ベチャベチャと、歯の表面にコンポジット付けられたくないわぁ…!? | シンガポールで歯医者さん Dr.Yumiko's Journal 

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歯の美と健康の秘訣を知ってもらうための、歯医者が率直に綴るブログ❤︎ 2009年1月よりシンガポール
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たまにいらっしゃいます。

 

この患者さんの歯は

なんでこんなにも沢山、

コンポジットレジン修復されているんだ?

 

・・・という患者さん。

 

沢山コンポジットレジン修復されて、

歯がコンポジットの継ぎ接ぎだらけになってしまっている患者さん。

 

拡大鏡で見ると(って、肉眼でも十分見えるけど)

もう本当に歯が継ぎ接ぎになっていて、

べちゃべちゃとすっごく汚らしいのよね・・・。

 

言い方ストレートで悪いケレド、

私だったら絶対にされたくない!!

 

特に前歯!そして、歯頚部!!

これらへのコンポジットレジン修復は、

余程コンポジットレジン修復の知識と技術がある歯科医師にしかやってもらいたくない治療です。

 

ただでさえコンポジットレジンは、物性上経年変化が否めない材料だというのに、

そんなものを見た目上大切な前歯に対し、適当に詰められちゃあ、

あなたの歯は将来継ぎ接ぎだらけになって、ホント汚らしくなっちゃうの。

 

 

一見、コンポジットレジン修復は、

高度な技術を要求しない簡単な治療のように思われがちだし、

そして痛くない治療だし、

クラウンなどの治療に比べそんなに費用も高くかかるものじゃないから、

簡単に治療をアクセプトする患者さんが多い。

 

だからそれを糧にとって、

いとも簡単にコンポジットを、

べたべたと患者さんの歯に張り付けまくっちゃう歯医者さん、

結構多いかも~。

 

また、虫歯だけじゃなくて、歯の歯茎の際に近い根本が、大きくえぐれちゃっている状態の歯。

Abfractionとかくさび上欠損とか呼ばれるのだけれど、

これ、結構冷たいものに凍みやすいし、また見た目も気になるからという理由で、

すぐにここにコンポジットを張り付ける治療を行われがちですが、

詰められたそんな患者さんたちの歯を見ると、

詰めたコンポジットが歯茎にごっそり被さっていて、そこに無茶苦茶段差が出来ているものだから歯肉炎まで併発していたり・・・。

これは一体なんじゃ???的な状態になっているもの、

結構お目にかかります。

私の歯だったら絶対にこうはされたくない~!

なんて思ってしまう状態のもの。

 

 

日本の保険診療の現場では、

いかに短時間でいかに多くの歯にコンポジットレジン修復が行えるかによって、

医療報酬が沢山得られるから、

何かにつけ、どんな小さな虫歯にも、

コンポジットレジン修復を勧める歯医者が多いかもね。

 

ちなみに昔(私がまだペーペーの頃)、

実際には2本しか修復していないのに、カルテ上5本とか上乗せしてしちゃっている歯医者、

ざらにいたような気がします・・・。

(今は監査が厳しくなっているから少なくなってるかな?・・・ま、わかりませんが。)

 

 

そうそう、ここで今書いている話については、

以前のこの記事

あなたの歯、こんな事になっていませんか?

にも書いていましたね。

よかったら参考にどうぞ。

 

 

とにかく!

コンポジットレジン修復は一見比較的安くて簡単な治療のように思われがちだけれど、

案外、技術や知識を要求する治療なので、

もしあなた自身が良質な歯科治療にこだわる人ならば、

その辺事をちょっと注意して知っておくべきかもしれませんよ。

 

日本の歯科医療の場合には、

短時間で済まされる保険治療でのコンポジットレジン修復は、そういう意味でもお薦めしません。

 

特に、見た目上重要な前歯や歯頚部、

そうした場所へのコンポジットレジン修復は、

余程じゃない限り行わない方がよいです。

天然の歯よりも勝るものはありませんから!

どうしても必要ならば、自費のダイレクトボンディングを売りにしているような、

きちんと知識と技術のある歯医者さんで詰めてもらって下さい。

 

そして、見た目上はあまり重要にはなってこない奥歯の場合でも、

プアーなレベルのコンポジットレジン修復だと、将来困りますよ。

何故かと言うと、

プアーなレベルというのは、詰めたところに段差や隙間が残ってしまったりすることなんですが、

そうすると、将来そこがまた虫歯になってしまうので、

詰めてはまた削り・・・の繰り返しに結局はなってしまうのです。

 

 

とにもかくにも、

歯は削られないのが

一番です!!!

 

 

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