4回戦にもつれ込む長丁場の末、勝ち点獲得!/法大戦 | 早スポオフィシャルブログ

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東京六大学春季リーグ戦 4月20〜23日 東京・一本杉野球場ほか

 

 ここまでの2カードで勝ち点を得ている早大は、3カード連続の勝ち越しをかけ、法大と対戦した。東京・多摩市一本杉公園で行われた初戦を引き分けにすると、その後1勝1敗となり、勝負は4回戦にもつれ込んだ。

 

 初戦は1回から3回までに早大が1点ずつを奪い、9回まで主導権を握っていた。先制点を奪った1回裏は、村上翔祐(商4=東京・早実)が右安打で出塁してすかさず盗塁を決め、2死でむかえた阿部剛士(社4=神奈川・川和)がセンター前へ運んで難なく初得点を奪う。さらに2回以降もチャンスを逃さず確実に得点を重ねていく。先発した大澤龍登(文構4=埼玉・星野)は4回に2点を許すも、6回3分の2をその2失点で抑えて好投を見せた。しかし4点リードで迎えた9回、あとアウト3つで勝利というところから法大の猛攻が始まる。結果的に5失点、土壇場で逆転を許すことに。ここで終われない早大はその裏、久保嶋真也(社4=神奈川・桐蔭学園)が内野安打でなんとか出塁すると、4番阿部、5番塩尻真生(文3=東京・早実)、6番松永賢三(スポ4=東京・早実)の3人が連打で1点をもぎ取った。勝利は逃したものの、初戦を引き分けに持ち込んだ。

 

1回戦9回裏に安打で出塁した塩尻

 

 2回戦も初回から塩尻の二塁打などで2点を奪い、先制に成功する。その後は久保嶋にホームランもあり、5回までに順調に得点を重ねて5得点。流れをつかんだ早大は9回にも2点を追加し、攻撃の姿勢を緩めなかった。一方の投手陣も、先発した町田が5回1失点と安定したピッチングを見せる。リリーフした吉田も自責点0、9回を投げた杉山も打者3人でしっかり締めた。投打が噛み合った早大は先に白星をあげ、このカード勝ち点獲得に大手をかけた。

 

2回戦で先発した町田倖大(政経2=埼玉・早大本庄)

 

 しかし迎えた3回戦は序盤から法大に主導権を握られた。初回に3点を失うと、2回にも3点を失い、6点を追いかける展開に。早大も初回、先頭バッターの市川諒汰郎(社4=早稲田佐賀)がライト前へヒットを放ち、四球、内野安打で1死満塁のチャンスがあったものの無得点に終わる。さらに2回には笠井駿汰(政経4=埼玉・早大本庄)の中安打、4回には小林偉月(商2=長野・屋代)の右安打と、ヒットは出ていたものの法大の先発投手を前に打線がつながらず、なかなか点差を縮めることができない。待望の初得点が生まれたのは6回、先頭バッター塩尻への四球から。続いた瀧澤が右安打を放って無死一、二塁の好機を作ると、その後2アウトで迎えた髙橋浩成(教4=東京・早実)が遊撃手のエラーで出塁し、その間に1点を追加した。しかしその後は両者得点はなく、序盤の失点がひびいた早大は敗戦となった。

 

 勝った方に勝ち点が追加される4回戦。早大は1回戦にも先発した大澤を再び先発投手としてマウンドに送った。その大澤は初回を3者凡退で抑えると、3回までヒット1本の安定したピッチングを見せる。しかし4回、2アウトからソロホームランを浴び、法大に先制点を許してしまった。一方、1点を追いかける早大は6回にチャンスを迎える。1アウトから大澤が中安打で出塁し、2アウトから村上が二塁打、久保嶋が左安打、松永が二塁打を放って打線がつながった。この回に一挙3点を奪って逆転に成功する。終盤8回に法大に2点を追加され一時は同点に追いつかれたものの、9回に早大が岡田和也(スポ4=東京・國學院久我山)のセンターへのタイムリーヒットで2点を追加して再び2点差に。9回裏も杉山が無失点で切り抜け、勝ち越しが決まった。

 

2回戦で本塁打を放った久保嶋主将

 

 引き分けから始まった法大との対戦。初戦は勝利が決まったかと思われた場面での大量失点があり、2回戦以降も終盤まで勝負の行方がわからない展開が多く、ここまでの3カードの中で最もハードな対戦だっただろう。しかしこの接戦で勝ち点を獲得した早大ならば、次戦以降も大事な局面で勝負強さを発揮し、勝利を手繰り寄せることができるはずだ。次の対戦相手は慶大。注目の早慶戦でも早大らしさを遺憾無く発揮してほしい。

(記事、写真 濵嶋彩加)

※掲載が遅くなり、大変申し訳ございません。


◆1回戦終了後コメント

塩尻真生(文3=東京・早実)

ーー今日の試合、引き分けという結果を振り返っていかがですか

 最終回まで完全に早大のペースで試合を作れていたのですが、法大の粘り強さにのまれて勝ちきれなかったのが悔しいです。ただ、逆転された後に気落ちせず、同点に持ち込めたのは良かったと思います。


ーー先週の明大戦を受けて、この試合意識していたことなどありましたか

 明治戦は3戦とも苦しい試合でしたが、早稲田らしい試合をやって勝ち点を取りきれたので、この勢いを途切れさせないように自分たちにやれる事をやろうと意識していました。


ーー最後の打席、引き分けに持ち込む大事なヒットを放ちましたが、どのような気持ちで臨みましたか

 久保嶋主将、阿部副将がつないでくれましたし、後ろには頼りになる松永さんがいたので、とにかく良い形で頼りになる先輩方にバトンを渡せたらなと思って打席に立っていました。


ーーご自身は今日も3安打と、バッティング好調続いているかと思います。調子はいかがですか

 逆方向に強い打球が打てていますし、状態は悪くないと思います。チームの勝ちにつなげられるよう、頑張ってこのまま維持したいところです。


ーー明日の試合に向けての意気込みをお願いします

 1回戦が引き分けという形に終わり、まだお互いにフラットの状態なので、先を見るよりまずは明日しっかりと勝ちたいと思います。応援よろしくお願いします。