関東学生春季リーグ 4月27日 東京・東京女子体育大学体育館
前週の劇的勝利で波に乗る早大は、3連勝を目指して東女体大との一戦。昨秋勝利している早稲田は東女体大にとって因縁の相手。それぞれの意地のぶつかり合いとなった。序盤から相手にペースを握られ、シュートを決め切れない時間が続く。東女体大の鉄壁のディフェンスや惜しいパスのミスなどから次々と失点を許す。巻き返したい後半だったが、最後まで流れをつかむことができず、3連勝とはならなかった。
試合開始直後、東女体大から豪快なシュートを決められるとその後も早大はなかなか得点を決められなかった。いきなり3点差をつけられた早大だったが、ここから鶴田文乃副将(スポ4=山梨・日川)、山田梨央副将(スポ3=千葉・昭和学院)の副将コンビが連続で得点。その後は、相手からのボールカットや自らのオフェンスミスに苦しむ展開に。しかし強力なディフェンスに対してパスをうまく繋ぎ、絡まれながらも山田が次々とシュート。さらに早大のディフェンスも徐々に足が動き出す。山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)や石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)のプレーで点数を重ねたが、11ー15で前半を終えた。
パスを出す山田
そして後半、井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)が持ち前の機敏な身のこなしからの豪快なシュートで2得点を奪い、1点差にまで詰め寄る。このまま良い流れを持ち込みたいところだったが、相手の逆速攻に苦しみ、瞬く間に点差が広がってしまう。特に後半11分からの10分間ほどはボールを落とすなどのミスから1点も入れることができなかった。ラスト5分は、鶴田や杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)が速攻からシュートを決め、意地を見せる。しかしその追い上げも虚しく、22ー29で試合終了。上位進出を狙う早大にとっては痛恨の敗戦となった。
得点後にハイタッチを交わす山野(左)と井橋
木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)が試合終了後 「もったいない試合だった」と振り返るように前半からミスが続き、早大らしい試合展開を繰り広げることができない一戦となった。一次リーグは折り返し地点を迎えこれまで2勝2敗1分。苦しむ試合も見られたが、どの試合でもそれぞれの選手の輝くシーンもあった。この日の敗戦を生かし、次の東海大戦でどのような戦いを見せてくれるだろうか。
(記事 大村谷芳、写真 廣野一眞)
結果
早大22ー29東女体大
前半
早大11-15 東女体大
後半
早大11-14 東女体大
スタメン
GK 堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)
LW 里村采音(商2=岩手・不来方)
LB 山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)
PV 杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)
CB 井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)
RB 山田梨央副将(スポ3=千葉・昭和学院)
RW 鶴田文乃副将(スポ4=山梨・日川)
コメント
木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)
ーー試合を振り返って
もったいない試合だったと思います。自分たちはもっと戦えるし、後半も点差を縮めた時に自分たちの良さが出てきたかなと思ったのですが、それが前半からできなかったことがすごく悔しさが残る試合だったと思います。
ーー春季リーグここまで負けなしの東女体大との対決、どのような心持ちで臨みましたか
2連勝で良い感じで流れが来ていてこのまま、東女体大、東海大の2連戦で勢いで勝てたらいいかなと思っていました。特に東女体大は過去に早稲田に2回負けているので、だからこそ早稲田には負けないという気持ちでくると思うのでそこをねじこめたらいいかなと思っていました。
ーー 春季リーグ5戦を終えて印象に残った選手は
キーパーの2人は止めて欲しい時にちゃんと止めてくれましたしすごく安定していて、後ろから声も出してくれるのでそこがディフェンスのレベルが上がっていくことになったのかなと思います。あとは、紗由(山野紗由、スポ3=北海道・釧路江南)は思いっきりプレーしてくれているのでそこでチームが勢いづくこともありましたし、決めて欲しい時にちゃんと決めてくれるのでいい選手だなと思います。
ーーこれまでの自身のプレー全体を振り返って
全然ダメですね。まだまだですね。決められない時期があって。でも決め切らないといけないと思うので、もうちょっと頑張らないとなと思います。
ーー次戦へ向けて一言お願いします
明日は東海大で東海大は自分が入部してからは勝ったことがなくて、一度同点までいったんですが1回勝ちたいなというのはすごくあります。今順位的にもいいところにいて、東海大に勝ったら結構大きいと思うので先を見越した上でもここは勝たないといけないかなと思います。
山田梨央副将(スポ3=千葉・昭和学院)
――試合を振り返っていかがですか
東女体大はスピードとか激しいチームで、出だしから相手の流れでやられてしまい、終始相手にやりたいことをやられっぱなしでした。試合の中で自分たちが修正し切れなかったのがよくなかったと思います。
――相手の逆速攻に苦しんだように見えましたが
もともと分析でも速いのはわかっていて、オフェンスの終わりがミスとかで終わってしまうと相手に速攻で行かれてしまうので、(オフェンスを)シュートで終わり切ろうというのを自分たちでも意識してやっていましたが、そこの部分がうまくいかなかったことが相手の速攻につながってしまったと思います。
――攻撃ではシュートも決められていましたが、いかがですか
自分が決めたのは、速攻とかの有利な状況でしたので、周りが空いている状態をつくってくれたのもあります。ですが前半はパスばかりを考えてミスにつながってしまいました。
――ここまで5試合を終えて、ご自身のプレーを振り返っていかがですか
オフェンスでもディフェンスでも強気で攻めていける時は、相手の退場を誘えたりとかシュートまで行き切れてたりしますが、ミスが続いて消極的になってしまった時に、どんどん自分で崩れていってしまいます。なのでそこの波をなくして、しっかりと切り替えながらプレーできるようにしたいと思います。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
次の相手も今日の試合と同じようにスピード感があって、速攻も速いチームなので、今日の反省を生かしてしっかり勝ち切れるようにしたいです。