【連載】準硬式野球部新歓企画2024 最終回 久保嶋真也主将×阿部剛士副将 | 早スポオフィシャルブログ

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 最終回に登場するのは、久保嶋真也主将(社4=神奈川・桐蔭学園)、阿部剛士副将(社4=神奈川・川和)です。今年度の準硬式野球部を先導していく久保嶋主将と阿部副将。準硬式野球部で過ごした3年間を振り返りながら、多くの経験を積んできたお二人だからこそ感じる準硬式野球部の魅力を教えていただきました!最上級生になった今、新入生に伝えたいこととは――。

 

――準硬式野球部に入ることを決めた理由を教えてください

 

久保嶋 僕が浪人していたときに高校同期が既に準硬式野球部に所属していて、話を聞いている中で準硬式野球を知りました。入部した理由としては、大学でも野球をしたいと前々から思っていたなかで、色々なことに挑戦しながら野球をできる環境が魅力だと感じたので、準硬式野球部に入ることを決めました。

 

阿部 自分は12歳上の従兄弟がいるのですが、その従兄弟が実は弊部の OBなんです。その応援に一度行ったこともあり、準硬式という存在は小さい時から知っていました。 その時は全く入ろうとは考えていなかったのですが、実際に自分が受験生になったタイミングでコロナ禍になったので、その時に新歓用のインスタグラムをなんか楽しそうだなと思いながら見ていました。 実際に早大に進学できることになって、最初はサークルとかなり迷ったのですが、自分の中で、高校野球最後の試合に代打で出て、最後に空振り三振してしまったという悔しい思いが拭い切れなかったので、最後に本気でやりたいなと思って準硬式野球部を選びました。

 

――準硬式野球の魅力はどのようなところにあるのでしょうか

 

久保嶋 そうですね、先ほども少しお話させていただいたのですが、やはり本気で野球に取り組みながらも、色々なことに挑戦できる環境が1番の魅力だと考えています。 野球に関しては本当に全国レベルでできるような環境がありますし、それ以外の大学生活においても、自分の中で色々なことを調整しながら、アルバイトをしたり、学業にも注力できたりするような環境もあるので、柔軟に自分のやりたいことに挑戦できることが一番の魅力かなと考えています。

 

阿部 ほぼほぼ全部久保嶋が言ってくれたところが全てで自分も魅力に感じるところなのですが、 それ以外のところで強いて言うならば、部活に対して熱量が高い人が、同じ熱量を持っている人がこれだけ集まるっていうのが、組織として他のところにはないのかなとすごく感じています。同じ熱量を持っているからこそ、議論が良い方向に進んでいくことが多いと感じているので、社会に出る前に、同じ熱量を持って同じ目標に向かう仲間と進んでいくために何ができるか考えられるところがすごく良いなと思います。

 

春季リーグ法大2回戦で守備につく久保嶋主将

 

――他の野球サークルなども選択肢にあったかと思うのですが、 あえて体育会を選択した理由などがあれば教えてください

 

久保嶋 僕はサークルを見ていなくて、やるなら部活動でやると最初から決めていました。というのも、本当に勝手な印象なんですけど、サークルはやはりどちらかというとその他の活動、アルバイトや学業の方をより優先させているのではないかなと考えていて。僕はそれよりも野球をもっとやりたいという考えがあったので、部活動である準硬式野球部を選びました。

 

阿部 自分は結構サークルと最初の方は迷っていて、実際にサークルの新歓や新歓の試合にも行ってそこで投げたりもしていたんですけど。本当に最後の最後、6月に準硬式野球部に入りました。何が選んだ決め手かって言われたら、先ほども言ったちょっと悔いが残っていたところが1つ。あとは自分の可能性はまだあるのではないかな、っていう思いです。それまで準硬式野球部も含めて体育会はすごくレベルが高いという認識が自分の中にあったんですけど、そこで自分はどれくらいできるのか、自分の力量というのはどれくらいあるのか、高めていけるのかっていうのにすごく純粋に興味があって。そういうことを色々含めて準硬式野球部に進んでみよう、挑戦してみようとなりました。

 

――3年間を経て、準硬式野球部はお二人の中でどのような存在になっていますか

 

久保嶋 部活動として「人格の陶冶」っていうのを競技スポーツセンターが掲げているように、準硬式野球部が野球面だけではなく、人として成長できる場所にもなっているのかなと思います。本当に今後の人生を歩んでいく中で大切な場所なのかなと思います。

 

阿部 そうですね、自分が他の人と比べてどれくらいできるのか、できないのかっていうのが突き付けられる場所でしたね。野球に関しても、野球以外のとこに関してもそうなんですけど。同じような活動をする団体は、例えばサークルだったり他の部活だったり、全然違う団体でもあると思うんですけど、そういうところに所属するよりも充実した大学生活を送ることができる場所なんじゃないかなと思いますね。というのは、さっき言ったように自分が元々高校時代に抱えていた思いを実際にぶつけて試すことができたし、ここで同じ熱量を持った仲間たちと出会えたというのが自分の中ではプラスになっていて、自分の知見や知識をシェアできたという意味でも世界が広がったなと思います。本当に最高な場所です。

 

春季リーグ法大1回戦で安打を放った阿部副将

 

――準硬式野球部に入部して1番成長したところはどのようなところでしょうか

 

阿部 自分の意見を相手に理解してもらうためにとにかく色々と考えるので、自分の意見を理解してもらうように努力できるようになったことはプラスだったと思います。もちろん出身校も全然違うので、野球に関するレベル、軟式、硬式出身というのも違う。そういう色々な人が集まって出来上がっているチームなので、自分の意見やチームの意見が確実に皆に伝わるように、色々と噛み砕いて話したり、どうやったらわかりやすいかを日々考えて話したりするようになったなと感じています。

 

久保嶋 今阿部くんが言ってくれたようなことも成長できたことだと自分も考えているんですけど、もう1つ挙げるのであれば、 自己管理する力かなと思います。やはりある程度の自由度が確保されている準硬式野球部においては、自分で色々なものを選択しながら大学生活を送っていくので、何をどれだけやるかというところを自分で考えるというのはこの3年間ずっとやってきました。そういった点では自己管理する力がより成長できたかなと思います。

 

――学業との両立について、 ご自身の体験などから感じたことがあれば教えてください

 

久保嶋 そうですね、一応部活としても学業優先にしているので、学業でやりたいことがあればそっちを優先させることはできるのですが、その選択は自分で決めなきゃいけなくて。大学生というどちらもおろそかにはできない状況の中で、自分を律する力はつくのかなと思います。

 

阿部 もちろん部活だけやっているわけにはいかないので、ちゃんと授業に出席して、テストの勉強をして、レポートを書いてっていう、大学生として当たり前のことはやらないといけないと思います。ただ、ちゃんと大学生として当たり前のことをやっていれば上手くいくというのも自分の中の実感としてあります。やはり難しい授業もそれなりにありますが、その時にどれだけ勉強から逃げずにちゃんとできるか、どれだけ最後の最後で頑張れるか。要所要所を抑えて授業を受けていくところが両立するためのポイントなのではないかなと個人的に思っています。

 

 

――今年度はお二人が部を先導していくかと思いますが、どのような部にしていきたいですか

 

阿部 本当に部員全員が1つの目標、全国優勝に向かっていける組織を作りたいと考えています。去年までは一つの目標に向かえている人とそうでない人がいる状況があったのですが、今年はチーム全員が1つの目標に向かって、夏の全国大会に向かっていけるような組織運営をしたいと思います。

 

久保嶋 これもまさに今阿部が言った通りなのですが、自分たちが一年生から三年生の頃までの先輩方、そしてその前の先輩方が作ってくださった伝統は崩したくないという思いはすごくあります。なのでそれを受け継ぎつつ、今より良いものを残して自分たちは卒業していきたいと個人的に思っているので、そういった「何かしら」を考えながら運営したいと思っています。

 

――最後に、新入生に向けてメッセージをお願いします!

 

久保嶋 本当に野球に真摯に向き合えるところが準硬式野球部の良いところでもあると思うので、中途半端な気持ちで野球に取り組むのではなくて、本気で全国優勝を目指して大学生活を送りたいというような新入生にぜひ来てもらいたいなと思います!

 

阿部 自分の実力がまだ発揮できていなかったり、自分の実力はこんなもんじゃないって思っていたりする新入生には、ぜひそれを確かめるための環境や伸ばせる環境があるので、入ってもらいたいなと思います!また、体育会だからだとか、ちょっとレベルが高そうだからという理由で最初から準硬式を選択肢に入れていない新入生もいると思うのですが、そういった新入生も、とりあえずやってみたい、やれることがあるんじゃないかという挑戦する気持ちを持って来てくれたら、自分も同じように考えていたので、とても嬉しいなと思います。

 

――ありがとうございました!

 

(取材、編集 濵嶋彩加、林田怜空)