深き闇 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

今日・4月15日は、アメリカ国民から最も敬愛され、かつオバマ現大統領が尊敬する人物・・・そう、アブラハム・リンカーンの命日にあたります。


リンカーンの偉業・逸話については今更触れる必要はないでしょう。


しかし彼の暗殺事件については、ケネディー大統領のそれと同様、実は数多くの謎が残されているのです。


1865年4月14日・・・リンカーン夫妻は、公務のストレスと長男を亡くした傷心を癒すため、観劇を予定していました。


当日夕方、同行するはずだった南北戦争の英雄・グラント将軍が、部下から手渡された1枚のメモを見た直後、急に 「子供に会う」 と言って、引き止めるリンカーン大統領を振り切ってドタキャン。


そしてグローバー劇場に行くはずだった予定が、急遽フォード劇場に変更となり・・・リンカーン夫妻ら4名が座ったバルコニー席入り口の警備は警官がたった1名で、しかも彼はしばらくしていなくなってしまったのです。


(※ケネディ大統領の時も、パレード・コースが直線ルートから、当日にスピードが落ちる迂回ルートに変更され、リムジンはオープンカー、そしてこの日に限ってシークレットサービスは後方に下がるよう指示されたといいます。)


売れない役者で、狂信的な南部独立派とされる狙撃犯のジョン・ウィルクス・ブース(26)は、無防備に近いバルコニー席に易々と侵入、至近距離からリンカーン大統領の後頭部をピストルで銃撃しました。


同席したラズボーン少佐ともみ合うも抵抗、1階の舞台に飛び降り逃走。


リンカーンは意識を回復することなく、翌15日午前7時22分に56歳の生涯を閉じたのです。 そしてこれがアメリカ史上初の大統領暗殺でした。


           ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-リンカーン暗殺


そして、この事件の捜査にも不審な点が・・・。 


捜査を指揮したのはスタントン陸軍長官でしたが、彼は犯人が南部の関係者であることが容易に推測できたのにも拘わらず、何故か当初北軍の占領地区のパトロールを命じ、その結果狙撃犯を12日間も逃亡させることとなります。


そして隠れ家だった農場の納屋に逃げ込んだ犯人を包囲し、火を放って焙り出そうとしたのですが・・・生け捕り指令が出ていたにも拘わらず、何者かが彼を射殺してしまいます。 (※この射殺体が身代わりの別人だったという説も有り。)


その後、共犯とされる9名が逮捕され、内4名が絞首刑に処せられましたが、この中にメアリー・サラットという女性が含まれており、アメリカ史上初の女性処刑者になる・・・というオマケまでつきました。


さて、この事件後・・・。


リンカーン夫人のメアリーさんは、夫を目の前で殺されたショックで発狂、二度と正気に戻ることがなかったそうです。


また、観劇に同席し犯人と格闘したラズボーン少佐も数年後に発狂。 捜査責任者のスタントン氏は陸軍長官を解任された後に発狂・自殺が噂され、さらには納屋で狙撃犯ボーンを射殺したとされるコルベット軍曹も後に発狂しています。


夫人は別としても、関係者がこんなにも発狂するものなんでしょうか?うー


(※ケネディ暗殺に関しても、事件後犯人とされるオズワルドをはじめ、多くの関係者・目撃者が次々と不審死や殺人に巻き込まれているところがソックリ。)


そして最大のミステリーは、この暗殺事件が起こる前から、アメリカ各地で 「リンカーン暗殺・死亡」 がニュースとして伝えられていた・・・という事実です。


リンカーン大統領が暗殺された翌年には〝KKK〟(クー・クラックス・クラン=白人至上主義団体)が発足するなど、アメリカは不穏な空気に包まれていきますが・・・果たしてこの暗殺は、役者を志す青年らの単純な犯行なのか、それとも?


超大国・アメリカの闇はどこまで深いのでしょうか?



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