本・・・・・絵本、もう少しで完成だったんだぁ・・・隠し事なんて、しなくてよかったのに・・」
鋼牙「すまない・・・・お前との約束は守れそうにない。俺は・・」
カオル「もう・・・何も言わなくていいよぉ・・」

鋼牙のお守りを拾い、コートに結びつけるカオル。
カオル「何も言わなくても分かってるから・・・だって鋼牙は・・・・」

カオル「あなたは守りし者だから」
鋼牙「・・・・」
立ち去るカオル。
烈花「鋼牙・・・」
―歩道橋

烈花「おい!本当にあれでいいのか?」
カオル「大丈夫・・・私決めたの・・・鋼牙の前では、いつも笑顔でいようって」

歩き出そうとするが、足元がおぼつかないカオル。
烈花「お前・・・」
カオル「泣いてないよ!私、あなたが思ってるような弱い女じゃないんだから・・・泣いてなんていない・・」

烈花「あぁ・・そうだな・・・・・・お前は泣いてなんかいない・・・・・」
涙を堪え、立ち去る烈花。
その場で泣き崩れるカオル。
―翌朝の歩道橋
烈花「鋼牙、お前がなぜ強いのか・・お前の心がなぜ揺るぎないのか・・・やっと分かった」
烈花「俺にはお前を笑って見守る強さはない・・・あいつに宜しくな」
鋼牙「烈花、また会おう」
立ち去る鋼牙、振り返る烈花。

新たな魔界竜の稚魚を鋼牙の元に送る。
烈花「鋼牙、死ぬなよ」

魔界竜の稚魚をコートに入れる鋼牙。
―次回予告
おい、鋼牙!
これは一体どういうことなんだ!?
どいつもこいつも怪しく思えてきたぜ・・・
次回、『群獣』
もっとも俺様は誰も信用していないがな。
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