こんにちは『プログレス学習教室』の坂田です。
テストが返ってきたとき、「あっちゃー、またここで符号を逆にしてる…」「問題は分かってたのに、最後の引き算を間違えた!」と、解答用紙を前に頭を抱えた経験はありませんか?
「計算ミスさえなければ、あと10点、20点は上がって平均点を超えていたのに…」と悔しい思いをしている人は、塾でも本当にたくさんいます。そして多くの人が「次はもっと気をつけて集中しよう」と心に誓うのですが、なぜか次のテストでも同じように計算ミスが減らない。
実は、計算ミスが減らないのは、あなたがおっちょこちょいだからでも、集中力が足りないからでもありません。机に向かっているときの「手の動かし方」に、平均点を落としてしまう隠れた原因が潜んでいるのです。
数学の点数がなかなか伸び悩んでいるとき、よくやってしまいがちなのが「計算の途中の式を、頭の中でパパッと済ませようとする」ことです。
人間の脳は、一度にたくさんのことを考えるとパンクしてしまうようにできています。例えば、マイナスの符号をどう処理するかを考えながら、同時に掛け算の九九をして、さらに文字のアルファベットを書き写す…という作業をすべて頭の中だけでやろうとすると、どれだけ集中していても、どこか一つでポロッとミスが生まれてしまいます。
計算ミスが減らない一番の隠れた原因は、脳に無理をさせてしまっていること、つまり「途中式をサボって脳のメモリを使い切っていること」にあるのです。いつもサラサラと正確に計算を解く子は、決して暗算が超人的に速いわけではなく、むしろ「脳をラクにさせる書き方」を徹底しています。
今日からノートの使い方をほんの少し変えるだけで、計算ミスを劇的に減らせる2つの対策をご紹介します。
1. 途中式は「横」ではなく「縦」に並べて書く
計算をするとき、ノートの余白に横へ横へと式を繋げて書いていませんか? 横に長く書いていくと、前の行のどこを見て計算したのかが視線であちこちに飛び散ってしまい、写し間違いや符号のミスが生まれやすくなります。
おすすめは、イコール(=)の位置をきれいに縦にそろえて、1ステップずつ下に新しい式を書いていく方法です。 上の行と下の行を見比べるだけで「ここでは符号を変えた」「ここでは掛け算をした」という変化がパッと一目で分かるようになります。自分の手の動きをシンプルにするだけで、脳の負担は半分以下になります。
2. 見直しは「自分の書いた文字を眺める」のをやめる
「見直しをしたのにミスに気づけなかった」というのもよくある悩みですよね。 解き終わった自分の式を上から順番に目で追いかけるだけの見直しだと、脳は「合っているはずだ」と思い込んで読んでいるため、間違っている部分をスルーしてしまいます。
見直しをするときは、一度自分の書いた答えを隠して、ノートの別の場所に「もう一度、最初から解き直してみる」か、もしくは「割り算の答えに掛け算をしてみて、元の数字に戻るか(逆算)」を試してみてください。あえて違うルートからアプローチすることで、隠れていたミスがびっくりするほど簡単に見つかるようになります。
数学の計算は、スポーツの素振りのようなものです。最初は途中式を細かく縦に書いていくのが、少し遠回りで面倒に感じるかもしれません。けれど、その丁寧な「手の動かし方」が体に馴染んでくると、驚くほどミスが消え、計算のスピード自体もどんどん上がっていきます。
次のテストで「よし、計算問題は全問正解だ!」とガッツポーズをつくるために。まずは今日の宿題の1問目から、イコールを縦にそろえて書く練習を始めてみませんか。