ちょっと喉が渇いたから・・・と通りすがりの自動販売機で缶コーヒーを買おうとした時、使える紙幣といえば千円札ですょネ。
その千円紙幣の中でも、私のような昭和世代の人にとって懐かしいのが
C 号 券
だと思います。
この伊藤博文が印刷された千円札の発行が開始されたのが、今から55年前の今日・1963(昭和38)年11月1日のことでした。
千円紙幣の歴史を紐解いてみると、最初の 『甲号券』 が発行されたのは、なんと終戦直後の1945(昭和20)年8月17日。
しかし日本武尊が描かれたこの紙幣は、翌1946年2月に実行された新円切り替えにより敢え無く1年余りで発行停止に。
その次、1950年1月に発行された千円紙幣 『B号券』 は、ご存じ聖徳太子が描かれていました。
1965年に支払停止になるまで流通していましたから、1958年生まれの私も見た記憶がぼんやり残っています。
その後継紙幣として発行されたのが、冒頭ご紹介した 『C号券』。
前述のB号券が 『チ-37号事件』 など偽造が多発したために新たに発行されたのです。
表に伊藤博文、裏に日本銀行本店が描かれた縦76mm×横164mmのこの紙幣は、2007年4月に支払い停止になるまで、44年間も流通していました。
当初の記番号は黒色でしたが、130億枚近く発行されて記番号が一巡してしまったため、1976年4月からは青色に変わった程世間に出回った紙幣でした。
その後夏目漱石が描かれ、横がC号券より14mm小さくなったD号券が発行されたのは1984年のやはり11月1日。
そして現在皆さんのお財布にも入っているであろう、野口英世が描かれている 『E号券』 が発行されたのも、やはり2004(平成16)年11月1日。
つまり今日11月1日は、〝千円札発行記念日〟と言っていいかもしれません。
さて、ここで千円紙幣に関する蘊蓄をひとつ。
現在発行されている〝野口千円札〟は、五千円・一万円札に比べて約10%紙が厚いんですって。
おそらく高額紙幣に比べて流通が激しいため、丈夫にしてあるのでしょうが、ちょっとお手持ちのお札を触って確かめてみて下さい・・・って、分かりますか?
ところで冒頭に4枚のC号券の画像を添付しましたが、実はコレ私自身が数年前に部屋の掃除をしていた最中に書類の隙間から出てきたものなんです。
価値としては千円しかないんですが、昔お世話になったお札ですし何となく使えなくて未だ手持ちにしたままなんですが・・・皆さんなら、こういう古いお札を見つけたら、どうしますか?
①4千円なら新券と交換してすぐ使う。
②家宝として長く保管し、子孫に引き継ぐ。
まぁ使うにしても、今これをコンビニで出したら若いバイト店員さんは目を白黒させるでしょうネ。