後編:理想を追い求めた旅の背景には何があったのか?~旅の方向性を変えて再出発 | The trumpet shall sound!~魂の目覚めの福音をお届けします~

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愛と感謝にあふれた「内なる神」を生きようと出た、意識の統合の旅。想念観察をコンパスに、道中で得た『叡智』を分かちあっています。

こんにちは。

長くなりましたが、後編ができあがりました。

 

私の学びの一区切りとなった気づきを3部作としてまとめてみました。

私の備忘録ですが、お立ち寄り頂いた方々にとって、何か参考になることがあれば幸いです。

 

◆前編はこちら

 

◆中編はこちら

 

 

 

【登場人物】

むらくもクリニック:ベラ→べ、あおい→あ

お客さん:成泰綺羅子→綺、成泰金造→金

 
~・~・~・~中編からの続き~・~・~・~


べ:あおいさん、続けておくれ。

あ:私の話に戻りますが・・・自分は「愛されていない」という凹みの幻想をなかなか脱却できなかったんですが・・・、
 「私は愛には値しない」→「だって、過去の私は悪いことをしたから」という自己否定の方程式にはまっていて、過去にどうしても引きずられていたんです。
 その思考で未来を見通すと「暗い未来」に見えて決めつけてしまう癖が、なかなか取れませんでした。
 そのため「(特別に)キラキラする未来の自分」になりそうな「何か」を「保証」として掴みたかったんです。

 だから、何度も揺れました。自分の来た道は間違えていたんじゃないか?そして「なんで、自分はいつまでもこんな裏舞台にいる状態なのか? もっと(特別に、早く)キラキラできる道だってあったはずなのに!」と、ベラさんに怒ったこともありましたっけ・・・汗
 今話しちゃうと、なんだかものすごく焦っていた自分って、かえってかっこ悪いと思うんですが・・・汗

ベ:その判断も保留にしないとね。過去をさばく癖はまだ残っているねぇ。

あ:そうですね・・・汗
 ・・・金造さんも、実はそういう私の過去と似ていると思うんですが・・・?

 

金:うっ・・・たっ、確かに、何かを見ないようにして、自分を駆り立てていたか・も・な・・・
 それが、あおいさんが話してくれたことと同じなのかもしれない・・・。

 

べ:ここで正直になっておいた方がいいよ。
 アンタが旅を終えたというか、旅の方向性は、「エゴの目的」を叶えようって方なんだよ。それは、二元論とも言うんだけど、「有限の世界」でのお話しなのさ。それが悪いわけではない。一見楽しいし、達成感も得られるだろう。アンタの望むビッグ願望もリッチな生活も満たせるかもしれない。
 
 さぁ、どっちを行くんだね?

 

金:心の中では、嫌だと抵抗している感じなんですが・・・一元論の旅という方向性とは・・・。

 

べ:まぁ、今のアンタには面白くないように見えるだろうが、あおいさんの話を聞いてみると良い。

 

あ:そうですね・・・金造さんは「宇宙法則」のとらえ方がまず違うんですね。
 それと、自分が見ていないことを、他人に「投影」していることを無視しているので、「宇宙の根本原理」、いわゆる「真理」からずれているんです。
 まず、「愛はすでにあるもの」ですが、金造さんは「愛は与える(べき)もの」という価値観に突き動かされているようです。
 以前の私も同じで、「愛」について錯覚した理解をしていたために、心の「凹み」は埋めてあげる/埋めてもらうものと、当たり前のように錯覚していたんですね。
 さらに、「自分は愛される資格がない」とか「自分には価値がない」という意識を相手に投影していたために、相手が「かわいそう」と思えて、必要以上になんとかしようとした経験があります。
 でも、それは、単に「私の凹み」だと錯覚していたものを、相手を鏡として投影していただけなんです。

 その後、「自分の中に神がいる」という学びを深めるうちに、自分の外側や自分自身に投影するのを止めていくことができるようになってきたんです。
 「自分は、愛が足りない、愛がない、神が自分にはいない」という思い込みに「だまされていた」ことが見えてきたから、(可哀相な相手、病に苦しむ相手として)相手に投影してまで埋めてあげる必要がない、と理解できるようになった・・・それで、「《私が》相手の凹みを埋めてあげなきゃ」「《私が》救い上げなきゃ」と思うことも減ってきたという感じです。

 さらに、凹みからできた様々な価値観から離れた今から見たら、それはもう「過去に起こらなかった」に等しい、と言える・・・とまで気づけるようになったんです。
 どういうことかと言えば、「過去(にあると思っていた)凹み」というものが、なくなった・・・正確に言えば、「解け去った」・・・そこから「真に解放された」ということなんです。

 ということは、トラウマもなくなった。消え去った・・・「統合された」んですね。
 だから、過去の癒されていない罪悪感(凹み)の反動で「ヒーラー」になろうとはしなくていいんだ、と、気づいたんです。

 だから、私はヒーラーになる道に進んでまで、相手に奉仕しよう、活躍しよう、という気がなくなったんですね。
 ヒーリングはしますが、自分の浄化のためや、極近い人たちのためだけですし・・・。基本的には、自分の心の中・・・想念を観察してなんとか自分で気づき、自分で状況改善できるようになってきた部分があるからそれで・・・大丈夫ということです。
 

 ヒーラーとしての奉仕にこだわらなくてよいのがなぜだかわかりますか?

 「気づき」というのは、認識できると、相手に瞬時に伝わるんです。だから、そんなに相手を癒そうとしなくて良いんですよ。同じテーマを違う形式で抱えている人には、瞬時に伝わっているんです。

金:へーー、そうなんですね!そりゃ、すごい、知らなかった。

あ:ですが、受け取った人が、いつ、その包みを開くかはわからないのです。だから、ヒーリングよりも確実とは言えませんが・・・真の愛を分かち合っていることには間違いありません。
 それから、「私は愛そのもの」とわかり始めてきましたので、「真我に目覚めていこうとしている自分の方に価値がある」、と気づいたんです。それに、シンプルに、実は生かされていることに価値がある、ということがわかってきたこともあります。それは、過去の闇からくる苦しみから解放されてきたことにより、感じていることです。
 だから、金造さんのように理想を叶えて「そうなった」から「私に価値がある、ない」という判断を基準にしているわけではありません。(この世界での自分の立場を価値判断しているのではない、ということ)

 金造さんは、まだ自分の闇、過去の苦しみを、閉じ込めたままで、自分は愛を与え続けなければ「凹みが埋められない」と、思い続けたいのでしょうか?

金:いっ、いや・・・そういうわけではない・・・。
 ・・・苦痛から解放する役割のはずの自分が・・・苦痛に囚われていたなんて・・・。(さらにショックを受ける金造)

そうなんだ・・・・・・理屈ではわかりました・・・。
 でも、理解するまで時間がかかりそうです・・・。

べ:いいんだよ、それで。
 最初は、なかなか理解できないだろう。
 実は、録音しておいてやったんだよ、このカウンセリングを。
 後で、家に帰って復習できるようにさ・・・!
 アタシは情が深い女なのさ。
 鞭も振るうけどね、ハーッハッハ!

金:・・・ありがたいです・・・。
 ・・・でっ、でも今、僕は、すごく、葛藤している・・・怒りたい衝動に駆られています・・・。
 (ぷるぷる震える金造)
 ・・・じっ、自分は、間違っていたのだろうか・・・?

べ:簡単に「間違い」とか、決めつけられない。
 寄り道をしてみることは、本道が本道であると気づくためには必要なことでもあるよ。
 アンタが、その道を選んだことに意味があるのさ。

 いいかい、もう一度言うよ。
 重要なのは「意識の問題」なのさ。
 
金:そうなのか・・・「意識のありよう」というものが、違っていた、ということはわかってきた・・・。
 そこを見ないでやっていると、途中下車して、幻想の「ヒーラー」の世界で「お遊戯することになっていた」ということなんだ・・・。
 ・・・それって・・・恐ろしいじゃないか・・・!(突然目覚める金造)
 気づかせてもらえて良かった・・・。

べ:いいねぇ、その調子だ!
 もし、アンタが分離した意識を統合し、真に覚醒すれば、歩いているだけで10万人を一気に目覚めさせるパワーを出すんだよ!
 ・・・どうだい? 一人一人ヒーリングしていくよりも、よっぽどそっちの方が効率がいいじゃないか?

金:そっ、そうか・・・そうなんだ・・・。
 本当に覚醒すること、って、そんなにパワフルなんだ・・・!!

べ:それは、ローカル電車から急に高いところに飛べる飛行機に乗り換えるようなものさ!
 早く高次のレベルに上昇するんだよ! 現地に着いたら、もっとゆっくりの旅になるから安心したらいい。
 今そのローカル線の旅を続けることは、時間は大幅にロスしてしまうし・・・うっかりすれば、今生での学びさえも始められないうちに肉体が終わってしまう時がやって来るかもしれないからね。

金:(身震いする金造、ぞおぉぉぉっ!)
 それにしても・・・何か特別になることでもない・・・、としたら、一体覚醒って、何なんだ?
 ぼっ、僕はわかっていないんだ?!

あ:今を真に目覚めて生きる、と言うことですよ。
 業界用語で言えば、「一元論」です。
 二元論は、最初は誰でも通りますが、それはいずれ統合されていくべきものだとして、認識する段階があるんです。
 「穴埋めが必要な凹んだ自分」と「ヒーラーとしての特別な存在の自分」という対立の無くなる境地といいますか。

 それから、金造さん、たぶん、スピリチュアルや「真我」についての今の理解では、限界があると思うんです。

べ:アタシが言ったことで、また、金造さんは「特別視」し始めているからね、あおいさん、続けておくれ、良いタイミングに話を切り出したよ。

あ:真我は、もっと普通に現れてくるものなんです。

 真我とは、今、ここを「内なる神と共に」生きること・・・と、私は先日悟った。
 今にすべてがあり、そして、ここには、自分を完全にするための機会と出会いや環境が揃っている。それだから「今ここで、完全」なのだ、と。
 すべては、不完全な自分を見て、完全な自分・・・「真我(本当の自分)」、を思い出すためにあるんだ、って。
 その中には、発芽している種・・・今取り組むべきテーマと、発芽していないまだ眠っている種(テーマ)も一緒にある、という感じです。
 それで「完全」なんです。

 私は、これに気づいてとても驚きました。
 だって、あまりにも普通のことのように見えたから。
 だけど、違うんですね、すでに「視点」が・・・。
 飛行機に乗ったから、そのような視点が得られたんですよ。
 飛行機に乗って高いところに行かなきゃ、見えてこないんです、自分って。

 見えてくると、ローカル線での旅が真の意味で楽しくなるってことなんです・・・。

金:そうなのか・・・。
 うっ・・・自分は旅から帰ってきたけど、そんな重要なことに気づいていなかったなんて・・・。
 
 ああ! 『アルケミスト』の旅の終わりは、ここだったのか!?
 ようやく今、ここで、「宝」に気づいたのか?


ベ:ハッハッハ!
 それこそ、いい気づきだ!
 アンタもここにわざわざ来た甲斐があった、ってわけだ。

金:僕は、愛そのもの、内なる神、真我、一元論、という言葉を知ってはいても、本当は何がそうなのかわからなかったのか・・・。
 スピリチュアル自体を「特別になるための方法論」というか、そういうものだと思っていた。
 だけど、違うってことなんだな。
 ハッ!だっ、だから、「自己陶酔の覚醒」ということだったのか?!(頭を抱え込む金造)

あ:私も、ずっと前・・・『アルケミスト』を読んだ当時からしばらくは、遠くに行って何か珍しいことをすれば、特別な経験をすれば・・・「本当の自分」、「真我」に出会えるものだと、ずっと思っていました。
 ところが、そのような、時間の直線上や空間に囚われているたぐいのものではないんだ、って気づいたんです。
 
 そして、「真我」について、それは「特別な自分になること、成功してキラキラすること」という、「特別意識」の視点で見ていたことに気付いたんです。
 ・・・こうして、私はずっと、「真我」というものは「なるもの(to become)」だと思っていました。
 でも、そうではなかった。

 
 長いこと学びを続けてきて、ある日、突然「あ、真我って、今にあるんだ。「今、ここ」の完全性を生きれば、統合をしていく私自身が、すでにそうだったんだ!」って、気づいたの。

 そして、それこそが、ベラさんも綺羅子さんに前回話をしていた、「本当の自分」というものなんだ、って。
 言い換えれば、「内なる神と共にある状態を生きること」「自分が愛そのものであるということに気付いていること」ということが、「本当の自分」なんだって。

 だから、アルケミストを読んだ25年後の今、私は、ようやく長い旅が終わったんだ~!
 ・・・って、気づいたんです。 

 その「真我」というものがどういうものなのかに気づいたこと「宝物」だった・・・。

 おかしいですよね・・・一生懸命勉強しているのに、実は目の前のことに気付いていない。
 でも、ある時、突然気がつく。
 それは、まるで、
脳内のシナプスが、つなぎ替えられていくかのように
 
 そして、長いことかかったけど、私も、「なろうとしていた」ところから、解放された。
 なろうとしている背景には、愛されていないと思っている恐れとか、自己不信とかが、先ほどから話していたとおりあったけど、一つ一つ、「この価値観は幻想だった」と気づくことにより、「闇が溶けていった」・・・。
 でも、まだ、闇はすべて終わったわけではないけど、「大枠」が取れてきた感じ
なの。

金:そっ・・・そうなんですか・・・。

ベ:金造さん、そろそろ、理解する時がやって来たんだよ。
 「特別なヒーラーになろう」「ビジネスとしてスピリチュアルをやろう」とする中に、アンタの真のスピリチュアルの学びはない。
 むしろ、そのように「特別」になろうとすればするほど、アンタの闇(不足していると錯覚している愛)は、深くなる。
 なぜなら、「そういうイメージを愛したい」自分がいて、そういう自分を愛してもらおうとしていた、ってことだからさ。
 「イメージ・・・虚像を愛してもらおう」とすれば、余計にエゴを着ることになり、もっと「本質的な愛」から離れてしまうってことは、そろそろ見えてきた頃だろう?
 もちろん・・・お金持ちにはなれるだろうし、ビジネスとしても成功を収めるかもしれないし、有名になれるかもしれない。
 「お金や自分の理想」を維持するために、まだエゴを着る方へ行きたいかい?

金:きっ、厳しい!

ベ:なんだい、厳しいインドの修行にも耐えられるのに、アタシの助言はもっと厳しく感じるのかい?
 おかしな話だね・・・ハッハッハ。 

 有名になる前に、捨てちまいな、そんな「不足感」
 ・・・アンタ、それだと、人の意識のゴミ掃除役にはまりこんでしまうよ。
 きっとヒーリングを、かなりのパワーでやり切っているんじゃないかい?
 炉の温度を上げても上げてもキリが無くなるほど処理量の増えていくゴミ焼却場だよ。

金:だから、重いんですね・・・施術が終わった後。
 わかっていましたが、原因そのものが、見えていませんでした。
 
綺:私、わかってきたわ。
 お兄さんと同じで、私も、「自分の闇」を隠すために、やりたかったのね。私は、ビジネスとして。
 お金が穴埋めになるなんて、愛の保証になるなんて思ってもいなかったわ・・・。
でも、私は、「特別な自分として、キラキラ」したかったけど、そういうことだったのね、あおいさんの話を聞いて理解できたところはあるように思うわ。

あ:「スピリチュアル」に対する分離感・・・特別感が癒やされてくると、「真理を知ることは、本当に人が生きていく上で、必要不可欠のことだ」と理解してきたら、次第に「ビジネス・・・つまり、お金儲け」で「自分が特別になってやろう」なんていう気持ちが、自然となくなりました。

 これは、色々な人たちのありようや、自分の内的なありようが「内なる神」のありようからどうずれているかを観察していくうちに理解があったからなんです。

 ・・・綺羅子さん、これ、前回の復習みたいな話なんだけど? わかりますか?

綺:つまり「本当の自分」というものは、「今、ここにある」ってことなのね?
 頭でわかっているだけなんだろうと思うけど、外向けでキラキラではないのね・・・。
 わかっても、なんだか、がっかりするんだけど。
 だって、セレブ的な雰囲気でヒーリングしてビジネスしている人って、多いじゃないですか?
 ああいう、素敵な雰囲気の女性になりたかったのに・・・。
 あ、これも、あおいさんと同じね?!笑

 

あ:その調子です、よく気付きました。

ベ:今の段階では、あんた達二人は、まだまだスピリチュアルを「特別視」している。
 それは、意識の分離が強いってことだよ。投影しているもの(見ているもの)にだまされているのさ

 これからの時代には、そんな「特別」意識が、無用になってくる。
 無用と言うよりも、「お荷物」だね。
 これからの時代は、普通の人たちが普通に覚醒していく時代になるからなんだ。

 綺羅子さんも、金造さんと一緒にスピリチュアルの学びに取り組んだらいいよ。
 金造さんにとっても、良い学び相手になるだろう。

 お互い、はまり込まないように、観察し合っていることが大切だよ。

金:わかりました・・・ありがとうございます。

 なんとなくしっくりこないわけがわかりました。
 ・・・本当は、すっごく、悔しいです。
 でも、ホンモノになるためには、分離を統合するんですね。
 辛抱します。

 しかし・・・これからヒーラーとしてデビューしようとしていたのに、どうすればいいのか・・・。

ベ:ハッハッハ・・・ここまで聞いて、まだ「ヒーラーになる」ことにこだわるのかい?
 しがみついているねぇ。
 
あ:私は、目指すのはヒーラーとかじゃない、とわかっただけです。
 宇宙仙人にはさんざん言われていたんですけどね、「わしの弟子にヒーラー志望者など要らん」と。

金:そっ、そうか・・・ぼくも、ヒーラーの道・・・止めようかな、もう。
 そっ、その・・・10万人を一気に覚醒させる方に行きたくなってきました!

ベ:ハッハッハ・・・単純だね・・・。
 それに、まだ「なりたい」んだね?
 別に止めはしないよ。
 ただし、真剣に、自覚した上で、やるんだよ。
 真剣に取り組んでいれば、アタシの言葉が耳に残っているから違和感を感じるようになって、いずれそれも捨てたくなる時が来るのさ。

綺:わっ、私も、そうするわ!
 そっちの方が、本当のキラキラになれるって、ことよね?
 キラキラになれないって、落ち込むよりよっぽどいい~!
 
ベ:なんだか、二人はまだまだわかっていないようだが・・・。
 仕方ないね、最初は理屈の段階だ。
 二人でやったらいいじゃないか、統合のための心の訓練を。

金:はい、目指せ10万人の覚醒! 
 猛烈に悔しい・・・だからこそ、新しい目標をうち立てなければ・・・!(力こぶをつくる金造)

あ:(なんか、ちょっと違うけど・・・良いのかな・・・汗)

べ:そんなにやる気が出てきたっていうなら宣伝しておこうじゃないか・・・
 あおいさん、あそこにあるファイルの中のチラシを一枚差し上げてくれ。

あ:あっはい・・・。(ファイルを手に取るあおい)
これですね。
 金造さん、どうぞ。

金:勉強会?
 スピリチュアルの勉強会、「想念観察」?のチラシなんですね?
 あおいさんがやっていた、「想念を観察する」っていうことですね?
 これが、飛行機に乗れる搭乗券ですか?

 

べ:アッ、アンタねどうして、そういう現世利益的な方にすぐ結びつけるのかね?
 がつがつしている自分に、まるで気付いていないねぇ・・・まったく。

あ:それにしても、ベラさんこそ、いつの間にこんなものを用意していたのかしら・・・。
 
べ:ちゃんと、神が用意してくださったのさ・・・ハッハッハ~!

金:なんだか、スピリチュアルの旅っぽくなってきたぞ~。

べ:それぐらいの気持ちならやれそうだが、あまり期待しすぎると、すぐに凹むよ。
 ポジティブに考えることは悪いことでは無いが・・・どうかね・・・、上昇への旅はそう甘くはない部分がある。
 わかっているだろうね? こっちの世界は、心の凹みからは逃げないようにしていくことなんだよ。
 むしろ、心の闇を統合してトータルな自分を目指すんだからね。
 この学習を続けて上昇していくと、今までとは違った世界が見えてくるのさ。
 
金:そうなのか・・・なんだか、がっかりしたり、気持ちが上がったり、忙しいなぁ、僕・・・振り回されているってことで、まだ疑っちゃいますが・・・。(まだ自己不信が勝っている金造)

 

べ:アンタは、まだその意識レベルだってこと、自覚した方がいい。

金:そうなんだ・・・これからが、本当の旅なんだなぁ・・・。
 では、そろそろ帰ります、濃厚なカウンセリングありがとうございました。

・・・では、お礼にですが、いつか、僕の金粉を見せます。笑

ベ:アンタ、まだやるのかい?ハーッハッハ・・・。

 ・・・まぁいい、せっかくだから、金ぴかメークにしてくれないかい?
 どうだい、あおいさん、金造さんの製造する「金粉」で、メークをしようと思うんだが?
 それで、「キラキラ」にしておくれよ。

あ:やめてください、ベラさん。笑

金:いいですよ、お安い御用です! いつでもどうぞ。

 では、そろそろ時間のようなので帰ります。
 ありがとうございました。

金造と綺羅子は、帰って行った。

あ:・・・ベラさん、私は、旅を終えましたし、「毒麦」の刈り取りをすることになったんですね。

 すっきりしました。

 話しているうちに、私は、自分がどうして「毒麦」を刈り取れたのか、頭の中で整理がつきました。

 実は、「~(みたい)になりたい」・・・先ほど話していた「お金持ちになりたい」という、私が自己観察の学びの最初に持っていた動機の「エゴ」ですが・・・実は「毒麦」だったんですね。
 「~になりたい」という動機は、最終的には間違ってしまいますが、自分がここまで成長して勉強し続けるには、起爆剤のようになっていた部分があったんですね。
 「毒麦」が自分の畑に生えていることを自覚していればいいけど、最後に自覚してきちんと分けて刈りとらなければ、「イメージや理想」の追求になるので、「純粋な麦」すなわち「真我への糧」と一緒にしてしまうと、毒が混入していずれそれに犯されてしまうってことと同じなんですね。
 だって、「真我」というものは、イメージや理想とは違いますからね。

 

べ:そうなんだよ、あおいさん。

 

あ:なかなか毒麦のたとえが腑に落ちてきませんでしたが、現実と照合出来て判ってきました。
 早急にやろうと思っていたら、今日の金造さんがきっかけをくれたんですね。
 やっと、自らの経験を持って、真理を検証できました!

 

ベ:やったじゃないか! あおいさん。
 アンタが、ここまで成長してきたのをみて、アタシは・・・嬉しいよ・・・。(涙)

 

あ:べっ、ベラさん。
 涙を流して、メークが崩れてきて、さらにキモくなっています!
 ・・・金造さんに金粉を出してもらえば良かったですね。メークのお直しができたのに、笑

ベ:ウッ、ウッ・・・、そうだね。ハッハッハ。
 アタシとしたことが、泣いちまったじゃないか。

 とにかく、今日は良い日だ。
 あおいさんの成長に、一杯やろうかね?

あ:あれ、ベラさんはお酒飲まないんじゃないんですか?

べ:実は我が家には、「自家製梅酒」があるんだよ。
 3年ものさ、一緒に楽しもうじゃないか。
 よく熟成したお酒は、美味しいんだよ、飲めないアタシでも。
 あおいさんと同じだね。

あ:ベラさんのおかげです、ここまで来られたのも・・・ありがとうございます(涙)

あおいとベラは、梅酒で乾杯した。

~・~・終わり・~・~

 

今回もお立ち寄り下さり、誠にありがとうございました。