緻 密 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

今でこそ声優さんは、俳優さんと同じくらい有名人・・・多くの若者が憧れる職種ですが、昔は縁の下の力持ち的な目立たぬ存在でした。

 

そのステータスを持ち上げた草創期の声優さんといえば、私は以前拙ブログでも取り上げた山田康雄さんと、この方だと思っています。

 

 広川 太一郎 さん

 

今日は私が子供の頃からテレビ・映画でお世話になった、七色の声を持つ〝名優〟の命日・十七回忌にあたります。
 

     ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草

 

広川(本名:諶次郎〔じんじろう〕)さんは1939(昭和14)年の東京生まれ。

 

父親が映画カメラマンだった関係で子供の頃から映画に出演していた彼は、日大芸術学部演劇科を卒業後、フリーの役者として活動。

 

そして演劇科の先輩で東北新社のディレクターだった小林守夫さんから声をかけられて1960年代から声優として吹き替えの仕事をするように。

 

様々な役者の吹き替えをされていましたが、個人的には007シリーズのロジャー・ムーアが最も印象深いです。

 

またアニメ 『巨人の星』 や 『あしたのジョー』 にも出演されていますが、私が鮮明に記憶しているのは 『宇宙戦艦ヤマト』 (↓)の古代守役。

 

 

主人公・古代進の兄で、同作の中ではあまり登場する機会はなかったのですが、2枚目の兄貴役としてはやや音程を落とした文句なく素晴らしい声質で、(こんな声だったらいいなァ~)と憧れたものです。

 

そんな2枚目の声を担当する広川さんですが、アテレコだけでなく司会やディスクジョッキーなど幅広い分野でも活躍されました。

中でも有名だったのは、「・・・っちゃったりなんかしてェ~」 などという軽妙な語り口。

 

時々ダジャレまで織り込む喋りは、洋画等の制約がなく思いのままに出来た、『ムーミン』のスノーク役をこなして以来定着したとか。

 

聞いている限りアドリブでこなしているように思えたのですが、実際は事前にビッシリと台本に手を入れていたのだとか。

 

視聴者を笑わせた〝広川節〟、実は裏で緻密な計算がなされていたんですネ。

 

クールな2枚目からオチャラケ・キャラまで幅広い役柄をこなせたオールラウンド・プレイヤーだった広川さん、映画 『キャノン・ボール』で はロジャー・ムーアとマイケル・ホイの2役を一人でこなしたことも。

 

映画・ドラマ・アニメ、更にCMでも引っ張りだこだった彼の声は、毎日どこかのテレビ番組で聞くことが出来る程の人気。

 

そんな広川さんが亡くなったのは、2008(平成20)年3月3日・・・69歳の誕生日を迎えてすぐのことでした。

 

それでは最後に、広川さんご自身が語るナレーションに対する拘りを拝聴しつつ、ご冥福をお祈り致しましょう。

 

 

 

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