根っこにヒビが入るとは、こういうことです! | シンガポールで歯医者さん Dr.Yumiko's Journal 

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歯の美と健康の秘訣を知ってもらうための、歯医者が率直に綴るブログ❤︎ 2009年1月よりシンガポール
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「自分の歯のこと」
なんていうテーマカテゴリーをつくっておいて、
ここには、歯医者として、
皆さんの模範になるような事ばかりを本当は書きたかったのですが・・・、
どうやらそうはいかなくなってしまいました。。。

今年2月頃に、根っこが折れているのではないか?と疑い始め、
そして先日3週間前に、その歯を抜歯してきました。

抜いた部分は、将来インプラントとなる事はすでに決まっているのですが、
まずは、先日行った抜歯と同時に、
その部分に骨をかさ上げする処置を同時に行い、
6ヵ月後のインプラント手術に備えるている状態です。

だから、普通の抜歯後の傷よりも治癒が遅く、
3週間経ってやっと、普段どおりの歯茎に戻ってくれたという感じです。

この処置についてはまた後日書くとしまして、
ここではまず、根っこにヒビが入った時の症状について
実体験した私の目線で書いていくことにしますね。


どんな症状であったか・・・?

まず一言で書くと、
ただただ「変な違和感」だけなのです。

食後の度に、その歯の根っこの横の部分に、いつも、
今まで感じた事のない違和感を感じるようになりました。
しかもそれは、酷い痛みとかでは決してなく、
あれ?なんだか変な感じ・・・程度なのです。


普段何もしていない時には何の痛みも違和感もなく、
食べている時も痛くて噛めないなんて全くなく、
ただただ、食事を食べ終わったあと、暫くの間、
その歯の骨の中の頬っぺた側あたりのところが、
ジーンというか、ツーンというか、、、
そのような表現があてはまる程度の違和感がありました。

そして、この状態は何日経とうとも全く消えないんです。
でも、ただそれだけなのです、痛みとか辛いとかはまったくなくて。



私自身は歯医者なので、この症状だけで、
なにかしら悪い事がその部分で起こっているのは明白で、
そして、それが何なのか?というのはもちろん薄々とはわかっていましたけれどね。
以前から私は、このブログでも、
神経のない歯は折れる折れる・・・と、何度も訴えてきているぐらいですから。
でも、まさか自分がこうなってしまうとは、
まったく予想もしていませんでしたけれど・・・。


その時のレントゲン写真がこちらです。

中央に写っているクラウンを被った歯です。

そして、CTも。

こうした画像に、なかなか写ってこないのが、
ほんの小さなヒビというもので、だからこそ診断が難しいところです。

余程大きく割れたようなものは、明確に写ってくるのですが、
ヒビ程度であればレントゲンでは確認できません。

私自身は歯医者ですから、
症状だけで「これは根っこにヒビが入っているな」
と自覚し半分諦めたのですが、
ただこれが患者さんの場合には、抜歯をするには明確な診断証拠が必要になるので、
画像で確認できない場合には、
麻酔下でわざわざ歯茎を切り開いて、目視によりヒビを確認したりもします。
(↑ですが診断の為に痛い傷を作らなきゃならないのも嫌ですよね・・・。)



ところで、根っこにヒビが入った場合の診断材料として、
以下のようなものもあります。

1.一箇所だけに形成された深い歯周ポケット
2.歯茎の横に出来たニキビみたいなもの(婁孔/フィステル)

上に書いた症状があり、しかもこの2つが確認されれば、
根っこにヒビが入っている可能性がグンと高くなり、ほぼ確定診断です。

ですが、私の場合、上のどちらも初めはなかったのです。
だから、ヒビだろうとは初めから薄々思っていましたけれど、
まだ当初は僅かな奇跡にかけてみたりもしていました。。。

でもそんな期待は7月に入ったとたん、完全に打ち崩れました。
なぜなら、その頃遂に、フィステルが出来てしまったからです・・・XXX
さすがにもうこうなると、完全にアウト!諦め100%ですね。

私こんな状態でノコノコと夏休みを過ごしておりましたが、
正直に今申し上げると、その間、気持ち悪くて気持ち悪くてたまりませんでした!
なぜなら、歯茎の中に病原菌の巣が出来て、
そこから膿と共に病原菌が排出されているようなものなんですから。


というわけで、休暇より戻るなりその足で、
歯医者へ歯を抜いてもらいに訪れたのでした。



では、最後にリアルなお写真を!
実際に抜いた、私のヒビの入った歯がこちらです↓

(すみません・・・、こんな汚いものをブログ上に掲載して。やめようかとも思いましたが、やはりリアルにお伝えする事にさせて頂きました。悪しからず・・・。)

これは、ちょうど頬っぺた側に相当する部分です。
セラミッククラウンのきわの部分から、ほんのり薄っすらと、
筋が入っているのがわかりますでしょうか?
それが実際の、根っこに入ったヒビです。

これを見た私の感想としましては・・・、
こんな小さなヒビだけで、
あれだけの違和感を生じさせるなんて。。。



抜く前は、もう少し大きなヒビを想像していたのですが、
抜いてみて、そのヒビが予想以上に小さなものだったのには、正直驚きました。

そして、
歯って脆いね。

また、
こんな少しの変化だけで、あんなにも違和感が生じるなんて、
お口の中ってとってもデリケート・敏感なのね。。。


とも実感させられたのでした。


30年間以上、お疲れ様!さようなら、私の歯さん!!
これまた高価なセラミッククラウン背負って行ってしまうのね。。。
なんともまぁ、はかなき事かな。。。


皆様、歯は、虫歯にさせないよう、そして神経を抜かれないよう、
くれぐれも大切にしてくださいませ!!


次回は、抜歯&手術編でお届けしたいと思います。


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