歯医者の私。
しかし、自身が歯の治療をたくさんされてきたという経験を持つ、歯医者の私であったりもするわけです。
ですから、普段、患者さんの治療を行ったり、歯に関する悩みを聞いている時に、より患者さんの気持ちがわかる歯医者であることを自負したりもしているのですが、、、
またまた今日、そんな経験録にまた一つ新たに追加されました。
何かと言うと･･･、
私、約2ヶ月足らずほど前から、舌縁に乳頭腫のようなものが出来ておりまして、今日、その切除を行ってきました！
が、しかし!!
ある程度は予測していたのですが、さすがに舌の側面に切開を入れると、
とんでもなく痛いですなぁぁぁ～
さすがに今日は、QOLをまったく無視した鬱々とした日を過ごしております。
そんな今現在、これを書きながらのそんな私ですが･･･、
さて、乳頭腫とは何かご存知でしょうかしら？乳頭腫とは、パピローマウイルスというウイルスの関与が非常に指摘される一種の良性腫瘍です。
ウイルスが皮下組織や粘膜組織に潜伏する事により、その正常な状態が逸脱されてしまう状態です。
わかりやすいところでは、疣イボですね！
イボによりそこだけ皮膚が隆起して硬くなったりしてしまいます。
そう、舌にもそんなイボ状のものが出来てしまうのです!!
私の場合は右の舌縁に。
舌粘膜表面の正常な構造が壊れ、そこだけ白い最表層組織がまるで毛のように異常増殖してしまっています。
5mmくらいで決して大きくはないのだけれど、とにかくそこがイボイボしている感じで、むちゃくちゃ違和感があるのったらなんのやら･･･
私も足裏にイボが出来たことはありますが、これは不思議と1年以上の年月を経て自然に消滅しました。
しかし、一般的には、ウイルス性なので自然消滅する事はないと言われていますが。
だから、私の舌縁に乳頭腫を見つけた時には、
「足と同じように自然消滅するのでは～!!!」なんて期待もしていたのですが、
一般的に報告されている通り、消滅する気配は一向になく、
逆に放置する事がよくないほうが真っ先に頭をよぎり(←もちろん、このへんは自分が歯医者ですから、よく身に沁みております）
それならさっさとキレイサッパリ除去しておこう！
ということで、発見直後にうちの院長によい口腔外科医を紹介してもらい、やっと今日その切除手術が行えたというわけです。
本当は、フランス旅行前に行っておきたかった！だって、何事も早い方がよいじゃない？どうせするなら。
でも、その外科医、とっても多忙とのことで、残念ながらアポが取れなかったんですよね。
で、結局発見後から1ヶ月以上が経過した今になったというわけです。
相変わらず乳頭腫は同じ形を保ちそこに存在するのですが、
不思議な事に、フランス休暇中はまったくこのイボイボ感が気にならなかった!!忘れちゃうくらい。
でも、ここシンガポールに帰って来て、再びイボイボ感が戻ってきました～
なんでしょうね、これきっと、日常生活のストレスレベルと関連しているのでしょうかしらね？
別にそこまで、決してストレスがあるってわけじゃないけれど･･･、
差し当たりやはり、「病は気から」というのは大いに正しいと思ったりもします。
さて、怖がりな私は、術中セデーション(静脈内沈静法)もしてもらいました。
たかが舌の縁を少し切り取るだけなのですが、何せ、舌って切ると血がいっぱい出るのは知っているし、それにその局所麻酔が異常に痛そうだから･･･
きっと、私が通常私の患者さんに行っているレベルのもの（インプラント、のう胞手術、親知らず抜歯など。。。)なら、別にどうって事ないのでしょうけれど、
舌となれば別問題。
大学病院研修中、舌の大きな手術に立ち会って、下顎の下から舌がベロ～ンと出ているようなシーンを目の当たりにしたことはありますが･･･、そこまでいくとまたそれは別世界。
まず、一般歯科医は日常臨床で、舌を目的を持って切ったりすることはまずしません!!
そう、私自身が患者さんに行わない未知なものに対しては、たとえ歯医者であっても怖いのです
というわけで、早速セデーションから始めたのですが、
これが非常～に楽!!
ホントに、寝ている間に一発で終わってました！って感じ。
恐怖心などのストレスや麻酔の痛みを全く感じることなく、起きれば終わっているっていいですね～
余分に費用はかかりますが、これ、特に恐怖心の強い患者さんには強く強～くお薦めしたいプロシージャーです。
が、しかし･･･
術中眠る事ができても、麻酔覚醒後は痛いんですなぁ・・・。
局所麻酔が切れると、それはそれは
とんでもな～く、痛すぎる!!
即効で消炎鎮痛薬NSAIDSを服用し、痛みはある程度ましになっても、
舌に傷がある以上、そして、
舌を動かす以上、
傷口が刺激されてむっちゃくちゃ痛いのですわぁ～～～
普段、舌がこんなにも日常生活中、無意識下で動いているのか！
という事を改めて実感させられた日でもありました。
だって、喋るのにも、嚥下をするのにも、舌って動くのですもの･･･。
食事をするなんてもってのほか、始めは唾をゴクリと嚥下するのでさえも辛かった～
･･･そんなわけで、今日は食欲も完全消沈です。
さすがに糖分は摂取しなきゃと、ハーゲンダッツのアイスクリームを食べてみましたが、
これさえも痛くて不快でした
で、結局は･･･、気分転換に(そしてアルコール消毒に？)と、赤ワインのみをひたすら飲んでおりますが、気分が消沈している為なのか、一向に酔わず･･･？
明日はまた普通に仕事。。。
さて、私のことですので患者さんの前では通常通り歯医者業をやってのけているのでしょうけれど、
今は、明日はさてはてどうなる事やら･･･とやや不安に思ったり。。。
もう少し、残りのワインを飲んで、朝まで舌を動かさず(傷を安静にして)寝るとします。
さて、最後になりますが、
舌ってホント痛いですわ。。。
口を動かすたびに動いてしまう部分(舌、頬っぺた、口腔底)、そして、食事をするたびに食べ物があたる部分(舌、口の天井)に傷が出来るとこうもしんどいのか!!
そして、インプラントを骨に埋め込むだけの処置が、これに比べると(骨の中なので)いかに楽!!なのか？ということを、私自身身をもって痛感した日でもありました。
あ～、早く傷口よ回復してくれ～～～
３～４日の辛抱かぁ～
起きだちっ
