デザインって何だろう?
皆様はデザインと聞くと何を思い浮かべるでしょうか?壁画、紋章、曲線?この1つ1つはデザインと呼ばれるものです。そしてデザインと密接しているようで、境界線のあるものが「アート」と呼ばれるものです。某美術大学の教授は「アートは感性で考えるもの、デザインは思考で考えるもの」なんて言われていたことを記憶しています。
最近、当方の制作打合せは、海外の方や海外をメインに仕事をしている方々が多くなりました。理由はわかりませんが、昔から海外の人たちと仕事を共にしたいと思っていたからかも知れません。こんなことから、当方もデザインについて深く考える機会が増えました。
先日、あるデザインの仕事を協力してもらうために他制作会社様へ募集の告知をしてみました。
「クオリティに自信のある方のみご連絡下さい」と厳しい案内にも関わらず、応募いただいたのは数はなんと15社です。「クオリティに関して自信がある会社はこんなにいるんだ!」っと驚きと喜びを感じました。ですが、応募していただいた会社を1社1社確認しましたが「デザインに自信があります!」といただいたメールとはうらはらに連絡しようと思った会社は2社だけでした。
もちろんデザインには好みはあると思いますが、先日、デジタルハリウッド大学(クリエイターの育成大学)の講師の方とお話したことを思い出しました。自分の良いと思うサイトと講師の方の良いサイトは同じでした。なので、良いものは誰が見てもよく見えると言うのがデザインには大事な感覚かと思います。
私のデザイン基礎の習得は建築デザインからです。もう10年以上も前の話しですが、当時は建築設計事務所に勤めていました。入社したての頃は、その設計事務所のチーフに「設計にセンスがない!」とよく言われていました。お洒落にしているはずなのに、たしかに自分の設計図はよくありませんし、この原因も何かがわからないのです。
そこで、自分なりに設計デザインのセンスをあげる方法に考えました。会社へ行く通勤電車を利用して、列車内から見えてくる良いと思う建築物をノートにスケッチ(絵)を書いていくのです。毎日、「カッコイイ建物だなぁ」っと思ったものを、どんどん乗車中にスケッチしてました。こんなことを1年もしていたら、年間200近くの建築パースをノートに書き込めるのです。これにプラスして先輩の方々にも、いろいろとテクニック的なことも教えてもらいました。
今回、建築デザインを例にしましたが、WEBデザインも似ている気がします。つまり「良いデザインを見て記憶する習慣」を持つことがデザイン発想を広げる重要なことなのです。フォトショップの操作やトレース(模写)するのが得意な人は、デザイナーとは呼ばずオペレーターかも知れません。建築業界ではCADの操作が得意な人をCADオペレーター(資格もあり)と呼びので同じかも知れません。語弊があるかも知れませんので追記させていただきますが、オペレーターと呼ぶといっけん格下のような錯覚をする方がいぜんいらっしゃいましたが、そんなことは全くありません。この分野にもスペシャリストはたくさんいます。ここで書きたかったのは、職種が違うということだけです。
デザイナーの場合は、いろいろなケースに応じてデザイン提案をする人です。さてデザイナーを目指す方で「自分がデザインをすると貧困なイメージしか頭に浮かんでこない?」こういった人は下記の方法をオススメします。
日常の生活には、毎日、いろいろなデザインに触れることができます。街を歩くだけで、看板にかかれたデザイン、道の下を見ればタイルの格子模様、壁はブリックタイルの味のある模様、空には天気でかわる風景、街は景観、洋書、美術館など・・・日常の生活はデザインであふれています。こんな世界からも常にデザインを意識して自分のキャパシティを広げてみてはどうでしょうか。