1-2. アセンブリスケッチ
さて、今回は 1-2. アセンブリスケッチ トップダウン情報をスケッチを用いてアセンブリに設定する方法をお送りします。
アセンブリに設定する情報は、前回 検討したとおり、
・外形寸法(HWD)。
・板厚(肉厚)(t)。
この二種類で進めていきたいと思います。
どうやってアセンブリに設定するのか?
すいません、設定するなどと書いてしまいましたが、いきなり新しいアセンブリファイルを作成し、ただスケッチを描くだけです。
何も特別なことはありません。
まずは外形寸法。
まだ影も形もないので、呼び寸法とでも言った方がしっくりくるでしょうか。
外形寸法を設定するときは、私は3Dスケッチを使います。
なぜなら、方向を合わせたい(深さ方向の寸法は深さ方向に描きたい)ので、普通のスケッチだと2枚にわけないといけなくなるからです。
(ところで、レイアウトスケッチはお勧めしません。詳しく書くと果てなく出てくるので遠慮しておきますが、なんせ使い勝手が悪いです)
(前述の通り、作業はアセンブリファイルでやっています)
できたのがこちら

四角形二つで書きました。
正面に書いた四角形と、平面に書いた四角形の幅の部分は「等しい値」拘束をつけています。
そして寸法には、メモ(WHD)と、寸法自体にも名前をつけておきます
(これは後から関係式なんかで参照するときにわかりやすいためで、べつにやらなくてもかまいません。ただ私好みのやり方です。)

3Dスケッチ自体の名前は
Outline3DSketch
に変更し、寸法はそれぞれ
NomHeight
NomWidth
NomDepth
としました。
以上、外形寸法の設定、終わり。
つづいて肉厚tです。
これも私はスケッチを作って書きます。
正面にでもスケッチを開始して、

こんな感じ
寸法が置きたいだけなので、描くのは四角形でも円でも、ただの線分でもなんでもよいのですが、増えてくると見づらくなってくるので私はいつも四角形を使います。
例によって、スケッチ自体の名前はControlParamsへ、寸法にはメモ書きをつけて、名前はtに変更しました。
さて、ただスケッチが二つあるだけの、空っぽのアセンブリファイルができました。これだけでアセンブリへのパラメータ設定は終わりです。
次回はいよいよ(?)、部品へと移りモデリングをはじめたいと思います。
アセンブリに設定する情報は、前回 検討したとおり、
・外形寸法(HWD)。
・板厚(肉厚)(t)。
この二種類で進めていきたいと思います。
どうやってアセンブリに設定するのか?
すいません、設定するなどと書いてしまいましたが、いきなり新しいアセンブリファイルを作成し、ただスケッチを描くだけです。
何も特別なことはありません。
まずは外形寸法。
まだ影も形もないので、呼び寸法とでも言った方がしっくりくるでしょうか。
外形寸法を設定するときは、私は3Dスケッチを使います。
なぜなら、方向を合わせたい(深さ方向の寸法は深さ方向に描きたい)ので、普通のスケッチだと2枚にわけないといけなくなるからです。
(ところで、レイアウトスケッチはお勧めしません。詳しく書くと果てなく出てくるので遠慮しておきますが、なんせ使い勝手が悪いです)
(前述の通り、作業はアセンブリファイルでやっています)
できたのがこちら

四角形二つで書きました。
正面に書いた四角形と、平面に書いた四角形の幅の部分は「等しい値」拘束をつけています。
そして寸法には、メモ(WHD)と、寸法自体にも名前をつけておきます
(これは後から関係式なんかで参照するときにわかりやすいためで、べつにやらなくてもかまいません。ただ私好みのやり方です。)

3Dスケッチ自体の名前は
Outline3DSketch
に変更し、寸法はそれぞれ
NomHeight
NomWidth
NomDepth
としました。
以上、外形寸法の設定、終わり。
つづいて肉厚tです。
これも私はスケッチを作って書きます。
正面にでもスケッチを開始して、

こんな感じ
寸法が置きたいだけなので、描くのは四角形でも円でも、ただの線分でもなんでもよいのですが、増えてくると見づらくなってくるので私はいつも四角形を使います。
例によって、スケッチ自体の名前はControlParamsへ、寸法にはメモ書きをつけて、名前はtに変更しました。
さて、ただスケッチが二つあるだけの、空っぽのアセンブリファイルができました。これだけでアセンブリへのパラメータ設定は終わりです。
次回はいよいよ(?)、部品へと移りモデリングをはじめたいと思います。
1-1. 方針の検討
今回は 1-1. 方針の検討 「アセンブリが持つべき情報」と「部品が持つべき情報」の分別について説明します。
題材は前回ご紹介した

この箱です。
部品は、
ケース: 1
ふた : 1
蝶番 :2
の計4つ。
まず、どの情報をトップダウンにするか決めます。
アセンブリ→部品へとわたす情報です。
「アセンブリが持つべき情報」とは?
簡単なことなんですが、
「変更が複数の部品に影響を与える」 かつ
「変更(あるいはバリエーション)がそれなりに見込まれる」
パラメータはアセンブリが持つべきだと言えるでしょう。
では、今回の場合は?
今回は最初なので、発想も簡単にいきます。
・外形寸法(HWD)。
ケースと蓋 両部品のサイズに影響を与えます。また、コンフィギュレーションか設計テーブルでサイズのバリエーションをつけようと思っています。
・板厚(肉厚)(t)。
サイズによって変更しようかなと思っています。
ケースと蓋 両部品に影響します。
とりあえず、こんなもんでしょうか。
逆に言うと、その他のパラメータはそれぞれの部品に持たせることにします。
次回は、これらのパラメータをアセンブリに設定します。
題材は前回ご紹介した

この箱です。
部品は、
ケース: 1
ふた : 1
蝶番 :2
の計4つ。
まず、どの情報をトップダウンにするか決めます。
アセンブリ→部品へとわたす情報です。
「アセンブリが持つべき情報」とは?
簡単なことなんですが、
「変更が複数の部品に影響を与える」 かつ
「変更(あるいはバリエーション)がそれなりに見込まれる」
パラメータはアセンブリが持つべきだと言えるでしょう。
では、今回の場合は?
今回は最初なので、発想も簡単にいきます。
・外形寸法(HWD)。
ケースと蓋 両部品のサイズに影響を与えます。また、コンフィギュレーションか設計テーブルでサイズのバリエーションをつけようと思っています。
・板厚(肉厚)(t)。
サイズによって変更しようかなと思っています。
ケースと蓋 両部品に影響します。
とりあえず、こんなもんでしょうか。
逆に言うと、その他のパラメータはそれぞれの部品に持たせることにします。
次回は、これらのパラメータをアセンブリに設定します。
1. Solidworks - トップダウン設計
今回から、Solidworksモデリングに関する記事を書いていきます。
記念すべき第一回目は、1. Solidworksトップダウン設計 についてです。
トップダウン設計とは、「個々の部品を作ってからそれを組み合わせる」のではなく、「組み合わせとしてのアセンブリを元にして個々の部品を作る」モデリングの方針を言います。
つまり、
部品 → アセンブリ
ではなく、
アセンブリ → 部品
ですね。
この流れの変更が、初心者にとってはじめにおとずれるひとつのキーポイントだと思いますので、まずはこのトップダウン設計について、関係するテクニックを書いていきます。
1-1. 方針の検討
では、トップダウンとすべき情報の検討、つまり「アセンブリが持つべき情報」と「部品が持つべき情報」の分別について説明します。
1-2. アセンブリスケッチ
では、トップダウン情報をスケッチを用いてアセンブリに設定する方法について説明します。
1-3. 部品モデリング
では、1-2. のアセンブリスケッチを元に部品のモデリングを進める方法について説明します。
1-4. アセンブリとパートの関連付け
では、1-3. で作ったパートファイルをアセンブリに追加し関連付ける方法について説明します。
1-5. 設計テーブル
では、設計テーブルを使ってトップダウン設計を完成させる方法について説明します。
1-6. 関係式
では、関係式を使ってトップダウン設計を発展させる方法について説明します。
題材は悩みました。
これらの機能をそれなりに使えて、しかも簡単にできるもの。
そして見つけたのがこちら!!!

Davidoff Mini Cigarillos のハコ。蝶番が二つついており、開きます。

タバコに関するものは題材として好ましくないかな、とは思ったのですが、他によい題材も思い浮かばなかったのでこれでいきます。
そして!!

これはいわし蒲焼。
あ、これはまったく関係ありません。
すいません。
ということで次回から、Davidoff Mini Cigarillosの箱を題材にトップダウン設計の手法について説明していきます。
記念すべき第一回目は、1. Solidworksトップダウン設計 についてです。
トップダウン設計とは、「個々の部品を作ってからそれを組み合わせる」のではなく、「組み合わせとしてのアセンブリを元にして個々の部品を作る」モデリングの方針を言います。
つまり、
部品 → アセンブリ
ではなく、
アセンブリ → 部品
ですね。
この流れの変更が、初心者にとってはじめにおとずれるひとつのキーポイントだと思いますので、まずはこのトップダウン設計について、関係するテクニックを書いていきます。
1-1. 方針の検討
では、トップダウンとすべき情報の検討、つまり「アセンブリが持つべき情報」と「部品が持つべき情報」の分別について説明します。
1-2. アセンブリスケッチ
では、トップダウン情報をスケッチを用いてアセンブリに設定する方法について説明します。
1-3. 部品モデリング
では、1-2. のアセンブリスケッチを元に部品のモデリングを進める方法について説明します。
1-4. アセンブリとパートの関連付け
では、1-3. で作ったパートファイルをアセンブリに追加し関連付ける方法について説明します。
1-5. 設計テーブル
では、設計テーブルを使ってトップダウン設計を完成させる方法について説明します。
1-6. 関係式
では、関係式を使ってトップダウン設計を発展させる方法について説明します。
題材は悩みました。
これらの機能をそれなりに使えて、しかも簡単にできるもの。
そして見つけたのがこちら!!!

Davidoff Mini Cigarillos のハコ。蝶番が二つついており、開きます。

タバコに関するものは題材として好ましくないかな、とは思ったのですが、他によい題材も思い浮かばなかったのでこれでいきます。
そして!!

これはいわし蒲焼。
あ、これはまったく関係ありません。
すいません。
ということで次回から、Davidoff Mini Cigarillosの箱を題材にトップダウン設計の手法について説明していきます。
旧バージョンとの互換性は必要か(Solidworks)
今月(6月)あたまにSolidworks Forumsであがっていた話題(タイトル:「SolidWorks Backwards Compatibility」)をご紹介したいと思います。
みな、だれもが一度は思ったことがある旧バージョンとの互換性の話題です。
ご存知のとおり、Solidworksでは、新しいバージョンのSolidworksで作ったデータを古いバージョンのSolidworksで読めるようにする方法がありません。
(そして他の3DCADでも、それができるものは私は知りません)
たとえば、2DのAUTOCADには、旧バージョン形式で保存する機能があります。。
なんで3DCADにはないのか!
フォーラムのこのスレッド主によると、互換性に関する機能強化要求は今年の第三位に入っているそうです。みんな同じことを考えてるんですね。
しかし、レスしてる人の意見は、予想通り
「外部とのデータのやりとりで支障が出る」
「そのためだけにサブスクリプションに入るのは重い」
「ただ新機能を使った部分は編集できないようにするだけでいいから欲しい」
といったものがある一方で、
「そんなことよりバージョンアップを不具合のないものにしてくれ」
「バージョンアップがみんなすんなりできたらみんなバージョンアップするからそんな機能いらない」
といった、そういう機能強化に否定的な意見が多く出ていました。
私も、最初はそういう機能があるべきだと思ったものの、今は、もしあっても使わないだろうと思っています。
これは私の環境が、編集可能な状態で受け渡しをする必要がほとんどなく、中間フォーマットで必要十分である、というのもあるのですが、仮に編集可能な状態で受け渡しをする必要があったとしたら、同じバージョン間でもかなり気を使います。
それがさらにバージョンが違うとなると、いったいどこがどう変化するのか全部把握するのはありえないんじゃないかと思います。2008バージョンにしたときはここがインポートサーフェスになって、2007のときはこうで、それに依存するフィーチャーもインポートサーフェスになって、抑制されて、エラーが出て、ほにゃらほにゃら
考えるだけでやる気が失せます。
結局中間フォーマットを使うのがリーズナブルだし、自分はけっこうすぐにバージョンアップして最新版を使いたいほうなので自分が読めないということはなく、互換性に関する機能強化は別に必要ないと思っています。
というわけで、バージョンアップをバグなしにしてもらうのを強化してほしいに一票!
(ソフトにバグ無しってのもまたありえないですけどね)
みな、だれもが一度は思ったことがある旧バージョンとの互換性の話題です。
ご存知のとおり、Solidworksでは、新しいバージョンのSolidworksで作ったデータを古いバージョンのSolidworksで読めるようにする方法がありません。
(そして他の3DCADでも、それができるものは私は知りません)
たとえば、2DのAUTOCADには、旧バージョン形式で保存する機能があります。。
なんで3DCADにはないのか!
フォーラムのこのスレッド主によると、互換性に関する機能強化要求は今年の第三位に入っているそうです。みんな同じことを考えてるんですね。
しかし、レスしてる人の意見は、予想通り
「外部とのデータのやりとりで支障が出る」
「そのためだけにサブスクリプションに入るのは重い」
「ただ新機能を使った部分は編集できないようにするだけでいいから欲しい」
といったものがある一方で、
「そんなことよりバージョンアップを不具合のないものにしてくれ」
「バージョンアップがみんなすんなりできたらみんなバージョンアップするからそんな機能いらない」
といった、そういう機能強化に否定的な意見が多く出ていました。
私も、最初はそういう機能があるべきだと思ったものの、今は、もしあっても使わないだろうと思っています。
これは私の環境が、編集可能な状態で受け渡しをする必要がほとんどなく、中間フォーマットで必要十分である、というのもあるのですが、仮に編集可能な状態で受け渡しをする必要があったとしたら、同じバージョン間でもかなり気を使います。
それがさらにバージョンが違うとなると、いったいどこがどう変化するのか全部把握するのはありえないんじゃないかと思います。2008バージョンにしたときはここがインポートサーフェスになって、2007のときはこうで、それに依存するフィーチャーもインポートサーフェスになって、抑制されて、エラーが出て、ほにゃらほにゃら
考えるだけでやる気が失せます。
結局中間フォーマットを使うのがリーズナブルだし、自分はけっこうすぐにバージョンアップして最新版を使いたいほうなので自分が読めないということはなく、互換性に関する機能強化は別に必要ないと思っています。
というわけで、バージョンアップをバグなしにしてもらうのを強化してほしいに一票!
(ソフトにバグ無しってのもまたありえないですけどね)
記事一覧(予定)
Solidworksに関する記事の一覧です。
私のレベルのユーザーには、特に興味深いのではないかなという内容に焦点をあてていきます。
これを書いている時点では用意できていないものもあるので、少しづつになることはご容赦ください。
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記事一覧(予定)
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□1. Solidworks - トップダウン設計
├□1-1. 方針の検討
├□1-2. アセンブリスケッチ
├□1-3. 部品モデリング
├□1-4. アセンブリとパートの関連付け
├□1-5. 設計テーブル
└□1-6. 関係式
□2. GD&T
├□2-1. ASME Y14.5
└□2-2. JIS B0024
□3. 3D図面
├□3-1. ASME Y14.41
├□3-2. ISO 16792
├□3-3. 部品のDimXpert(Solidworksツール)
└□3-4. STEPフォーマット
□4. 公差解析(TolAnalyst)
□Tips
├■幾何公差関連
├□理論的に正確な寸法の入れ方
├■関係式関連
├□関係式で直線パターンを変化させる
├□ヘリカルカーブ/スパイラルカーブの関係式でのコントロール
├□関係式使用ガイドライン
├■設計テーブル関連
├□設計テーブルで直線パターンを変化させる
├■その他
├□面をひっくり返す!!
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作成したファイルのダウンロードはこちら>>