攻守に圧倒され、終始流れをつかめず 筑波大に完敗 | 早スポオフィシャルブログ

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関東学生春季リーグ 5月18日 茨城・水海道総合体育館

 現在4連勝中の早大は、1次リーグで劇的勝利を収めた筑波大との対戦。メンバーのケガによる離脱の影響で、選手やポジションを入れ替えながら試合に臨んだ。試合開始直後から相手に連続点を許し、早大は攻めあぐねる時間が続く。相手の屈強なディフェンスからなんとかシュートを打とうとするものの、相手キーパーや逆速攻に苦しむ展開に。後半も流れを変えることはできず、15ー33で完敗という結果となった。

 立ち上がりから筑波大に3連続得点を許すと、その後も早大はシュートを決め切れない時間が続いた。前半10分は江頭理沙(スポ2=東京・ICU)のサイドシュート、井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)のステップシュートの2得点にとどまった。パスのミスから相手にボールを奪われ、逆速攻によって失点というシーンも目立ち、大きな点差が開いた。そんな中でも、この日春季リーグで初スタメン起用となった石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)や右サイドの江頭らがパスを受け取りシュート。バック陣のシュートが入りづらい中で、相手ディフェンスの隙をどうにか見つけ得点を狙う。前半22分には、杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)がペナルティースローを獲得し、木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)が1点を追加。前半は7ー16とし、9点ビハインドで終えた。


7メートルスローを決める木村

 「もう少しディフェンス締めよう」と木村に声をかけられて開始した後半だったが、筑波大からの得点を止めることはなかなかできなかった。エースの山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)や1年生の長谷川美玖(スポ1=長野・屋代)が積極的にゴールを狙うも、相手キーパーの好セーブによって止められてしまう。早大も負けじとGK堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)が体を張ってボールを止めて見せたが、ノーマーシュートが重なり厳しい状況が続いた。しかし後半20分ほどからは、里村采音(商2=岩手・不来方)の素早いボールカットなどディフェンスも徐々に改善。最後までチーム全員で粘りを見せたが、筑波大の圧倒的な強さを見せつけられ、試合終了。15ー33で敗戦となった。


ディフェンスでの石坂(左)と山野


 現在春季リーグトップの筑波大相手に必死に食らいつくも敗北を喫した早大。相手のディフェンスの強さによって、得点源となる「ディフェンスから速攻」へなかなか持ち込むことができなかった。しかし普段通りのメンバーではない中で、特に下級生らがチームに貢献した点では「このチーム状況でよくやった」と木村はこの日の試合を振り返った。長かった春季リーグも残り2試合、2戦とも1次リーグで敗戦したチームとの戦いとなるが、懸命に戦い抜く選手たちを最後まで見届けたい。

(記事 大村谷芳、写真 片山和香)

結果
早大15ー33筑波大
前半 
早大7-16筑波大
後半
早大8-17筑波大

スタメン
GK 堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)
LW 石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)
LB 里村采音(商2=岩手・不来方)
PV 杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)
CB 井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)
RB 山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)
RW 江頭理沙(スポ2=東京・ICU)

コメント
木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)
ーー試合を振り返って
 結構ケガ人が今続出していて、このチーム状況でよくやったかなという感じです。でも全然課題はあると思うし、もっとこのメンバーでもできることがたくさんあると思うので、そこは改善していきたいなと思います。

ーー上位進出は達成、現在の目標は
 新チームが始まってから上位という目標ができて、それが達成できたのはすごく良かったし、もう今の時点で4位以上が確定なので、それはすごく大きいことだと思います。ただせっかく上位になって強いチームと(対戦)できる機会があるので、そこでどれだけ自分たちがチャレンジして良いものを吸収してというか、あまりこういう強いチームと戦える機会ってないと思っているので、そこにどれだけチャレンジできるかだと思っています。チームの底上げというのは目標にしていて、色々なメンバーが出て戦えるようにしたいなと思っています。

ーー負傷者が出て厳しい状況、チームの雰囲気は
 やれるメンバーでやるしかないっていうのがあるので、あとはこれ以上ケガ人を増やさないっていうのはもう第1条件で考えています。やれることはやるし、本当にみんなが最高のパフォーマンスを出すっていうのはあるんですけど、ただ無理はしないというのは、みんなに意識してほしいです。

ーータイムアウトやハーフの時間にはどのような声掛けを
 自分がめちゃくちゃ言うっていうのはないんですけど、やらないといけないことはあると思うので、オフェンスはメンバー的に無理だとしても、ディフェンスっていうのは共通してできるかなって思っていました。もう少しディフェンス締めようということとあとは、せっかくできる残り30分なので、もっと思いっきりやっていいのかなって思ったのでそこは言いました。

ーー次戦へ向けて一言おねがいします
 この状況で精神的にも、体も結構きついと思いますが、みんなが自分の力を出し切って思いっきりやって、そしたら勝てるチャンスはあると思うので、そこ目指して頑張りたいと思います。

江頭理沙(スポ2=東京・ICU)
ーー試合を振り返って
 もちろん悔しいんですけど、悔しい以上に疲れました。疲労が1番で、やっぱり私はまだ試合に慣れてない部分があるので、その体力の無さが表れてしまったなと感じています。

ーー1試合通してチームの雰囲気はどうでしたか
 筑波大は強い相手なので最初はみんなでやれることを、ミスしてもいいから挑戦してやってこうという話をしていました。後半はなんかもう簡単なパスミスや、バックチェックが遅れてしまった場面があって、ディフェンスから速攻に全然持っていけなかったので、そこは反省して修正していかないといけないなと思っています。

ーー今日の試合、サイドから多く得点されていたと思いますが、オフェンスの時に意識してたことは
 バックの人たちに、とにかくいっぱい飛び込んでほしいと言われていたので、完全にずれていない時以外はどんどん走り込んでシュートを狙いにいきました。

ーー前戦からスタメンで起用、今日の試合はどんな気持ちで臨みましたか
 文乃さん(鶴田文乃、スポ4=山梨・日川)がケガしてしまって私がスタメンのかたちになったんですけど、文乃さんの穴は私では埋まらないので文乃さんの代わりというよりは、自分でいっぱい試行錯誤したり、飛び込めるとこは飛び込んだり、今できることをひたすらやろうという気持ちで臨みました。

ーー最後に、明日の東海大戦に向けて意気込みをお願いします
 明日も東海大という強い相手なんですけど、夜いっぱい寝て疲労回復して、また明日いっぱい走ります!