東京六大学交流戦 4月13日 神奈川・東戸塚フットボールパーク
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
早大 | 1 | 3 | 3 | 1 | 8 |
慶大 | 2 | 1 | 1 | 3 | 7 |
▽得点者
永岡3、今井、鶴見、樫尾、松田、森田
東京六大学交流戦(六大戦)も後半戦となり、全勝でのフィニッシュが見えてきたRED BATS(早大ラクロス部男子の愛称)。この日の相手は、2戦2勝と同じく六大戦で負けなしの慶大。来月に早慶戦も控えているライバル校との対戦は、最後まで拮抗(きっこう)した展開となった。早大が先制点を奪うと、その後は最終盤まで点の取り合いに。第4Qに慶大の猛攻を受け3点あったリードを失うも、土壇場で決勝点をもぎ取って勝利。六大戦の実質的な決勝戦、そして早慶戦の前哨戦を見事に勝利で飾った。
切り込むFO今井誠梧(文構4=東京・国分寺)
速攻だった。先制点を奪ったのは、早大。FO今井誠梧が第1Q(クオーター)開始のフェイスオフでボールを獲得すると、そのまま切り込んでシュート。この試合のファーストプレーで得点し、幸先の良いスタートとなった。しかし、慶大も黙ってはいない。DF野沢想大(政経3=東京・桐朋)やDF野口亮副将(創理4=東京・早大学院)が体をぶつけながらのディフェンスを見せるも、ミドルシュートを決められてしまい、同点。慶大は走りながら徐々にラインを上げていき、ゴール裏を活用した攻撃を何度も試みてきた。そして、ついには防ぎきれずに相手に勝ち越しを許してしまう。1-2で迎えた第2Q。追いつきたい早大はパスで前線へつないでいこうとするも、なかなか得点には至らない。ここで、慶大はさらなる追加点。2点のビハインドとなったが、早大はチャンスをうかがっていた。ゴール周りでパスを回し、AT永岡秀斗(創理4=東京・早実)からMF鶴見雄太(政経4=埼玉・早大本庄)へつないでシュート。さらに、タイムアウトを取りつつ攻撃を続けると、AT樫尾拓斗(政経4=アメリカ・テナフライ)がゴール裏から走り込んで押し込む。同点弾に「よっしゃー」と大きな雄たけびをあげて喜んだ。このまま流れに乗りたい早大だったが、慶大はそれを簡単には許さない。しかし、前半終了直前。ゴール前でボールを得たMF松田選副将(国教4=埼玉・早大本庄)が振り抜いたシュートは、勝ち越しのゴールに。リードを得た状態で前半戦を終えた。
シュートを放つMF鶴見
迎えた第3Qは、開始早々にAT永岡がシュートを決めるも、すぐさま1点を返される。試合は落ち着くことを知らずに、乱打戦の模様に。リードを守りたい早大は、積極的に追加点を狙っていった。AT永岡がゴールへ切り込んでいくと、転倒。だが、すぐさまAT森田翔吾(法4=東京・早大学院)がカバーしボールを得ると、ワンバウンドでネットを揺らした。2戦ぶりのゴールに会場が湧き上がると、ここで再びAT永岡。体勢が整わない中でも身体能力を生かして下から放った、「らしい」シュートで7-4に。早大はリードを3点に広げて最終第4Qに突入した。しかし、ここから慶大の猛反撃が始まる。ゴール前のシュートに反応できずに得点を許すと、そこから立て続けに失点。一転して守備時間が長くなり、それに伴って慶大サイドの声援が大きくなる。早大にプレッシャーがかかる中、パスミスなどでボールを保持し続けられず、ついに同点に。試合終了が迫る中の同点劇。次の1点が間違いなく勝敗を分ける状況で、両チームは決死のシュートを試みる。早大は慶大がマンダウンになるチャンスがあったものの、得点につなげることはできず。このまま試合終了かと思われたところで、AT永岡のシュートが相手Gに当たり、ボールはきわどい位置に。これが判定により得点と認められ、何とか決勝点をもぎ取った。歓喜のRED BATSは最後まで守り切り、大声援の中で勝利をつかみ取った。
AT小川隼人(政経3=東京・早実)(右)とハイタッチをするAT樫尾
こうして慶大を撃破し、六大戦も残すは1戦のみとなったRED BATS。早慶戦、そして関東学生リーグ戦(リーグ戦)へ弾みがつく勝利となったことだろう。最後の法大戦も勝利で終えて、万全の態勢でリーグ戦を迎えたい。チームで一丸となって、目標である全日本大学選手権優勝を目指す。
(記事 西村侑也 写真 廣野一眞)
◆コメント
MF松田選副将(国教4=埼玉・早大本庄)
――試合全体を振り返っていかがでしたか
実質六大戦の決勝ということで、ライバル校である慶応に、接戦でしたがしっかり勝ち切れて良かったです。
――早慶戦の前哨戦ともなる試合でしたが、相手の印象はいかがでしたか
クロスワークの技術やシュートの技術など、慶応ならではの技術の高さがあったので怖さはあったのですが、早稲田の強みであるニュートラルの部分やグラボ(グラウンドボール)の強さや切り替えというところで勝ち切れたのではないかなと思います。
――序盤はビハインドを背負っていた中で、チームの雰囲気はいかがでしたか
今までビハインドの状況が課題で、立て直せないことが多かったのですが、チャンスが回ってきたときにしっかりとATとかが決められたので良かったかなと思います。
――自身のシュートシーンを振り返っていかがでしたか
右スタンシューが得意なのでチャンスが回ってきてしっかりと決め切りたかったのですが、惜しくもパイプに当たってしまったので、次の早慶戦ではしっかり決め切れるように頑張ります。
――次戦以降に向けて意気込みをお願いします
まだ六大戦で全然活躍できていないので、得点をどんどん取れるように頑張ります。