東日本大学セブンス 4月14日 埼玉・熊谷ラグビー場
鋭い日差しが差し込む埼玉・熊谷ラグビー場にて、東日本大学セブンズが開催された。チーム佐藤初の公式戦として、今シーズンを占う重要な大会だ。一回戦では大東大と対戦。9トライを奪う猛攻で快勝を収め、CHAMPIONSHIPトーナメントへと駒を進めた。トーナメント一回戦で北大を下し、迎えた帝京大との準決勝。前半を7点リードで折り返すも、帝京大の追い上げを止めきれず準決勝敗退となった。
大東大との初戦は開始直後から動く。大賀雅仁(スポ2=神奈川・桐蔭学園)のキックオフボールに対して、池本晴人(社2=東京・早実)の高さを活かすプレーで早大がボールを獲得すると、そのままノーホイッスルトライを奪い先制に成功する。その後も早大の猛攻は続き、大東大を自陣に入れることなく前半を31ー0と圧倒して折り返す。後半に入っても勢いは止まらず、攻撃を継続して得点を重ねた早大が59ー7で快勝を収めた。
ライン際を駆け上がる清透馬(商4=茨城・茗溪学園)
CHAMPIONSHIPトーナメントの一回戦では北大と対戦。開始1分と2分に、清が立て続けに得点を挙げ勢いに乗った早大。北大に攻撃をさせず、高いポゼッションでゲームを支配すると、31ー0で前半を終える。後半、序盤に得点するも攻撃の勢いが続かず、ゲームの流れが止まる。5分には失点を許す場面も見られたが、最後は高栁壮史(創理3=東京・早大学院)がダメ押しとなるトライで突き放し、45ー5と大差で勝利した。
北大戦でディフェンスに仕掛ける溝井颯太朗(スポ4=北海道・函館ラサール)
準決勝の相手は帝京大。フィジカルとスピードを兼ね備えた相手に対し、早大は序盤から持ち味の攻撃力を見せる。前半45秒ハーフウェイライン上右端のスクラムで帝京大の反則を誘う。チャンスにすかさず糸瀬真周(スポ3=福岡・修猷館)が反応。早いリスタートで持ち出すと、そのままディフェンスの隙間を抜き去り先制点を挙げた。前半は両チームが攻め合い、試合は激しい展開を見せる。3分に帝京大が反撃のトライをとると、その1分後には早大が突き放すシーソーゲームに。終盤、帝京大の攻撃を粘り強く守り切り、前半を14ー7とリードして折り返した。しかし、後半に入ると早大は流れを掴みきれない。キックオフのボールを確保できず、帝京大に攻撃を継続され着実に得点を重ねられると、3分には逆転を許してしまった。5分に追加点で引き離され14ー28で準決勝敗退となった。
準決勝・帝京大戦でトライを決めた大賀
スピードやステップワークで敵を翻弄し、高い攻撃力を見せた早大。また連携の取れたディフェンスで、強力な帝京大の攻撃ラインを最後まで苦しめた。開幕を控えた関東大学春季大会に向けて、強みや課題を再確認することができたに違いない。今大会での収穫をチームにどう還元していくか、15人制でも『赤黒』を目指し戦いを続ける選手たちから目が離せない。
(記事 西川龍佑、写真 村上結太)
結果
1回戦
○早大59-7大東大●
CHAMPIONSHIP 1回戦
〇早大45-5北大●
CHAMPIONSHIP 準決勝
●早大14-28帝京大○
早大登録メンバー | |||
背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 鈴木寛大 | スポ2 | 岡山・倉敷 |
5 | 池本晴人 | 社2 | 東京・早実 |
6 | 野島信太郎 | 教2 | 東海大大阪仰星 |
7 | 佐々木豪正 | 文2 | 東京・早実 |
9 | 糸瀬真周 | スポ3 | 福岡・修猷館 |
10 | 仲山倫平 | 法3 | ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ) |
11 | 高栁壮史 | 創理3 | 東京・早大学院 |
12 | 大賀雅仁 | スポ2 | 神奈川・桐蔭学園 |
13 | 清透馬 | 商4 | 茨城・茗溪学園 |
14 | 溝井颯太朗 | スポ4 | 北海道・函館ラサール |
15 | 丸橋怜央 | 商2 | 埼玉・早大本庄 |
21 | 小貫壮太 | 教2 | 東京・早大学院 |
コメント
清透馬(商4=茨城・茗溪学園)
ーー今大会をチームとしてどんなコンセプトで臨みましたか
勝利することを大前提に、「linkage(リンケージ)」をテーマとして試合に臨みました。
ーー「linkage(リンケージ)」というテーマに関して、詳しく教えてください
ディフェンスも、アタックもチームで連動して、コネクトして戦っていこう、という意味です。
ーー本日はトライも多く見られましたが、自身のプレーを振り返っていかがですか
今回は1年4ヶ月ぶりの復帰戦だったのですが、個人としてはまだまだできるなという印象です。
ーー今大会の経験から、15人制に生かせるポイントはありますか
チーム全体として課題が浮き彫りになりましたし、帝京大との差というのも確認することができたので、そこを一つ一つ埋めていこうと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします
シーズンの序盤から赤黒を着て、グラウンドに立つことを目標にしているので、そのために頑張りたいと思います。
糸瀬真周(スポ3=福岡・修猷館)
ーー今大会の個人としてのテーマを教えてください
去年もセブンスに出させてもらったのですが、初戦で敗戦してしまい、思うような結果にならなかったので今年は去年を超えると同時に、自分の個性を発揮してチームに貢献したいと考えていました。
ーー自身のプレーを振り返っていかがですか
自分で仕掛けてスペースを作ったり、スペースを活かして味方に道を空けるといった自分の得意なプレーはかなりできたと思っています。
ーー今大会の経験から、15人制に生かせるポイントはありますか
早大は今年度初めての対外試合だったので、早稲田のスタンダード、特にディフェンスの部分を相手校に見せつけることをテーマに掲げていました。15人制でも重要な前に出るディフェンス、粘り強いディフェンスを横とのコネクションを意識しながら体現できたのは良かったことだと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします
セブンスで帝京さんに負けてしまって、非常に悔しい思いをしたので、5月に控える15人制の試合でチーム一丸となってしっかり借りを返したいと思います。
鈴木寛大(スポ2=岡山・倉敷)
ーー今大会の個人としてのテーマを教えてください
15人制でもウィングでやらせてもらっているので、外で抜いてトライを取り切るということをテーマにしていたのですが、あまり上手くいかなかったというのが率直な感想です。内でこねてしまったり、チャンスの場面で突っ込んでしまって周りに迷惑をかけたということが反省点です。
ーーその反省を15人制でどのように活かしたいですか
外に立つことが多いですが、ブラインドサイドになったときなどは順目にまくってボールに触れる機会を増やして、ディフェンスをブレイクしたり、トライを取ったりしたいです。
ーー今後の意気込みをお願いします
まだ赤黒を着ていないので、これからできるだけ多くの試合に出たいと思います。