小豆の皮になって智の前歯に挟まりたい女の子の大野智観察ブログ。 -16ページ目

小豆の皮になって智の前歯に挟まりたい女の子の大野智観察ブログ。

大好きなジャニーズのこと(主に嵐)好き勝手に語ります(´・ω・`)


「…ん……」

なんでかわかんないけど
かずって、

「キス、上手い…」

「ふふふ、なんですか、
そんな顔しちゃって。
嫉妬ですか」

愛しむように微笑みながら、俺の頬を親指で撫ぜるかず。

「…妬いちゃ悪いかよ」

余裕な声色。取り残されたような気持ちにさせられる。

「いーえ、むしろ可愛いです。
…俺のキスが上手い?
それは相手のことが大切だからです」

にっこりと可愛らしく、幾分かの毒を覗かせながら頬笑むかずを見ていると、こっちが恥ずかしくなってくる。

俺が上にかぶさっているのをどかして起き上がり、ソファの背もたれに身体を委ねる。

「よくそんな歯の浮くようなこと言えるよな…」

その隣にぽすっと座った俺。
頬が熱い。

「…ふふ。ほっぺ、赤いですね。
脱いだらどうですか?」

耳元でそう囁くかず。

「既に脱がしてる奴から、脱いだらどうですかって言われてもね」

唇を耳元に近づけたまま俺の洋服を脱がし始めたかずに俺は反抗できなかった。

「俺は翔さんが風邪をひかないように、汗かいた服を替えるという弟としての責務を果たそうとパーカーのチャック…を、開け………ははははっ」

俺のグレーのパーカーのチャックを開け終わった途端、突然笑い出した。

「…んだよ」

「だって…翔さん……パーカー2枚っ、も……ははは!!!!」

「え、普通じゃね?」

「ははははっ
シュール過ぎる…っ」

「もお笑うなよー!」

さっきとは違う頬の熱さ。
そんなにダブルパーカーっておかしいんかな。
そう言えば智くん…は、ファッションに興味無いから多分何も思ってないよね。
そう言えば今日の智くんのシャツ、斬新だったなー。ゴーヤ3本か。ゴーヤがモチーフってこと自体まずおかしいだろ…ははっ

「…誰のこと、考えてるんですか?」

智くんの私服に思考を巡らせていたら、俺の太ももの上にかずの柔らかな手が重ねられた。

「ねぇ。ひとりでくすくす笑って?
誰のこと、考えてたんですか?」

言葉のリズムに合わせて艶美に動くその掌に、全神経が集中する。

「…あ…さとし、くん」

まずかったかな。
まずかったんだよね、この展開は、きっと。

「へぇー。
隣にいるのは俺なのに?
妬けちゃうなぁ」

すすす…と、太ももの付け根に指先が滑る。

「…っあ……」

「ふふ。俺はずーーーっと翔さんを見てるのに?」

すんでのところで指先は離れ虚空にラインを描き、俺の耳に辿り着く。

「…ぁあ…」

俺、耳は弱い…。
擽るように耳に触れ、その後ろの髪を梳くように触れる手。

かずを見ることが出来ず、情けなく自分の膝を虚ろに見つめる。

「…ね、もうちょっと、ちゃんと俺を見て」

後頭部から反対側の耳に辿り着いた指先は繊細に髪と耳に絡みつき、俺の顔の向きを変える。

「……いい顔、してる」


*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*

なんでしょうね、翔さんがいるとイジりたくなるんですよね。お陰様でオハナシが進まない進まない(楽しい≧(´▽`)≦)


→6

「ちょっとしょう…さ、んっ…」

滅多に見ない翔さんの真剣な表情に目を奪われている間に、深い愛情を貰い受ける。

「……ん…ぁっ…」

やっと離れた翔さんの顔を見つめる。
なんで、
なんでそんな辛そうな…

「はぁっ……

んな顔、すんじゃねぇよ…」

「…か、お……?」

「俺に見られて、どうしよう、みたいな…怖そうってか…辛いってか…

ちゃんと、俺の目見ろよ」

「…そ…んな、こと…」

「じゃあその顔は無意識かよ……」

でも……

「……だって…俺たち…」

翔さんの目が微妙に、細められた。気がした。

本当なのだろうか。
あの話しは。

「……父親、が…」

眉間に皺を寄せ、ふっくらとした下唇を噛む。
いつかの帰り道、知らない女の人から聞かされた話。
本当なのだろうか。

「………違う、っ……んっ…く……」

離した唇から、零れ落ちる言葉。

「…そうだよ…

俺らの親父、ちげーよ……」

安心とか不安とか安堵とか焦燥とか。
対極にありそうなものばかりが、なぜだか自然と心の中で溶け合う。

生まれる感情は数えきれないくらいあって。処理が追いつかないようにも、実はきちんと整理出来ているようにも感じられる。

小説でよく目にする「目の前が真っ暗になった」ってやつ。俺はそんなんじゃ無かった。
どちらかというと、色んなものが渦巻いて、一瞬世界が斑に見えた。


「……ごめん」

でも。

「なんで謝るんですか」

斑の向こうに居るひとは。

「いや…ごめん。
ちゃんと、」

俺の大事な、ひと。

「ちゃんと?
言えないですよ、そんなん。
普通は。

俺は、

……ちょっと翔さん」

言いかけた言葉を飲み込んで、目の前にある伏せられた顔を両手で包み込み自分の方に向かせる。
二重の目は濡れていて、でも本人は雫を落とすまいと目元を朱く染めながら我慢してて…

それはものすごく、ものすごく…


「…そそる」


そう。そそる顔。

………ふふっ、ビックリしてる。

「……ん、…しょっぱい、…ちょっと甘い?」

びっくりしたら目元の力抜けちゃったみたいで、ぽろぽろ零れる透明の粒。頬に唇を這わせて、味わう。

「…か、ず……?」

「普通、そんなこと言いづらいですよ。
真面目な貴方ならなおさら。
仕方ないです。

当の俺も、…まぁショック受けないって言ったら嘘になるかもしれないですけど。

翔さんが一緒に、居てくれるなら……」

「……」

「俺ね、

確証持てなくて」

「…なんの」

「俺たちが、他人って言う」

「…っ」

喉をひくつかせるところとか、ぷっくりとした涙袋が朱いところとか、

「だって普通、
『弟』が『お兄ちゃん』のこと好きだったら、
おかしいじゃないですか」

全部全部、

「俺、ずっと翔さんのこと好きだったんですよ」

愛おしいなって。

「……ぁ…おれ…」

「…兄ちゃんは?」

「俺は、かずのこと、」

「……こと?」

「好き、だよ」

「それは、兄として?」

「兄…いや、男として。

…男?この位置的に女?
は、ちょっと認めたくねぇけど…」

拗ねたように視線を外し、唇を指でなぞる翔さん。

「まぁいいでしょ。
どっちにしろ気持ちは一緒なんだから」

「でもさぁ、大事だよ。
女と男では心構えから変わってくるじゃん…」

「そうですね、きっと。
だから心しておいてくださいね」

「……え、ちょ、やっぱ俺が女なの?」

「自分から誘っといて…」

「やっ、ちげぇし!!」

「俺の二の腕握っちゃって」

「にぎっ…たけどさぁ…」

「唇なんていじって…そんな可愛いことして。
いじめてくださいって無意識に言ってんじゃないですか?」

「可愛くねーし!」

「パッチリおめめもウルウルさせちゃって。
あー可愛い可愛い。どうしてこのひとはこんなに可愛いんでしょうね」

「うおーっ
もう辞めてくれー!」

目をぎゅっと瞑り耳を塞ぐ翔さんに、今度は俺からキスを落とす。


*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*

ニノちゃん目線。


→5

「ただーい………まー」

見覚えの無い靴を見て、妙に間延びした挨拶になってしまった。
なんだこれ、ヒールが意味も無く高いぞ。あれか、友達と言う名の………

……!!


「あ、すみません…」

「いや…」

「かずくん、お兄さんに一度も会わせてくれなくて。ふふっ」

「おま、余計なこと言わないの」

「ふふっ、お兄さんかっこいいんだね」

「はいはい、どこまでもミーハーだね君は」

「ちがうもーん。
私はかずくんが一番だもん」

「分かったから。
早く靴履いて。

もーなんなのこれ。こんなん履いてたら足挫いちゃうよ?」

「大丈夫。
かずくんが助けてくれるから~」

「電車間に合うか微妙なんでしょ。
急ぎますよ」

「お邪魔しました!

…ちょ、かずくん!待ってよー!」

会話成り立って無くねぇか。
と言うか、ああいう子と付き合ってるのって、意外。もっとちっさくて、フワフワしてて、可愛らしい子かと…


まぁ関係ねーか。

リビングに置いてあるソファに身を投げる。

さっきまでなんとも無かったのに、急にコーヒーの酸味が口腔を侵食する。

「……まっず」

口を歪めて呟いてみても、味は無くならない。
駅まで片道5分弱。あと7,8分くらいしたら帰って


「ただいまー」

「嘘だろ!」

ソファに伏せてた顔を上げると、すぐそこに訝し気に俺を見るかずがいた。

「…何がですか」

「駅まで行ったんじゃねーの!」

「いや、寒かったんで途中で帰ってきました」


……よく見れば、上は学校指定のYシャツしか着ていない。

Yシャツしか。

……しか?素肌にYシャツ?

いや、こいつはいつもYシャツの下に肌着着てたはず。


肌着を脱ぐような用事……


が、あったんだろうなきっと。

「お前、Yシャツ悪くしねーように、ちゃんと下着着とけよ」

「……」

襟首掴んで「あ」って顔してる。図星かよ。

「…今日」

かずがソファの肘掛に座ると同時に、俺はまたソファに顔を埋める。

「あ?」

イラつく。

「彼女と会ってきたんですか?」

イラ…

「はぁ?!」

いやいやいや、

「訳わかんねーし!
おまっ……え?かの、は、いやいやいや、おれ、えーー、」

思わず顔を上げる。

「翔さん、混乱しすぎでしょ」

対するかずは、クリームパンみたいな可愛らしい手を自分でいじってる。小さい頃からコンプレックスだったな、そういえば。

「だっ!…て…」

「どんなひとなんですか。
髪が長くてカールかかってて綺麗でいい匂いのオネエサンですか。
それともさらさらしたボブのおめめぱっちりな可愛い系の女の子ですか」

「ちが…」

何言ってんだ。

「俺が」

「俺は、」

自分の手から視線をはずし、俺の目を見る。

「彼女と、過ごしてましたけど」

沈黙。

「……まぁお互いよろしくやりましょうや」

腰を上げて歩き始めるかず。

「…んだけかよ…」

「はい?」

「言いたいのは、そんだけ、かよ」

イラつく。
俺だけ一人不安になって、友達と会って気分沈めて、不味いコーヒー飲んで、ココアおごって、でもこいつは彼女とおうちでヨロシクやってて。

「…何が、ですか」

「お前が言いたいのはそんだけかよ!!」

「…った…」

二の腕を掴んで引いたら、その勢いでソファに叩きつけられたかず。

「こっちは不安でしょーがなかったんだよ。

んだよおめー…」

かずの少し不快そうな顔を見ながら、ソファに膝をつく。

そして今にも文句を垂れそうな唇に、自分の唇を重ねた。