雨に濡れても
会社のある新富町は、銀座のはずれにある、無機質で殺風景で寂しい街だ。
ただでさえ寂しい街に雨が降りしきる。
そうなると、むしろ風流に思えてくるから不思議だ。
そんなことを考えていたら、雨の向こうから、茶色いあの子が足音もなくいきなりやってきた。
傘はさしてない。
正確にいうと茶色と白。絶妙な色合いのコスチュームだ。
目は黒目がち。ちょっと三角目かも。
あの可愛らしさは、言葉では表現しきれない。
心の中で「か・・・かわいい」とつぶやきながらすれ違うと、
そのときに初めて気づいた。
この子、自由だ。束縛されてない。
こんなコンクリートだらけの街で、日々どうやって暮らしてるんだろう。
そうこうするうちに、僕の横を通り抜けたあの子はこちらに背を向けて、
ちょっと行ったところで座り込んだ。
あの犬種の真骨頂は座った後ろ姿である。
くるりんっとした尻尾と、凛とした背中。
これぞ、柴犬の柴犬たるゆえん。
首輪を付けていないあの子は、しかし次の瞬間、雨の向こうに消えちゃった。
あちらは隅田川の方角だ。
また明日会えるだろうか?
会いたいな。
ただでさえ寂しい街に雨が降りしきる。
そうなると、むしろ風流に思えてくるから不思議だ。
そんなことを考えていたら、雨の向こうから、茶色いあの子が足音もなくいきなりやってきた。
傘はさしてない。
正確にいうと茶色と白。絶妙な色合いのコスチュームだ。
目は黒目がち。ちょっと三角目かも。
あの可愛らしさは、言葉では表現しきれない。
心の中で「か・・・かわいい」とつぶやきながらすれ違うと、
そのときに初めて気づいた。
この子、自由だ。束縛されてない。
こんなコンクリートだらけの街で、日々どうやって暮らしてるんだろう。
そうこうするうちに、僕の横を通り抜けたあの子はこちらに背を向けて、
ちょっと行ったところで座り込んだ。
あの犬種の真骨頂は座った後ろ姿である。
くるりんっとした尻尾と、凛とした背中。
これぞ、柴犬の柴犬たるゆえん。
首輪を付けていないあの子は、しかし次の瞬間、雨の向こうに消えちゃった。
あちらは隅田川の方角だ。
また明日会えるだろうか?
会いたいな。