格上相手に一時同点も1ー3で敗戦 天皇杯本戦出場に2勝届かず | 早スポオフィシャルブログ

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 3月末に行われた天皇杯予選学生代表決定戦にて国士舘大、駒大に勝利し、東京都学生代表として天皇杯本戦出場をかけて東京都サッカートーナメント準決勝に望んだア式蹴球部(ア式)。相手はア式OBを複数人擁するJFL・横河武蔵野FCとなった。試合は前半立ち上がりにセットプレーの悪い流れからクロスを合わせられていきなり先制を許す。その後は一進一退の攻防が続き、ア式もチャンスを作ったが得点を奪えず、前半を1点ビハインドで折り返す。それでも後半の開始直後に伊勢航主将(社4=ガンバ大阪ユース)のフリーキックに神橋良汰(スポ4=川崎フロンターレU18)が頭で合わせ同点に追い付くことに成功する。その後は左サイド松尾倫太郎(人4=千葉・八千代)を中心に攻め込むがなかなか追加点を奪えず。迎えた69分、相手に高い位置でボールを拾われるとエリア外から強烈なミドルが決まり再び追いかける展開になると、81分にはミスから追加点を許してしまう。最後までゴールに迫ったが次の1点が取れず。1ー3で敗れ、天皇杯本戦出場へはあと2勝届かなかった。

裏のスペースへのパスを狙う伊勢

 立ち上がりいきなり試合が動く。2分、相手右サイドからクロスを、中で待つ相手選手にヘディングで合わせられいきなり失点しまう。その後も相手のペースで試合が進み20分、相手右サイドからのフリーキックを完璧に合わせられるも、これはポストに当たり失点を免れた。その後はア式もチャンスを作る。38分、東廉(スポ4=清水エスパルスユース)のシュートでア式がコーナーキックを獲得するも決め切ることができず。44分には横からのパスを受けた谷村峻(スポ3=FC東京U18)が遠めからワンタッチでシュートを狙うも枠に捉えることができない。前半のラストプレーもコーナキックを獲得したが押し込むことはできずに終わり、前半を1点ビハインドで折り返す。

 

中盤で試合をコントロールする谷村

 後半開始早々、相手陣中央でフリーキックを獲得したア式。伊勢の左足でゴール前にボールが放られると神橋が頭で合わせて同点に追い付くことに成功する。52分にはア式が右サイドを崩して、最後は成定真生也副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)が抜け出しキーパーと1対1になるもシュートはキーパーの正面を突いてしまう。さらに65分、松尾が左サイドで持ち上がり、中で待つ駒沢直哉副将(スポ4=ツエーゲン金沢U18)にクロスを上げる。駒沢はワンタッチでシュートを放つもこれは枠をとらえ切れない。69分、再び試合が動く。相手にペナルティーエリアの外でボールを拾われるとそのままミドルシュートを突き刺されてしまい、またも1点を追いかける形となる。同点に追い付きたいア式は直後の72分、松尾のスルーパスに鈴木大翔(スポ2=ガンバ大阪ユース)が反応、反転して左足でシュートを放つもこれはサイドネットに外れてしまう。続く78分には松尾が再び左サイドをドリブルで駆け上がるとカットインからシュートを狙ったがこれも枠を捉えることはできず。チャンスを作りながらも得点が奪えない時間が続いていたが81分に自分たちのミスから失点を許してしまう。最低でも2点が必要となったア式は攻勢を強める。83分には東のクロスを松尾が合わせるもこのシュートはポストに直撃、得点とはならず。86分にはコーナーキックを神橋が頭で合わせるも枠をとらえ切ることはできず。その後もゴールには迫ったが1点が遠く、1ー3で敗戦となった。

 昨年からの継続課題である立ち上がりに失点を許してしまい序盤から試合を難しい展開にしてしまったア式。それでも相手ゴールに迫るシーンをいくつも作り、後半開始直後同点に追い付くことはできただけにその後の展開は悔やまれる。それでも兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)も話すように2点差になってからの攻撃は、点を取らなければならないと割り切っていたとはいえ、迫力あるア式らしいサッカーだった。天皇杯本戦出場への戦いは終わってしまったが、今シーズンはまだまだ始まったばかりだ。今週末の相手は慶大、今季1試合目の早慶戦となる。リーグ初勝利をつかむべくいい準備をして、彼らがプレシーズンから積み上げてきたア式らしいサッカーを東伏見に集まる全ての人に見せつけてほしい。

 

(記事 和田昇也 写真 永田怜、渡辺詩乃)




試合後インタビュー
兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
ーー試合を振り返っていかがでしたか

また立ち上がりのところの失点というところで、いつも入りが悪い中で去年からの課題がし出ちゃったところと、 それでちょっと後ろに重心かかっちゃって、なかなかこう勇気を持って前にあげるっていうところが できなくて、自分たちの時間を作れなかったのかなと思います。ただ、前半の30分ぐらいからは、自分たちがやるべきことっていうのをもう1回整理できて、そこからしっかりと攻撃につなげようというところだったりはできるようにはなってきたので、 そこのところの整理をもう少し感度を、もう1個、2個早くできないかというところがやっぱり 最後のところに繋がってくるのかなっていうのもありますし、ここ2試合続けてやってはいけないようなミスでの失点が普通に出てしまったというところでは、 自分がプレイしてるゾーンで何をしないといけないのかという当たり前のことをどれだけできるかが大事なので、 そこのところがお相手の方がしっかりとできてたというところかなと思います。

ーー前半0ー1で折り返したところで、ハーフタイムはどのような指示をされましたか
前半の良かった点、悪かった点、なんでいいのか悪いのかというところのしっかりと整理をした中で、じゃあ後半はこういう風にやっていこう、こういうところを自分たちでついていくと多分チャンスになってくるよというところを伝えながら、 それぞれの良さを生かしながらではあったのかなとは思うんですけど、 自分たちの方が時間帯的には握ってるのが多かった中での、やっぱり1つのミスをして、それを仕留められる力っていうのは向こうの方に当然あったのかなというところと、我々には相手のミスをつくだけの質がなかったのかなっていうところはありますし、2点差になってからようやく相手にとって怖いようなプレーが多くなってきて。相手の背後を取るプレーだったり、そこから際どいボールを入れてゴールに迫るプレーっていうのが多くなったのかなと思うんですけど、最初からそれをやらないと相手にとって脅威は当然ないですし、 ボールを保持してるけど、保持させられてるというか、自分たちが100パーセント繋げるボールをただ繋いでるだけで、相手にとっては何もないようなプレーが結構多くて、そこのところの、保持するのか前進しながら怖い攻撃を続けていくのかっていうところの切り替えだったりっていうところが、まだまだゲームコントロールできてないなというところですね。

ーー次節はリーグ戦初勝利に向けてホームで慶大を迎えての試合となります、意気込みをお願いします
もうブレずにやり続けるっていうところが大事ですし、そこに対して当然結果っていうのがついてくる中で、 当然反省しないといけない点はしっかりと自分たちで反省する。ただ、ここでチームが違う方向をそれぞれが向き始めるとバラバラになってしまうというところはしっかりと注意しながら、もっともっと普段できてるので、そういうところを試合になってなぜできないというところで、少しそこのところのメンタリティーとか、勝ってない状況というところでの厳しい中でもやっぱりやらないといけないっていうところがこれから大事になってきますし、まだシーズン始まったばっかで、 たった2試合の結果でなんかメンタルブレてるぐらいじゃ当然強いチームだとは言えないんで、そこのところのメンタル面のところと、シンプルにサッカーとしてやるべきことっていうのをもう1回整理してやりたいなと思います。