天変地異 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

世界遺産にも指定されている、嘗てローマ時代に栄えた古代都市


 ポンペイPompei

イタリア・ナポリ近くに位置したこの街が、ヴェスヴィオ火山の噴火によって、僅か1日足らずで約5mに達する噴出物によって埋もれてしまったのが、1900年以上前の今日・紀元79年8月24日のことでした。


紀元前にローマによって征服され植民都市となったポンペイは、ローマへの物資を陸揚げする重要な商業都市・保養地として栄えたそうですが、紀元62年に大地震に見舞われ甚大な被害を被りました。


その復興作業により、以前より立派に再建されつつあった時に、前述の大噴火が起こったのです。


             ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-Vesuvio


当日午後1時過ぎから始まった噴火の様子を、それから25年後に書き記した小プリニウス(当時18歳)の書簡によると、約10km離れたヴェスヴィオ山の噴火と同時に地震に見舞われたポンペイには、噴石や灰が降り注ぎ、同時に猛烈な火砕流が雪崩れ込み、また海水がみるみる引いた後に津波が襲ってきたとのこと。


推定人口1万人といわれる市民の殆どが噴火当初は避難しなかったようで、その多くがこの災害から逃げられずに街もろとも埋没したそうです。


19年前に長崎の雲仙普賢岳で起きた大火砕流の規模でも40数名の死者を出す大惨事でしたから、街全体を覆い尽くすほどの降灰・火砕流とは一体どれ程凄まじいものだったのか・・・ちょっと想像できません。


もしかしたら市民の多くは、あまりの恐怖にただ呆然とするしかなかったのかも。


一瞬にして土砂に封じ込められた古代都市は、1748年から始まった本格的な発掘作業により、あたかもでタイムカプセルを開けたかの如く私たちに当時の人々の生活ぶりや文化を伝えてくれます。


堆積した土砂の中には埋もれた人々の空洞が残り、そこに石膏を流し込んで作った 「人型」 が現地で展示され、その日の悲劇を再現しているとか。


鮮やかな色彩の絵画や整備された都市構造からは2,000年近く前に生きた人々の能力の高さを示していますが、同時にそれを一瞬にして地上から消滅させてしまう自然の恐ろしさに、私はただ畏敬の念を抱くのみです。うー



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