ちいさな、おはなし。 -106ページ目
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ウェンズデイ・シャッフル

おなかが痛い、おなかが痛い、とばかり言ってる女の子がいて、
あんまり可哀想なのでおなかをさすってあげるのだが、治らない。

同じ5歳の子の中ではひときわ小柄であるにもかかわらず、食欲は旺盛だ。
けれど胃腸の働きが弱いため、便通が思うようにいかない。
体はたくさん求めるけれど、仕入れた分の食物をうまく消化できない。
だから痛むわけだ。

この子のために即席の「おはなし」を作って聞かせている。
今日はタヌキを登場させた。
主人公がおなかをやさしく叩く仕草をしてみせる。

ぽん・ぽっこ・ぽん。
ぽん・ぽっこ・ぽん。

真似してごらん。

ぽん・ぽっこ・ぽん。
ぽん・ぽっこ・ぽん。。。

決して「ぽん・ぽこ・ぽん」ではない。
あくまで「ぽん・ぽっこ・ぽん」だ。いわばシャッフル(三連符)。

このちいさな「つ」に込めた思いを、彼女は感覚的に理解してくれた。
彼女は前者のようなオーソドックスなリズムパターンは既に知っている。
だから後者のようなリズムパターンを聴かせてみたかったのだ。
僕の口から出るタヌキのリズムを聴いた彼女は、
初めのうちこそ前者のようなリズムを口ずさんでいたが、
しだいに後者の「正解」パターンをつかんだようだ。

タヌキによる、
リズミカルで、ほどよいマッサージの効果がでればいいのだけれど。

◇◇

Stevie Wonder - Isn't She Lovely

ぽん・ぽっこ・ぽん。
ぽん・ぽっこ・ぽん。。。
この子に丈夫な体が与えられますように。この曲に合わせて。。。
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