怖い話、大好きブログ。 -2ページ目

怖い話、大好きブログ。

過去に投稿した怪談、怖い話などを補完

一人旅で温泉に行った時に、やる事がなくて宿の周りを勝手気ままに散歩していた。
 テクテクと温泉街の外れまで歩いていると古いトンネルが見えて中に進んで行った。
 まだ昼間なのにトンネルの中は薄暗くひんやりと涼しかった。

 そのままトンネルを抜けようとしたら出口の横にバイクが停まっているのが見えて、その傍らにはフルフェイスを被ったライダーが立っていた。
 ところが、そいつはマネキンみたいにピクリとも動かなくて、何をしているのだろうと怪訝に感じながら横を通るときに軽く会釈をした。
 すると向こうも頭を下げてきたのだが、頭からフルフェイスが地面に落ちて「ガコーン」と大きな音がトンネルに鳴り響いた。


 ――頭のない男が目の前に立っていた。
 一瞬頭の中が真っ白になったが、作り物ではないのかと考えがよぎった。
 だが突然、頭のない男は両手を前に伸ばすと足の関節を曲げずに左右に揺れながら自分に向かってきた。
 息を飲み込むような悲鳴をあげて宿に引き返そうとトンネルの中に駆け戻ったとき、暗い足下で何かに蹴飛ばして「ゲフゥ!」と変な声が聞こえてきた。
 あのときサンダルを履いていたから、わかったのだが……あれは人の頭の感触だった。

犬の散歩で夜遅くに公園へ行くのが日課になっていた時期がある。
 凍えるぐらい風が冷たい冬の夜、散歩に行くと薄闇の中でサラリーマン風の人がブランコで立ちこぎしているのが見えた。
 昔を懐かしくて遊んでいるんだろうなぁと思って、その傍を通った。
「バーカ」
 一瞬耳を疑ったが確かにブランコに乗っている男の方からそう聞こえた。
 だけど聞き間違いかもしれないし自分に向けられた言葉ではないと思い無視して犬の散歩を続けようとしたら、クスクスと悪意が入りまじった笑い声が漏れて……。
「バーカ」
 さすがにムカッとしてブランコに乗っている男に、ひとこと言ってやろうと近づいた。
 だがその男はブランコの枠にロープを通し首を吊って風で揺れている死体だった。

頻繁に同じ怖い夢を、よくみるようになったのは半年ぐらい前からだった。
 夢の中で海岸を歩いていると海から男か女が判別できない程にパンパンに膨張した水死体が現れて、 足を掴み海にひきずり込もうとしてくる。
 いつも必死に抵抗して目が覚めるのだが、昨晩の夢では海の中まで、ひきずり込まれてしまった。
 呼吸ができず海水が肺に入り恐怖と息苦しさで、もう駄目かと思った寸前、――目が覚めた。


 汗びっしょりで呼吸も荒くて、本当に溺れて死ぬ直前だったのかと感じて怖くなった。
 でも少し落ち着いて、これは夢なんだから死ぬわけないだろうと思い直して一笑すると、急に吐き気がして布団の上で嘔吐してしまった。
 磯の香りが漂う吐瀉物の中に小魚が一匹、ピチピチと元気よく布団の上で跳ねていた。

いつの頃からなのかは定かではないが物書きをしていた父の書斎の壁に気味の悪い能面のようなお面がかかっていた。
 幼かった自分は書斎の物をイタズラすると怒られるので、父が居ないときを狙って、その変なお面に触れてみようとした。
 書斎に入り壁にかかっているお面に近づくと、変な違和感がして足下の壁に何かあるのに気がついた。
 よくみると人のつま先が壁から出ていた。
 意味がわからなくて目をしきりに瞬きさせていたら「チッ」と舌打ちが聞こえてきて、見あげると冷たい視線を向けながら、お面が壁の中に沈むように消えていった。
 つまりそれはお面ではなくて壁の中にめり込んで顔だけを出している人だった。

 それで怖くなって壁から離れようとしたらヒステリックな奇声と共に突然壁から手が出てきた。
 腕を掴まれ壁の中にグイグイと引きずり込もうとしてきて、無我夢中で手を振りほどいて泣きながら母のいる所まで逃げた。
 それ以来怖くて書斎に近づくことはなかったが、でもあるとき父に用があって書斎を覗いたとき、壁にあの顔だけ出している人が、また同じ場所にいた。
 ちょうど手元だろうという壁のところから包丁の刃先が突き出ていて鈍い光をはなっていた。

中学生の時に吉田という肉が食べられない男子がいた。
 吉田は特に鶏肉が苦手で家族全員も鶏肉は食べられないそうだ。
 それでその理由を何となく聞いてしまったのを今でも後悔している。

正月、吉田の家族はクリスマスに撮影したホームビデオを見ることにした。
 楽しそうなクリスマスの一家団らんが映し出されるなか三角のパーティ帽子をかぶらされた少し認知症気味の吉田の爺ちゃんがクラッカーを鳴らした。
 パンッと弾ける音がしたと同時にテーブルの上にある、こんがり焼けたローストチキンがビクッ……と一瞬だけ手羽や足をバタつかせていた姿がビデオに映っていた。
むかし近所のマンションで殺人事件があり、二階に住む一人暮らしの若い女性が殺された。
 それ以来そこで幽霊が出ると噂されていたが、今ではマンションは取り壊されコインパーキングなっている。
 ある時そのコインパーキングを利用した友人が何気なく空を見あげたら3メートルぐらいの高さに女が仰向けで浮いていた。
 ミュールを履いたスラリとした足には黒ずんだ腐敗網が見えて、それが生きている人間では無いことがわかった。
 かつてあった建物の構造から、そこで殺人事件が起きた二階に住む女の部屋だったのかと想像できた。
 建物は壊されても、その場所に留まる亡霊の姿に友人は恐怖より哀れみを感じたという。
 唯一の救いは女が仰向けで無残な死に顔が晒されずにいる事だろうかと思ったとき……。
 女が仰向けの状態でスーッと降りて来てピーンと音が鳴るとエレベーターの扉の開く音が、どこからか聞えてきた。
 女の顔面には包丁が突き刺さり、恨めしそうに友人を見あげていた。

宿泊先で体験したという、よくある定番のベタな話しだけど……。
 出張で手配して貰った宿泊施設が格安の古い民宿で、そこに泊まることになった。
 チェックインを済ませたら、やることがなくて缶ビールを飲んでテレビをみていると


 「パラ……パラパラ……。」


 音がどこからか聞こえてくることがあった。
 その時は余り気にしないで電気を消し布団に入り眠りについたのだが夜中に目が覚めると金縛りになっていた。
 すると部屋の隅の暗闇から何かの薬の錠剤のビンが見えて、それがパラパラパラ……と自分の枕元まで錠剤を、ぶちまけながらビンが転がってきた。
 最初は何がなんだかわからなかったが、床に散らばった錠剤を一錠ずつ拾い飲み込んでいる女の姿が暗闇から現れた。
 畳の床に落ちた錠剤を這いつくばって拾い飲みながら自分の寝ている所に少しずつ近づいて来るのがわかった。
 もうそこで恐怖の絶頂になっていたが、目を閉じれずに魅入られたかのように女を凝視していた。
 とうとう枕元の最後の一錠を飲み終えると、女の顔が突然ガクンッと目の前に近づいてきて

 「シ……ネ……ナイィィヨォォォォ……。」

 そこでとび起きると朝になっていた。
 なんだ夢だったのかと思い、ほっとしたら口の中に異物があるような違和感があった。
 吐き出してみると口から薬の錠剤が一錠出てきた。

中学の時に宮本というピアノが上手な女子がいた。
 合唱部で伴奏を担当して、部活が終わった後も音楽室で一人残りよく練習していた。


 あるとき俺が音楽室の前を通ると宮本が青ざめた顔をして出てきて、どうしたのかと尋ねたら「ベートーヴェンの目が光っている……。」と答えた。

 うちの学校の七不思議の一つに音楽室の壁に飾ってあるベートーヴェンの絵は生きていて夜になると目が光るという、よくある怪談があった。
 まさかと思いながら俺は宮本と一緒に音楽室に入ってベートーヴェンの絵を確かめると、誰かがイタズラしたのかベートーヴェンの両目に画鋲が刺さっているだけだった。


 俺と宮本は顔を見合わせ大笑いして、椅子に乗ってベートーヴェンの絵から刺さっている画鋲をとった。
 すると画鋲を抜いた穴から、黒ずんだ血がツーーっと流れ落ちてきた。

中古って曰くがありそうで怖いといいますが、私は新品のほうが怖いと思うんです。
 結婚相談所で知り合った男性と何度か食事をしてドライブに誘われました。
 彼は誠実でさわやかで仕事もできて、とても感じが良く私はこの人で決まりかもと思っていました。

 彼の車は購入したばかりのBMWの新車で、走行距離をみたら、まだ2000kmぐらいしか走っていない車でした。
 私は車のシートとかを汚さないように少し緊張しながらもドライブを楽しんでいました。
 ところが乗っていると後ろのトランクの方で、ガタガタと音がするんです。
 私は怪訝に思い彼に尋ねてみると、後ろに荷物は積んではいないといいました。

 それからして休憩でサービスエリアに寄り、彼がトイレに行っている間にトランクをこっそり開けてみました。
 すると中にはガムテープで手足を縛られた下着姿の女性が横たわっていたのです。
 女性は血色がなく瞳孔が開き、すでに息をしていないようでした。
 顔には殴らて出来たような紫色のアザがあって首にはロープが絡まり下半身は激しく出血していました。
 「ほら、トランクには何も積んでないだろ」
 ふいに背後から声をかけられ振り返ると彼でした。
 そしてもう一度トランクに視線を戻すと、女性は消えていて空っぽのトランクになっていたのです。
 「これ…新車で買ったんですよね?」と私は聞き返すと……。
 
 「そう、新車だよ。」

 彼はさわやかに笑って答えました。

会社の先輩が中古のカスタム車を買ったので見に行った。
 先輩の家の前に着くと車をジャッキで持ち上げウマをかけて、車体の下で作業している先輩の足が見えた。
 すると「おっ 来たな」車の向こう側のボンネット辺りから先輩が顔を出して言った。
 挨拶を交わすと先輩は顔を引っ込めたので、じゃあ車体の下で作業している人は誰だろうと思っていたらクリーパー(寝板)をススーと滑らして車体の下から出てきたのは先輩だった。
状況が把握できなくて混乱している僕に先輩は意に介す様子もなく車の自慢をはじめて、さっきのは見間違いだったのだろうかと勝手に納得することにした。
 それから先輩とその辺を軽くドライブに行ったのだが、途中喉が渇いてコンビニにとまり僕が飲み物を買いに入った。

 コンビニの窓越しからバックで駐車した先輩の車を何気なくみると、運転席の開いたウィンドウからタバコを持った先輩の手が出ていた。
 ところが後部座席のウィンドウが下がりはじめて、そこから先輩の無表情な顔が真横にスッと出てきて目があうと、途端に車が急発進して先輩は顔を出したまま車道を横切り田んぼに突っ込んでいった。