お家騒動プロファイリング
3月27日の株主総会後、収拾したかに見えた大塚家具のお家騒動。
未だにメディア的には面白いテーマのようで、先日も
「半額セールも…”恐怖政治”支配の大塚家具に再建はあるのか!」
などと、大々的にTVや紙面を賑わしていました。
さて、今回の父娘ですが、言動や経営手法などを分析し、
下記のようにプロファイル。
父:大塚 勝久(サポーター)
娘:大塚 久美子(ロード)
真反対のプロファイルです。
これは、「サポーター x ロード」間に限られたことではありませんが、
真反対のプロファイル同士においては、下記のような現象が起こります。
事実
1. 自分の強みが相手の弱み、相手の強みが自分の弱み
2. 自分の死角が相手の視点、相手の視点が自分の死角
現象
⚫︎ 自分の強みが相手の弱み
なので、相手がバカに見えます。
⚫︎ 相手の強みが自分の弱み
なので、圧倒的すぎて、全く他人事。
⚫︎ 自分の死角が相手の視点
なので、相手の行動が全く理解不能
⚫︎ 相手の死角が自分の視点
なので、またまた相手がバカに見えます。
早い話が、
「噛み合う箇所がない…」
「なんだか知らないけど、むかつく」などなど
困ったもんです。
今回のお家騒動も、ずっとモニタリングしていたわけではありませんが、
まとめると下記のとおり。
それぞれのプロファイルが、綺麗に経営に反映してますよね。
大塚家具は創業者である大塚勝久が取り入れた、広告宣伝費の大量投入と「入店時に顧客名簿を作成し(会員制の導入)、店員が顧客について回る」という積極的な接客(とてもサポーターよりの営業)により“結婚後のまとめ買い”需要を取り込むことで成長。2001年12月期には営業利益75億円でピークを迎えるが、その後住宅需要低迷やニトリ・イケアをはじめとする新興勢力の台頭に伴い業績が低迷。
2009年3月の株主総会で、創業以来社長を務めてきた大塚勝久が会長に退き、後任に勝久の娘(長女)の大塚久美子を社長に昇格させた。久美子は勝久の用いた接客方法が「利用客の心理的な負担になり、客足を遠のかせる」と判断(自分もロードとして、そんな営業受けたくないと思ったのでしょう)、「一人でも入りやすく、見やすい、気楽に入れる店作り」を目指し、店舗にカジュアルな雰囲気を施して積極的な接客を控え、10年以上減り続けてきた入店者数を増加に転じさせるなど業績改善に一定の効果をもたらした。
しかし、これが「自身の築いた経営路線の否定」と映った勝久は2014年7月、取締役会で業績不振を理由として久美子社長の解任を提案、これが成立した。
このような形でお家騒動が勃発し、この「理」と「情」の対立は激化していく。
当初は勝久氏が社員たちをガッチリ巻き込み、優勢に見えた。サポーターとしての熱いリーダーシップと固いチームづくりで、個人的にも「こういう状態になるとサポーターは強いな~」と納得。
しかしながら、最終的に久美子氏が株主総会で61%の出席議決権をとり、逆転勝利を得ることになる。原因としては、株主総会における勝久氏とその奥さまのあまりにも感情的なアプローチと言われている。
とっても分かりやすいプロファイル事情。
勉強させていただいています!