Rotten Apple -16ページ目

Rotten Apple

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[Japan,Pop]

01.停電哀歌
02.迷う
03.風と小説
04.朝になる
05.いくつもの
06.愛よ届け
07.リアルラブにはまだ
08.私の好きな人
09.あの日
10.楕円の夢


いきなり話が逸れてしまうんだけど、BUDDHA BRANDのDEV LARGE氏の訃報を惜しむ声でTLが埋め尽くされる中、ドキュメンタリー映画「Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録」を観てきた。DL追悼という名目で公開されたテキストや音源はどれもリスペクトに満ちていたし、wonderboyの映画も彼に対する愛に溢れていた。
普段はただ楽しさやおもしろさを求めているだけに、この2つの出来事は避けていた生と死を見つめ直す機会になった。そんなタイミングでこのアルバムと出会ったのは必然だったのかもしれない。

生とは。死とは。愛とは。夢とは。そんな根本的なことを問いかける寺尾紗穂の7th「楕円の夢」に、リリースから少しの月日を経て今出会えたということが自分にとって大きな意味を持つような気がしてくる。
綺麗なファルセットとピアノによって紡がれるのは、いなくなってしまった "あなた" への愛と夢。カフェでかかるような美しさを装いながらスッとぶち壊す痛みを突きつけ、小説のように直接的な表現を避けた言葉は真っ直ぐに刺さらず身体中を駆け巡っていく。

タイトル曲「楕円の夢」の楕円とは、"真実を否定するもの"、"正義を否定するもの" のメタファーだという。解釈の広い言葉をもっとパーソナルなこととして描いたこの曲は、正解はひとつではないという意味だと言いつつも、込められた思いはもっと深く重い。ele-kingでのインタビューでは「いくつもの」を、円的な思想で亡くなったジャーナリストと重ねていた。解釈の委ねられた歌詞が身体中を駆け巡りながら終盤へ向かい、永遠に続くようなアウトロに心が揺さぶられていく。
電子音とローズピアノが混ざり合う「迷う」では愛に迷った者の不器用さを描き、"私の好きな人は片手のない人です 片手に夢を抱きしめてはなさぬ強い人です" という印象的な歌詞から始まる「私の好きな人」や、クラップも加えたポップな「風と小説」では痛みから立ち直り新たなスタートを切る姿を描く。ラップ調のボーカルを取り入れた森は生きているとの共作「リアルラブにはまだ」ですら、恋の始まりを描きつつもその背景に痛みを感じさせる。
内容に重みはあるものの2~3分の曲をベースに進み40分で完結するこのアルバムは驚くほど聞きやすい。一生聞き続けたい一枚だと誰かが言っていたのも心から頷いてしまうほどこのアルバムを取り巻く空気は素晴らしく美しい。

再び冒頭に話は戻るが、wonderboyの映画タイトルにもなっている "Living Behavior" という言葉について詩人谷川俊太郎が語っていたことが印象的だった。イギリスの哲学者O.S.ウォーコップの「生きた挙動と死の回避行動」を引用し、"人間は本来生きるために素直な行動を取る生き物。現代は医療や薬に頼って延命するなど死から回避する行動が目立ちすぎている。その点“彼は生きた挙動”そのものだ" と。
いつか絶対売れるんでと多くの人の心に一生刻まれる作品を残したwonderboy。そしてこのアルバムで描かれる愛するということ、痛みから立ち上がろうとする "生きる挙動" が胸を打ち美しさを感じさせるのだろう。
果たして自分は彼らのように生きる挙動が出来ているのだろうか。誰が見ても綺麗な円だろうと、人によっては醜く感じる楕円だろうと夢見る者は等しく美しい。楕円の夢すら思い描けない自分はどこへ向かって進むべきなのだろう。狭間の小道とはどこを指すのかまだわからない。このアルバムで綴られる言葉はまだどこにも刺さらずに身体中を駆け巡っている。


[UnitedStates,PostHardcore/Experimental]

01.We Own the Night
02.Stroke God, Millionaire
03.Something New
04.On the Run
05.Shark Dad
06.Awkward
07.The Cuddler
08.Legend
09.Eagle vs. Crows
10.Death of a Strawberry
11.Variation
12.Lost


少し遅くなってしまった感あるけれど。2015年ポストハードコア暫定ベストアルバムとの呼び声高いDGDの6thアルバム「Instant Gratification」が本当に素晴らしい。ex.Tides of ManのTilian Pearsonをクリーンボーカルに迎え高い評価を得た前作「Acceptance Speech」。メンバーチェンジの多い彼らだけに、同じメンバーで長期間を過ごしたことでより深く各人の強みを引き出したような傑作となっている。

清涼さあるボーカルのキャッチーなメロとテクニカルなピロピロギターが共存。マスコアやカオティックではなく10年代のポストハードコアとマスロックがクロスオーバーしたともいえるサウンドが繰り広げられる。
序盤からラストまで一切隙のない「On the Run」、タッピングに耳が行くマスい「Stroke God, Millionaire」「We Own the Night」といった先行曲を筆頭に、イントロからタッピングにブレイクダウンまでギタープレイが十分堪能できる「Awkward」、アルバム内でも最もヘヴィな「Shark Dad」、叙情性溢れるクリーンが堪能できる「Death of a Strawberry」などなどどの曲をピックアップしても素晴らしい。

このアルバムはRise Recordsの公式YouTubeチャンネルにてフルストリーミングされているのでまずはそこから。このアルバムが2015年シーンの傑作と呼ばれていることが十分理解してもらえるはず。それこそマスロックやモダンプログレが好きな方にも聞いてもらいたい素晴らしい一枚だ。



■Especia「Primavera」

[Japan,Pop/House/Funk]

01.アバンチュールは銀色に (PellyColo Remix)
02.FOOLISH (12" Extended Ver)
03.きらめきシーサイド (12" Extended Ver)
04.海辺のサティ (va Bien Edit)

RECORD STORE DAYにて500枚限定リリースされた12インチが入手困難すぎてブーイングが出たためかクアトロツアー中限定フリーDLになりました。メジャーでもこういうことをやれるのほんとに柔軟性ある運営陣だなと。リリース前から話題となっていた冒頭2曲はぜひ聞いてもらいたいですね。「アバ銀」はフュージョンハウスへと生まれ変わり、Automaticインスパイアな「FOOLISH」はスクラッチが入ることでより90年代J-POP色が強くなりました。ただダンスも相まってライブの方がこの10倍は良いのでぜひ皆様クアトロツアーへお越しください。もなりちゃんの魔法にかかりましょう。



■Towkio「.WAV Theory」

[UnitedStates,HipHop]

01..Wav Theory
02.Clean Up ft. Chance The Rapper
03.Involved ft. Vic Mensa
04.Free Your Mind ft. Donnie Trumpet
05.God In Me ft. Leather Corduroys
06.RN
07.I Know You
08.Addicted
09.Reflection
10.Break You Off
11.Heaven Only Knows ft. Chance The Rapper, Lido & Eryn Allen Kane
12.Oscillate

Chance The Rapper率いるSave Money CrewのラッパーTowkioが待望のミックステープをドロップ。何はともあれ「Heaven Only Knows」を。幸せの供給過多とすら感じる本当に素晴らしい曲。チャンスが絡む「Clean Up」や先行で公開されていたファンクな「Free Your Mind」など全体を通して聞きやすく幸福な気分に浸れる素晴らしいミックステープです。チャンスも近々待望の「Surf」をドロップとの噂もありますしSave Money大注目ですね。ともかく「Heaven Only Knows」だけでもぜひ。



■Negro Galacticus「Negro Galacticus」

[UnitedStates,Funk/HipHop]

01.Getting Ready
02.Wildin' Out
03.Solstice Sunrise
04.Space Fish
05.Bitch I'm Amazing
06.I'm From The Westside
07.Daijoubu
08.Encounter With P'tah
09.Journey From Andromeda

カリフォルニアのローファイファンクバンド。ひたすら心地よいファンクサウンドにラップが乗っかり良い意味での抜けっぷりがgoodです。冒頭「Getting Ready」「Wildin' Out」からもう捕まれますが、謎に大丈夫!しか言わない「Daijoubu」が耳に残りますね。いわゆるヒップホップのバンド化とは違う流れで出てきたんだと思いますが、ラップ×バンドは今年のトレンドなんだろうなーと。



■Lauren Desberg「Twenty First Century Problems」

[UniedStates,Jazz/Pop]

01.Can't Stop The Show
02.He Loves and She Loves
03.Lie To Me
04.How Deep Is Your Love
05.Lullaby of the Leaves
06.Rock Steady
07.Down With Love
08.Angel Eyes
09.Never Let Me Go
10.Try To Get Out

LAのジャズシンガーによる2nd。個人的にジャズのジもわかってないんですけどこれは絶妙なバランスの素晴らしいアルバムですね。初っぱな「Can't Stop The Show」からジャジーなサウンドとメロディアスなボーカルが混ざり合う心地よさが溢れていて、続く「He Loves and She Loves」は後半に向かうにつれ高揚していく展開が◎。しっとりとした「Lie To Me」に躍動感ある「Down With Love」などなどジャズを普段聞かない方にもおすすめできる内容です。



■KOAN Sound「Forgotten Myths」

[UnitedKingdom,NeuroHop]

01.Strike
02.Sentient
03.Forgotten Myths
04.View From Above

グリッチホップの火付け役でもあるブリストルの2人組KOAN SoundのEPがフリーで公開ということでTLが沸いてました。極太ベースがうねる「Strike」とドラムンベース的展開を見せる「Forgotten Myths」という2曲に対し、哀愁さ漂う「Sentient」とドラムだけでずっと聴いていられるようなシリアスな「View From Above」という両極端な曲を揃えた満足度の高いEPです。



■その他

Canis Major「Periastra (Prima Terra)」
[UnitedKingdom,MelodicMetalcore]

D∀NGER D∀NGER「Fun To Be Had」
[Japan,Electronic/Funk]

DJ OASIS「Funk P Radio MIXTAPE "Dev Large Forever"」
[Japan,HipHop]

Fecking Bahamas「III. Australasia
[Australasia,MathRock]

FURTHERMORE「We'll Work It Out」
[UnitedKingdom,MathRock]

John Gastro「だいじょばない (John Gastro Acoustic Breakcore Cover)」
[Japan,Acoustic]

Sunsquabi「Mob Boss」
[UnitedStates,GlitchHop]

viewtorino「Late Spring」
[Japan,BritPop]

おならBOO「BOOST COMPI vol.4」
[Japan,HipHop]