「伝える」とは、自分の考えや誰かに言われたことを、

一方的に他方へ受け渡すこと。

主体は「自分」です。

 

一方向のコミュニケーションのため、

極端に言えば、相手がそれをちゃんと

受け取ったかどうかは関係ありません。

LINEやメールでのやり取りも伝える行為ですが、

「伝わった」と錯覚してしまう人がもの凄く多いです。

 

「伝わる」とは、自分の伝えたい事がきちんと

相手に通じている状態のこと。

主体は「相手」です。

 

双方向のコミュニケーションが取れていて、

相手も自分の考えに賛成かどうかは別にして、

こちらの意図は通じている状態です。

 

Webライティングでも、

「伝える」ではなく「伝わる」ことが大切です。

情報を発信しても読んでもらえなければ意味がありません。

 

 

こんなエピソードがあります。

 

ドナルド・キーン氏による太宰治「斜陽」の翻訳の話です。

キーン氏は、作中に出てくる「白足袋」を

「white gloves(白い手袋)」と訳しました。

 

日本人以外には意味不明の部分を、

英語文化圏のものとして意訳したということで

名訳ということになっています。

 

作品の中で「白足袋」が出てくるのは3か所。

 

《村の先生は、もうだいぶおとし寄りのようで、

そうして仙台平(せんだいひら)の袴(はかま)

を着け、白足袋をはいておられた》

 

《お昼すこし前に、下の村の先生がまた

見えられた。こんどはお袴は着けて

いなかったが、白足袋は、やはりはいておられた》

 

《あくる日、村の名医が、また白足袋を

はいてお見えになり》

 

作者の意図は、

「村医者が、敗戦後の没落貴族である夫人を

往診する際、礼を尽くそうと白足袋を履いた」

ということです。

 

それを英語圏の読者に伝えようとしたら、

「White Socks」では伝わらない。

キーン氏は西洋式の正装である「白手袋」に

変えたといわれています。

 

白足袋を「White Socks」に変える語学力があっても、

文化や歴史・背景など、白足袋がどんな意味を表すのか

認識しないと意味がありません。

その上で、英語圏で対応するものは白手袋だろうと

判断する力がないと、

伝わるものも伝わらなくなってしまう、ということです。

 

キーン氏の逸話は、「伝わる」ための工程を分かりやすく

示してくれた一例です。

 

もちろん、小説「斜陽」の場合は文脈があるので、

白足袋がどんな意味を表すのか

ある程度分かるとは思います。

しかし、単純な翻訳では、

何かを「伝える」ことは出来るけど、

その何かが「伝わる」ためには

知識や経験が必要だということがわかります。

 

身の周りのものを手にとって、「伝える」ではなく

「伝わる」ためにどう訳すのか、考えてみることも

Webライティングに必要だと思います。

 

ちなみに、「White Socks」には

「キザな野郎」という隠れた意味もあったそうです。

 

 

 

 

 

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検定などの論文の添削をする際に最優先するのは、「Webライティングとして」適切であるかどうかです。

 

ただ、次に大事にすることは何?と問われるとスタッフ同士であっても違うと思います。

 

・冒頭文で結論ははっきり述べてほしい

・起承転結が明確にわかる文章の流れ

・きっちりかっちりどなたにも失礼がない

・穏やかな表現の中からテーマを浮かび上がらせる

 

人それぞれ「好み」の文体・文章があることは確実です。

けれども、好みと添削は別ものですので、その点はスタッフ間で共有していますのでご安心ください。

 

 

添削においても、読者としても、文章を読んでいて「物足りない」と感じることがあります。

それにはいくつかの特徴があります。

 

・とても丁寧できちんとした文章

・内容にまとまりがあり読了することができる

・誰も傷つけない、しっかりと配慮されている優しい表現

 

…本当に問題ない文章だと言えます。物足りないなんて大変失礼なのは十分承知しています。ここに付け加えるならば、「わたし」には物足りないだけなのです。

 

私が物足りないと感じる理由は、文章作成者の「わたし」が感じられない時です。

「みんな」

「大勢の人」

「大半の人」

をベースとして語られている文章は、事実を知るためには必要なものです。

 

ベース「だけ」の文章は、語っている(作成している)方が本当に述べたかったことがわからないまま、ふんわり終了する感じが私には物足りなく、寂しく感じます。

 

HP内の紹介文などはさておき、コラムやブログ記事、SNSの文章などの主語は「わたし」にしてみるのはどうでしょう。

もちろん全部の文章に「わたしは」を付ける必要はありません。

文章に「主語がある」ことが伝われば良いのです。

 

「わたし」が

・経験してきたこと

・その上で感じたこと

・起こした行動

・今後の展望  …などなど

「だから結局わたしはこう思う!」という文章を私は読みたい。

 

 

《みんなが○○と言っていたから××らしいよ》

 

現実世界でも、ネット上でもこういった表現はよく見かけます。

Webライティングにおける『オリジナリティあふれる文章』は、決してこれとは相容れないはずです。

 

「みんな」「らしい」よりも「確認したら□□だったから私は△△のようにします」という文章を私は読みたいし、書くように努力したいと思います。

 

 

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テレビ番組をよりわかりやすくしてくれるのが、
セリフなどを文字にした「テロップ」です。
現在では当たり前となったこの演出ですが、
頻繁に登場するようになったのは1990年代前半です。

聴覚障碍者用の字幕放送の技術を応用したのが

1990年から日本テレビ系列で放送された

「マジカル頭脳パワー!!」です。

この番組では出演者のセリフを文字にするほか、
テロップで出演者につっこみを入れるという演出も行われました。
字幕効果があったのか、最高視聴率31.6%を記録します。

これをきっかけにテレビ局各局は、
バラエティー番組を中心に
テロップを多用するようになります。

なんでも文字にしてしまう安易な方向に流れる番組もあって、
テロップがうるさいだけの番組という批判もありました。
「聞こえてるのに邪魔だ」と怒る人もいたのも肯けます。

しかし、テロップはなくなりませんでした。
なぜなら、怒る人より喜ぶ人が多かったからです。

1990年代に入ると、テレビというのはなんとなく
付けっぱなしにするものへと変わりました。

食事や家事をしながら視聴する若い世代や
耳の遠い高齢者などのニーズを見事に
汲み取った演出という評価につながりました。

現在の地上波のテレビ番組において,
文字テロップは、映像と音声に並ぶ主要な
表現手段の一つとなっています。

テロップの目的には「視聴者の理解を助けること」と
「視聴者の興味を引き付けること」の2つがあります。

これが、Webライティングのスキルアップにつながると
思います。

理解を助けるテロップとは、
報道情報番組においては、数字や会社名などを
的確に伝えてくれます。
Webライティングにおいては、
読者が求める正確な情報につながります。

タオルを巻いて温泉に入っているシーンを撮影している際の
「撮影のためタオルを使用しています」や、
危険なシーンの撮影で、
「真似をしないでください」「許可を得て撮影しております」
という注意喚起も出来ます。
これらは法令順守とも関連します。


もう一つ大事なことは、
受け手の興味を引き付けることです。

「そこで!」、「と、その時!」、「ところが」など
の言葉を画面に大きく表示して番組のストーリー
展開を助けるテロップがあります。

Webライティングでは、話を転換する時に
「ここが大事です」「ここからは」
という言葉とともに改行するするなどで、
言いたいことを強調する技術も可能です。

CM の間に視聴者が他チャンネルに離れないように
CM 後の見所を示すテロップもあります。
「このあと、大物歌手が登場」などですが、
こうした番組を視聴しながら、
自分ならば、
「見逃せない場面が続きます」など、
どんなフレーズを使うか練習してみてください。

美味しそうな料理にはどんな形容をするか、
音楽の魅力をどうやってファン獲得に結び付けるかなどを
考える習慣を身に付けることは、
魅力的なサイトに仕上げるための
スキルアップにつながるでしょう。

 

 

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生成AIいわゆる人工知能の発展が、
目覚ましいのは周知のとおりです。

ChatGPTの出現により、文章の世界にも
生成AIの波が押し寄せてきています。

Webライティングの世界でも、
ChatGPTを活用する動きが出てきています。
その中で私たちはどう対処すべきでしょうか。

ChatGPTを実際に使ってみましょう。

①キーワードの検索
コロナ関連で、「オーバーシュート」を入力すると、
インターネット上の情報をもとに説明してくれます。
情報を整理したうえで、どういう状況をさすのかを

説明してくれます。

②体調不安への対処方法
「疲れがとれにくい」と入力すると、
疲労をためるのは身体や心に悪影響があることを
説明した上で、解消方法をいくつか紹介してくれます。

③文章の校正
文法に誤りがないか、誤字脱字がないかを
AIがチェックして修正してくれます。
「どこを直したか?」と質問すると
修正部分を説明してくれます。

④長文の要約
WebページのURLを入力して要約を頼むと
Webページの内容を簡単にまとめてくれます。
要約によって重要な情報が抜け落ちてしまう場合が
あるので注意が必要です。

⑤関数等の数学
関数の作成では、与えられた条件をもとに、
作成することができます。
その関数の意味の説明も記載してくれます。

⑥問題作成
「中学3年の世界史の問題」「17世紀フランス」といった
細かな条件を付けて問題を作ってと依頼すると、
いくつかの問題を作成します。
答え合わせをしたいときは、「答えは?」と
続けて入力すると答えが一覧表示されます。

⑦画像に関して
画像に関しては一般に公開されていませんが、
写真を入力すると、どこの場所なのか可能な限り
調査してくれるそうです。


実際に、ChatGPTで文章を作成する場合、
「~300字以内で」と字数制限を入力することで、
文字数の指定が可能です。

複数ある回答を分かりやすく列挙したい場合は、
「箇条書きで教えて」と付け加えます。

「である調で教えて」といったように入力すれば
語尾を変換してくれます。

最近ではChatGPTには安全対策が施されており、
不適切な内容や攻撃的な表現が回答に
含まれないようになっています。

倫理的に問題のある質問や悪意のある発言に対して
対応しにくくなっており、

悪用されるリスクが低くなっています。

古典的学説など価値基準が定着した事案や
論理的な文章は、かなりレベルの高いものができます。

数学でいえば、大学の定期テストに出題されるような
微分方程式など見事な回答を導きます。
 

特に日本では、機械学習が著作権法上、
「情報解析」の規定で、原則自由です。

著作権者の許諾を得なくても、
AIによる著作物を使った学習が
広く認められています。

 

ChatGPTを利用するにあたって、
私たちが気を付けなければならないことも多々あります。

新聞記事作成を学習したAIが
出力した記事中に、AIが過去に学習した
小説や論文にあった創作的な言葉遣いを
そのまま使用して著作権侵害になった
ケースもありました。

無名の作家のイラストや風景写真、文章では、
生成されたものがその人の著作物と酷似している
とは気づかない場合が多いといいます。

出力した文章が、定石というか
模範解答のようなものでないかを
確認する必要があります。

学生のレポートの内容が酷似していても
それほどの大きな問題にはなりませんが、
これまでに発表された作品に似たような
表現が使われた場合には、
著作権侵害などの問題も残ります。

著作権問題以外にも、現在のChatGPTにも弱点はあります。

テレビで活躍している落語家についての
紹介文を依頼したところ、
まずは、その方を知らないという回答。

さらに、略歴や出演番組などの情報を追加しても
その人の評価基準が定まっていないのか、
得意とする演目も的外れで、
こちらの要望する回答には至りませんでした。

ChatGPTは、2021年9月までの情報で処理を行っているため
新しく評価の定まった事案等はきちんと考察が必要です。

「おいしい料理を紹介して」とか
「面白いギャグを教えて」
といったことに対しての回答は、まだまだ不十分です。

「おいしい」とか「面白い」といった
嗜好やセンスが必要な部分では、
ChatGPTには行き届かない点も多く、
Webライターの活躍の場はなくならないと思います。

ChatGPTをはじめとする
生成AIとの共存を目指すためには、
ライターが豊富な知識と経験、
優れた表現力を身に着けて
対応していくことが
今後求められるのはないでしょうか。

 

 

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Webライティング能力検定のミニ論文採点時には、みなさんの想像以上に泣き?笑い、つぶやき、うなずきながらスタッフは採点しております。

 

採点には「ムラ」「ブレ」があってはいけないので、基本的なチェックポイントをベースとして設けています。

 

●1文字1マスに入り、200字から300字で書かれている(字数の確認)

●表記ゆれや文章のねじれ、文体の乱れがないか

●問題の指定しているキーワードが入っているか

●(厳しくは見ていませんが…)使用語句や文法は文章内容に適切なものか

 

などはどの問題がきたとしても統一してポイントとなります。

 

 

問題:

Webライティングに携わる人にとって、文章生成AIをいかに活用して目的の文章を作成するかが、重要なポイントになっています。

文章生成AIを活用し、そのままではなく最終的に最適な文章に改善するためにどうすれば良いかについて述べてください。

 

上記は前回のブログにて掲載した第38回のミニ論文の問題です。

同志のみなさん、Webライティングを使って文章を作成する際に大切な「キーワード」はどれだと思われましたか?

 

・文章生成AI(を活用)

・(最適な文章に)改善

・(どうすれが良いか⇒)こうすれば良い

 

キーワードはこの辺りでしょうか。

今回の採点で、この3つのキーワードを上手に取り込みながら作成してくださった方たくさんいらっしゃいました。他に問題がなければもちろん満点になります。

 

今回の悩みは2つありました。

 

●Webライティング…いれなくてもいい?

 

問題文の前提で「Webライティングに携わる人」となっています。

キーワードとして取り込んでいなくても問題ないと判断できるため、もちろん減点対象にはなりません。

これが仕事上での文章作成であれば、「依頼主」によって、文章の方向性や自分で設けるキーワードがあると私は考えます。

 

今回は、依頼主をWebライティング能力検定であると仮定すると、「こうすれば良い」には「こんな」Webライティングを活用すれば良い、とするのが理想のWebライティングなのでは…と感じました。

今検定では16%の方が「Webライティング」という語句を使用して改善例を述べてくれていました。

 

 

●キーワードがわかりやすく文章中になくても、「回答できている」と判断できる

 

不思議ですが、必ずそういう文章を書く方がでてくるのです。それもとても素敵な文章で…。

 

・キーワードをしっかり使用し、導入を忠実に書いてくれている方と一見同じ点数になるけれどいいのか?

 

この悩みは毎回感じています。

 

機械的に判断できない部分もあるからこそ、文章って素敵!素晴らしい!のですが、それが悩みの種でもあるのです。

 

 

非常に長くなってしまいますが…紹介させてください!

「Webライティングで特に重要なポイントは、読みやすさと独創性です。生成AIによって確かに読みやすい文章は手軽に作成できるかもしれませんが、必ずしも独創性があるとは言い切れません。特にSEO対策では、EEATのEの1つである経験が重視されるため、生成AIでこの部分を完璧に補完することは難しいでしょう。また、読みやすい文章は万人受けはしますが注目を集めるという点では不十分です。したがって、まずは生成AIにて大まかな文章を作成した後、必ず人間が見直し、自らの体験談などを追記しながらAIには書けない独創性あふれる文章に改善するべきだと考えます。」

 

ほとんどの方も同じ(ような)内容で述べてくれていました。この方はキーワードの使い方、生成AIの問題点、Webライティングとの関り、改善するためには…などが非常にバランスが良かったと感じました。

 

公平に、きちんと、採点することは大前提ではありますが、この悩みに的確な「こたえ」はないとも思います。今回の問題はかなり顕著でしたので、みなさんと共有したいと考えました。

 

 

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8月最後の日曜日に行われた第38回Webライティング能力は…

暑さと受検者数もうなぎ登りとなり、準備から認定証送付まで怒涛の2カ月となりました。

 

受検者のみなさん、検定監督のみなさん、日本全国酷暑の中、本当にご参加・ご協力ありがとうございました。

昨日認定証を発送し、無事に今回も終えることができました。

 

 

2020年から2023年4月までのいわゆる「コロナ禍」での平均出席率は69.2%でしたが、今回は82.2%と2020年2月の第24回検定に次ぐ人数でした。

今後は受検される方が増えることを想定して、準備等を行っていかなくてはいけないと気を引き締めました。

 

1級合格率は36%となりました。

こちらは第32回検定(2022年2月)の47%、第25回検定(2020年5月)の37.5%に次ぐ結果となりました。

受検者実数が10~20%ほど上昇していることを考えれば、今回の合格率は堂々たる結果だと思います。

 

肌感覚では、今回が最大規模だと思っていたのですが…最終的に集計してみると2番目でした。

この違いはなんだろうか、と肌感覚と数字を見比べ考えてみたところ…

違いとしては「名簿が緑色に染まる」ことかと思います。

 

お申し込みリストは、決済されると薄い緑色をつけます。このリストが、今回はどんどん緑色に変わっていき、97.5%が緑色に染まりました。

「申込≒受検票発行≒受検者実数」というのは今回が初でしょう。

 

 

年に4回開催しているWebライティング能力検定ですが、何年経っても本当に悩みは尽きません。

気になる点はメモを取りながら採点していますが、課目1~5の選択問題は「苦手とする問」が決まっていることが多いです。これは、過去の検定の振り返りで触れていますので各回の記事を参考にしてください。

 

第38回はそういう問での失点もありましたが、「あれ?」というものもあったので、共有していきたいと思います。

 

課目1 日本語

今回は「対義語」で間違われる方、多かったです。

「革新」の対義語はほぼ100%の解答でしたが、他2つの対義語で知らないのではなく「惑わされる」ようです。よく4つの選択肢を見極めてくださいね。

 

課目3 コピーライティング・メールライティング

コピーの最初の一文、どんなものもふさわしいでしょうか。

ぜひぜひテキストを読み返して欲しいです。

 

課目4 SEO

スマホと検索エンジンに関する最も適切なこと、おそらく選択肢がない方がわかるのではないでしょうか。

日本語が並んでいると混乱してしまうのでは?しっかり判別できるようになるためにも、ぜひぜひテキストを読み返して欲しいです。

 

そして、課目6のミニ論文ですが、また新たな悩みが2つほど出現いたしました。

ぜひ同志のみなさんとご一緒に考えていきたいので、お題を先にお伝えします。

この共有につきましては次回ゆっくり行いたいと思いますので、お時間があればぜひ書いてみて欲しいです。私も20分ほどで検定中に書きました。

 

問題:

Webライティングに携わる人にとって、文章生成AIをいかに活用して目的の文章を作成するかが、重要なポイントになっています。

文章生成AIを活用し、そのままではなく最終的に最適な文章に改善するためにどうすれば良いかについて述べてください。

 

 

 

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私たちの生活の中には様々な数字であふれています。

ニュース番組の最後には、株や為替の値動きを伝えます。

降水確率で、その日の持ち物や服装が変わります。

 

食品業界では気温が22度になるとビールが売れて、

25度を超えるとアイスクリームが売れる

と言われています。

 

よく目にする数字に、

世論調査やテレビの視聴率があります。

これは、一部の人にアンケート調査した結果です。

 

視聴率調査会社によると、

関東地区での調査世帯数が2700です。

統計誤差は±1.5%ほどあるとのことです。

 

内閣府の世論調査の場合、

法律に関わるような特別な案件以外は、

調査人数は300人が原則です。

これは、統計学上人口1億人でも誤差の範囲が

±5%以内に収まるからだそうです。

 

調査人数によって私たちの受ける印象が変わります。

調査人数が多い方がより正確だと感じますが、

実際はそれほど大きな違いはないのだそうです。

というわけで、集計手続きの煩雑さやコストを考慮して

公共機関の調査は300人で行っています。

 

ところが調査人数の多さが必ずしも

正確さに結びつかないこともあります。

統計学の伝説として残るエピソードがあります。

 

いささか古い話ですが、1936年のアメリカ大統領選挙の

当落予測がそうでした。

 

アメリカの調査会社ダイジェスト社は、

約1000万枚のはがきを発送し、約200万以上の回答を得ました。

それらを集計し、共和党候補のランドン氏の当選を予測しました。

 

一方、ギャラップ社は、

調査対象の偏りをできる限り少なくするための

抽出方法を用いて、約5万人から約3000の回答を得ました。

その集計をもとに民主党候補のルーズベルト氏の当選を予測しました。

 

結果は、ルーズベルト氏が当選し、

選挙予測はギャラップ社の勝利に終わりました。
 

ダイジェスト社の失敗の原因は、

社会情勢を見極められず

調査に偏りがあったことで予測を外しました。

 

私たちがWebライティングを行う上で統計の資料を基に

自分の意見の論拠を示すことがあります。

 

統計は膨大なデータを管理して

社会情勢を切り取りながら、

全体像の傾向を示してくれます。

 

その一方で、統計の基本が確率である以上、

信頼できるデータと

それを正確に分析して理解することも必要です。

 

データには人間の経験や感性は反映されません。

例えば、梅干しと聞いて唾が出るようなことは

機械や統計の数字にはありません。

ちょっと自分の感性と違うなと思ったら

気を付けましょう。

 

そのためには、

1.社会の動きを知るために、社会の変化を敏感にとらえる

 人気のアニメも1年後には話題にならなくなることもあります。

 

2.しっかりと調査データ収集方法を見極める

 調査対象に偏りがないかなどを精査する。

 

3.結果を利用する際も、数値だけに惑わされることなく、

 正しく判断できるよう心掛ける

 前年比など比較ができるものは参考にする。

 

4.経験や感性によって少しでも違和感を感じたならば、

 数字の根拠を再度見直す

 なんとなく数値が大きいとか小さいなどの感性を

 大事にして見直してみる。

 

 

数字は根拠を示すには大切な武器となりますが、

これに振り回されないような独自性を

心がける必要があるようです。

 

 

 

次回の第38回検定は8月27日になります!

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YouTubeが先なのか、バラエティー番組が先なのか、はたまた相乗効果なのか、「字幕」「テロップ」はどちらも編集上なくてはならないもののように使用されていると感じます。

情報・ニュース番組などでも、常に画面のどこかに「今の内容」「次の内容」「天気」などが表示されていることが普通の状態となっています。

 

字幕と違ってテロップは映像の内容を補完できたり、内容にインパクトを与えたりすることができるメリットがあります。

こういう効果を狙って多くの番組ではテロップが使用されているのでしょう。

 

正直、私は画面上に文字が常にあると内容に集中できなくて煩わしく感じる方なのですが…

先日友人たちとこういうテロップ文化について話す機会があり、新たな視点を得ることができました。

 

・わかりやすいけれどくりかえし表示されるのはしつこい

・色なども原色が多く使われていると目が疲れる

 

こういう意見が多く出て、煩わしく感じているのが自分だけではないことがわかりました。

その中で片耳が不自由な友人からの「なくなってしまうと困る」という意見は、はっとしました。

 

友人曰く

・たくさんの音や音の高低によって聞き取りづらくなるので、「聞きながら」何かをやることはそもそも難しい

・ひとりだけが話している画面であればその人の口元を見れば補完できるが、複数人が同時に話す番組は字幕がないとお手上げ

とのことでした。

 

・字幕やテロップが受け入れられない人がいることも承知している

・別画面で「字幕」を選択できるならば切り替えて視聴している

・バラエティや楽しい動画の時はテロップの方が一緒に楽しみやすい

・全番組で切り替えができると気兼ねなく視ることができるのだが…

とても気を遣って視聴していることがわかりました。

 

 

深く考えさせられる意見です。

自分「だけ」の視点では、不要なものとしてテロップや画面表示を片付けてしまうところでした。

 

 

この「だけ」は、Webライティングにおいても注意しなくてはいけないことの大きなひとつです。

「ひとりよがり」な文章を書いてしまう危険性がとても高くなります。

 

ミニ論文を拝読していても、「ひとりよがりな文章にならないために」と対策を述べてもらうことが多いです。

新たな視点や意見はありがたいですし、知っている内容だったとしても同じ考えを持っている人がいることで必要性を確認することができます。

 

「きちんとした情報を」「きちんとした場所から」得ることがとても大切です。

多くの意見があって当然ですが、それを判断する基準は公平で正確でなくてはいけません。

 

知って、調べて、考えて、読者をイメージして、Webライティングを使っていきたいですね。

テロップ文化、ひとりよがりにならないようにますます発展していくことを願っています。

 

 

 

 

 

次回の第38回検定は8月27日になります!

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協会のWebライティング検定では毎回、

課目6としてWebライティングに関する

ミニ論文が出題されます。

ミニ論文は、読者に情報や意見を伝えるために
必要な文章力を身に着けるための課題です。

第37回Webライティング検定試験を
終えて、気になった点がありました。

ミニ論文の課題は、
「ChatGPTなどのAIが進化し、
あらゆる内容に関して正確で分かりやすい

文章を素早く制作できるように

なってきています。
それに対して、今後私たち(又はあなた)が
行うべきこと、又はどのように対応するか

について書いてください」
でした。

問題冒頭に
「ChatGPTなどAIが進化し~」とあります。
ここで、

論じるテーマは「進化しているAI」です。
ChatGPTそのものではありません。

例えば、「大谷翔平など大リーグの投手は
多彩な変化球を操るが~」という問題文では、
大谷翔平選手は一つの例で、
大リーグの投手のことを論じなさい

という課題です。

ところが、今回の試験では、
ChatGPTという話題のキーワードに
引っ張られ、ChatGPTに対する論評に
多くの部分を割かれた方が4割近くに

上りました。
問題文を的確に把握できていなかった

ことは残念でした。

こういう場合の攻略法として、書き出しは、
「ChatGPTの出現により、絵画、作曲の分野

だけでなく、文章の世界にも生成AIの波が

押し寄せてきています」
というように現状を示すなどはいかがでしょうか。

 

Webライティングを行う上では、

結論を冒頭に書く方法もありますが、

問題文を理解していることを示しことも

ひとつの方法です。


次に、ChatGPTをはじめとするいわゆる生成AIの
長所や短所を示しながら、自分の考え方に
結びつく分析や事例を丁寧に提示します。

ここではChatGPTの事例を挙げてもいいでしょう。

2月16日配信のメルマガでも紹介しましたが、
芳川代表が、「日本WEBライティング協会」を
紹介する文章を書かせたところ、
自分よりうまいかも、と舌を巻く出来栄えでした。



ある大学教授によると、
昨年秋ぐらいから学生が提出するレポートの
レベルが格段に向上しましたが、
内容が酷似していたのだそうです。

ChatGPTを使っている学生が
増えたのではないかと推測し、
今年に入ってからはレポート提出と同時に
どうしてそのような論理的展開になったかを
面談で確認する方法に変更したとのことです。

評価が定着した事案については問題ないのですが、
新しい理論のようにまだまだ研究の余地がある分野の
課題に関して間違った内容がそのまま論拠として
示される事も多々あったそうです。

 

先日の検定でも、「AIでは、他人を傷つける
内容かどうかを判断できないのではないか」
という指摘をされた受検者もいらっしゃいました。

こうした考察や分析を重ねて本論を展開するのが
いいと思います。

 



最後に結論を導きますが、問題文では、
「今後私たち(又はあなた)が
行うべきこと、又はどのように対応するかについて
書いてください」
とありました。

私たちはどのようにするかという
意思表示が必要となります。

今回の受検者の中には、
「生成AIと共存することを前提にする」
「生成AIではまだまだ不十分な分野を開拓する」
「倫理観を持ったWebライティングを目指したい」
といった意見を明確に示された方が

たくさんいらっしゃったいました。

いずれも読み手がなるほどと思う意見です。
 

読み手を納得させるミニ論文が
高得点につながるのと思います。

 

 

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少子化が進む中、苦戦を強いられている

学習参考書の世界は、

大きく様変わりしています。

 

しばらく縁のなかった

学習参考書の並ぶ棚を覗いてみると、

カラフルな装幀に圧倒されます。

 

「東大教授が教える やばい日本史」は、

70万部を突破する人気シリーズです。

 

少し行儀は悪いですがちょっと

立ち読みをしました。

歴史上の人物を取り上げて解説している。

傑物の「すごい」エピソードとともに

「やばい」失敗談も紹介するという

ユニークなもの。

 

「卑弥呼は、引きこもりだった」

「豊臣秀吉はサルではなくハゲねずみ

と呼ばれていた」

「枕草子は、意地悪なお局様の愚痴」

といったことも書かれていて、

楽しみながら学べる工夫がなされています。

 

このように歴史が学べるならば、

暗記だけが頼りだった日本史も

もっと身近に感じたかもしれません。

 

思わずニヤリとしながら近くの棚へ移動しました。

 

Webライティングの仕事がら気になる「小論文」

にも同じような波が来ています。

「書き方のコツがわかる」

「落とされないための書き方」

といったうたい文句とともに

たくさんの小論文用参考書の

装幀の目立つ参考書が並んでいます。

 

なかには、わざとヘンな「てにをは」を使って

どこか間違っているのかを解説する参考書も

あります。

 

いくつかの参考書を総合してみると、

小論文で大事なことは、「説得力」だ

という点で一致しています。

 

Webライティングでも読者に

なるほどと納得しもらうことが

大切なポイントです。

 

その学習は第一歩として、

・主語、述語をしっかりすること

・修飾語がどこにかかるか明確にすること

・文は短く切って、的確な接続語で文の

 つながりを滑らかにする

・体言止めはせずに、結論をはっきりさせる

 

といった基本から身に着けようと

指導してくれます。

 

 

文章を書き始める準備段階としては、

テーマを絞り込むことと論点の方向性を決める。

 

論文の構成は3部だてが書きやすい。

序論は、問題文を的確に把握し、

    問題文に対する論点の立て方に注意する。

本論は、充実した根拠を示して主張を明確にする。

    分析や考察は丁寧に説明する。

結論は、極論を避けながら、ストレートでインパクトのある

    主張をする。

 

ここまでが基本編で、さらに体験談をベースにする

書き方や社会問題を論ずる論文の場合などの

対処法を紹介しています。

 

Webライティングを行う上では、

結論を先に持ってくるという手法も効果的です。

 

小論文の参考書を読みながら

基本的な文章力を身に着けることで

Webライティングの技術を磨くことができる

と痛感しました。

 

Webライティングに関する知識を得れば得るほど、

SEO対策や法令順守といったことを踏まえながら、

早く色々な情報を発信できるようになりたい

という気持ちが強くなります。

 

応用編を楽しむことはとてもいいことです。

ピアノでポップスの曲を演奏するのは快適ですが、

ハノンのような基本練習を怠らないことが重要だと

再認識させられました。

 

書店内の寄り道もいいものですね。

 

 

次回の第38回検定は8月27日になります!

★第38回Webライティング能力検定★

 

 

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