抜歯と付随する手術 | シンガポールで歯医者さん Dr.Yumiko's Journal 

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歯根にヒビが入ってしまった私。

残念ながら、その歯は抜歯、
そして将来的にはインプラントにせざるを得なくなりました。

歯医者である私、
こうした処置は今まで患者さんに何度も行ってきましたが、
いざ自分がされるとなると大違い!

抜歯→インプラント
の経験がまったく初めてなもので、
初め、ヒビが入っていることを自覚した当初はかなりショックでしたが、
その歯を抜いてしまった今は、逆に、
「インプラントって、いったいどんなものなのだろうか?」と、
やる立場ではなく、やられる立場として自らそれを体験出来るので、
逆に歯医者として貴重なよい体験になるな・・・とポジティブにもなり、
ショックはもうすでに過ぎ去って行きました。

そして、せっかくなので、このブログでも、
そんな歯医者自らの抜歯&インプラントの経験を
私自身患者としての立場から書いていくことに意気込んでおります。


さて、前回は、歯にヒビが入ったときの症状について
私の体験を書きました。
今回は、抜歯~付随する処置について書いていきます。


ところで、ご存知でしょうか?
一般の患者さんには少々難しい事かもしれませんが、
審美的に綺麗な状態でインプラントを完成させるには、
前歯や小臼歯など見える場所においては、
抜歯と同時にインプラントを行う事が望ましいんです。

逆に、奥歯など見えない場所に関しては、
抜いてから暫く、骨が再生されるのを待ってから
インプラントを入れるのが、通例、スタンダードです。

詳しい事は、ここで書くと専門的になり長くなるので、
それぞれの行き付けの歯医者さんでお聞きになって下さい。



私のヒビが入った歯は、小臼歯で、
ちょうど笑うと横から見える、審美的な要求が高い場所。
それゆえに、上のように、抜歯と同時のインプラントが最善でした。

が、残念ながら私の場合、
これを行うに必要なだけの十分な骨がそこになかったため、
「抜歯同時インプラント」という最善の方法が取れず、
仕方なく、別の方法となりました。

その別の方法とは何かというと、
同時にインプラントを入れるのではなく、
抜歯のあと、骨がない部分に人工の骨を詰めて、
骨のボリュームを人工的に盛り足す処置

と書けばわかりやすいでしょうか?

まずこれを抜歯後に行っておいて、
それから6ヶ月後に、インプラント手術を行うというやり方です。


先日も掲載した、私のCTの画像。

歯の周りに白く写っている部分が骨なのですが、
この歯を抜くと、インプラントを支えるだけの十分な骨がないことがわかっていただけますでしょうか?
少し専門的になってしまうかもしれませんが、
直後にインプラントはそうした理由から入れられないのです。

そしてまた一方で、
この歯を抜歯後、そのまま何もせず自然治癒にまかせると、
幾ら時間が経ってもこの部分に、十分な骨は自然再生されません。
おろか、時間が経てば経つほどその部分の骨がごっそり痩せていってしまう危険性をはらんでいます。

ですから、
インプラント完了後の見た目が審美的に不自然になってしまうのはおろか、
結局、骨が薄すぎてインプラントが入れられないという事態に陥ってしまいかねません。

以上の理由から、今回は、
抜歯して、その直後、
その部分に人口骨を詰めて、骨を盛り足す処置

というのを行ってきました。


そんな抜歯+アルファーの処置の当日、
「一体、手術中はどんなものなのだろうか?そして術後は一体どうなるのだろうか?」
と内心ドキドキ不安もありました。

今まで私自身やる側として、患者さんの様子を間近で見てきましたが、
皆さん殆ど、術後の感想を伺った時には、
「思ったほど大した事なかったです~。」
なんておっしゃってくれていたのです。

が、私自身今この手術を終えた後の第一声は、
そんなの絶対に嘘!!
皆さん、術者の私に気を使って、辛いなんて言えなかっただけなのだわ。
皆さん優しすぎ・・・!!


もしかしたら、私がそう患者さんに言わせていただけなのかも?
という事に初めて気付きました(汗)。


つまり、
手術を終えた直後の私の感想としては、
むっちゃ大変~、痛かったぁ・・・。。。
というのが正直なところです。


とは言っても、
私も結局、2~3日後に痛みが大分引いてから担当医に言ったのは、
「今となっては落ち着いて、大した事ありませんでした。」
でしたので、
心理的に、術者本人にはそう言ってしまうものなのかもしれませんね(笑)。



とにかく大変だった術後。
それが具体的にどうであったか?については、
次回の記事でご案内したいと思います。