サッカーやってる方のためだけのブログです。

サッカーをやってる人は上手くなるために練習しがちですが
上手くなるより下手を隠すことで試合に出ることを試みた僕のやってきた工夫について紹介しています。

お笑い芸人カカロニ菅谷のブログを読みたい方は読んでも楽しくもなんともないかと。

そういう方はこの辺を是非




話戻しまして、サッカーで活躍したい中高生が最初だけ読んで前置きなげぇって読むのやめたら嫌なんで先に本筋をざっくり書きますね。


スポーツの才能なしなし人間の僕が、東京都ベスト32(32という数字はもはやベストではないのではないかというのは置いといて)
の高校でがむしゃらに頑張って全く試合に出れず、悔しくて大学でもサッカー部に入ったら

全国ベスト4やらJの練習参加筆頭に、県選抜、全国経験者が大量にいて、今度こそがむしゃらにやっても到底無理状態。

僕はチームの穴にならないために色んな選手の動きや、駆け引き系の漫画まで参考にして創意工夫しながらサッカーをするようになりました。


そして、結果的に言うと芸人になるまでの2年半で高校時代よりたくさん公式戦に出れ、対外試合では高校時代1点しか取れなかった自分が大学では9点取れました。


当時試合中に考えてたことを先日、京都サンガF.C.の加藤順大選手にお話ししたところ褒めていただいて、これは誰かの役に立てるんじゃないかと思い至り

その時の創意工夫の内容を紹介します。

もちろんそんな高いレベルでやってたわけではないので全員の参考になるとは思いませんが、
例えば、僕と同じ『プロには到底なれないけど補欠のまま終わりたくないサッカー部の誰か』の参考になればという内容です。


本当はYouTubeにしようかと思ったんですが、僕は芸人にあるまじき
喋るより書く方が得意なので、より人に伝わりそうな方法で紹介します。創意工夫ですね。



あ、でもYouTubeも見て欲しいです。加藤順大選手と湘南ベルマーレの三幸秀稔選手と対決したりしてます。


こっから前置きなので飛ばしたい人は飛ばしてください。

本題のスタートは文字大きくして色変えますんでそこまで飛ばしてください

こんな感じの文字

文字が変わってない方はアプリの使用だと思うので僕にはどうしようもないです。すいません。





とある知り合いの指導者(今Jリーグ下部組織で指導者をしてます。)の方に話を聞いたところ

プロを引退して最初に着いた仕事は小学生のスクールのコーチだったそうです。

これが一番難しいんだとか。

やる気のある子、ない子、できる子、できない子がごちゃ混ぜになっている。

特にプロになる方は昔からなんでも当たり前にできてたので、できない子の気持ちが本当の意味でわかってあげられないんだそう。


努力の人みたいなイメージのある岡崎選手ですら、(もちろん死ぬほど努力してるでしょうけど)
名門滝川第二で一年生からレギュラーですから。



てことは優秀な人ばかりがコーチになるのが正解かと言うと違うかもしれない。

いや技術を得る上では正解なのだと思うのですけど
(もっと言うと経験上、守備戦術は高いレベルでやってきた人ほどいい情報を持ってると思います)

世の中には大学時代の僕のように
「サッカーを競技でやるのはあと数ヶ月だから上手くなるより、活躍できるようになりたい。」

と思う人間もいるはずなので。


そして高校時代の僕が気づけてたらレギュラーになれたんだろうなぁというほろ苦い後悔もあるので

そういう選手に一人でも一要素でも刺さってくれればと書きました。



こっからが本題です

まずこれは僕の経験談ですが試合に出れるようになりたかったら

がむしゃらに頑張るのはやめたほうがいい。

ということです。

上手くなるのは時間がかかります。

僕は大学サッカーで使う必要がないものと判断して
ドリブルの練習を切りました。


だって一対一ってバレた状況で仕掛けて抜けるようになるとは思えないもの。足遅いし。

後で言及しますが相手がパスするって読み切ってる状況でドリブルすれば下手でも抜けます。


そしてドリブルを切るかわりに判断を早く正しくするということに力を注ぎました。

個人で打開してチャンスメークできないにせよ、ピンチメークをすることは避けたいので無難にパス回しに溶け込めるように。

上手くなくても勝てる方法を探した結果そうなりました。


高校時代、試合前の僕は相手に抜かれないようステップワークのアップを熱心にやっていました。

間違えてました。

ウォーミングアップで100回のステップワークするよりも
相手のウォーミングアップ見て、マッチアップする相手の利き足把握する方がよっぽど一対一勝てます。

アップで蹴ってんの見たら大体どっち利きかわかりますから。

たまに両足遜色ないやついて終わったと思いますけど。笑

試合ではまず相手の利き足と逆足の頻度を把握するのはマストでやってました。


相手の利き足がわかれば相手がどっちにいきたいのか、今目の前の相手がシュートを打つ気なのかキックフェイントなのかかなり予想しやすくなります。


結果どうなるかというと、それでも90分仕掛けられると菅谷は絶対抜かれます。

なぜなら50m7秒だから。相手6秒フラットとかいるし。

50m自分より1秒速い相手と90分マッチアップとか絶対無理だから。

でも利き足の方をしっかり切って、その後も腰を落として足を出さずにディフェンスしてると相手も仕掛けづらいんですよ。

ドリブルデザイナーの岡部さんが言ってました。
「日本人は足を出す相手を受動的にかわすの得意だけど、足を出さない相手に自分から仕掛けるの苦手」

じゃあ足出さなきゃいい。

仕掛けたくなくなってくれたらこっちのもんです。

仕掛けられたら抜かれるんだもの。

自分が一番下手なんだからボールは周りのチームメートのところで奪ってもらえばいい話で。

一対一を鍛えるんじゃなく
90分で仕掛けられる機会を減らして対人が弱いことを隠す。こっちのが理に適ってます。

格下の戦い方ですね。

ちなみに穴だとバレてるので紅白戦はズタボロで試合のが活躍できました。


自分がチームの穴だと相手にバレないこと、とても大切です。

90分って案外短くて、誤魔化しきれるもんです。

誤魔化すコツは堂々としてること。

自信ない時ほど自信ありげに
です。自信ありげに振る舞うと90分くらいなら案外誤魔化しきれます。ただ毎試合自信ありげにやってるとチームメートにクソいじられるようになります。


あと穴にならないために大事なのは
攻守の切り替えは一番早く。

これもすごく大事だと思います。

技術がいらない、誰でもできることは誰よりもやる。

はすごく意識してました。

みんながやりたくないことを頑張るって大事です。



じゃあここまでかいてきたように穴にならないだけで試合に出れるのか?

そんなわけないです。


僕のような特別な速さも高さもない選手にとってチームの守備に穴を開けないは最低条件。

それプラスでチームに貢献できないと。


じゃあ技術、スピード、高さ、武器が一つもなくてもできる活躍ってなんだ?


点を取ることです
個人の見解ですけどね。


僕は当時、代表のサイドで出てた岡崎選手の動きすごく勉強していました。


そんな僕が大学で決めた得点9点中ペナ外からのゴールは一点だけです。

全部イージーゴール。


ゴールへの嗅覚とか抽象的なものがあるわけじゃないです。とにかく味方を知ること。

この選手はこのタイミングでシュートを打つからこのタイミングで詰める。

この選手はここからファーに打つのが好きだから、ここに詰める。

こいつ絶対右足で打たないから切り返すだろうし、一回ふくらんどこ。


そういうことを考えていれば自ずとこぼれ球の位置も予測できてきます。


岩政大樹さんの著書に『相手を見てサッカーをする』
というこのブログの何倍もサッカーを深掘りしたサッカーやってる人全員読んで欲しい、めちゃくちゃ勉強になる、僕が28歳にして「まだ上手くなれる!」とモチベぶち上がりした本があるのですが(この本の読書感想文はいずれYouTubeに上げます)

それと同義で味方を見てサッカーをするのも点を取る上で大事だよ。ということです。


あと僕の場合は高校時代がむしゃらにやることで棚ぼた的についたスタミナがあったのがよかったです。

思いがけず大馬鹿高校時代が生きました。
走れないと毎回こぼれ球つめるなんてできないですから。



そして大学時代に決めたゴールの半分がこの形というパターンがありました。


これはめっちゃ使えます。サイドハーフの方是非参考に。


味方が逆サイドを崩した際、ファーでクロスが流れてくるのを待ってるサイドハーフが多いんですが
逆に大外からゴールラインと並行に走り込んで、ニアポストにいるディフェンダーの前に飛び込む。です。


文字にすると簡単ですが、かなり格上のDFも出し抜けました。

めちゃくちゃ使えます。


青が攻撃
赤が守備

ファーのペナ外にいるのが僕です




センターバック2枚はボールとマークを同一視するためこういう視野になります。



この視野の時に大外のサイドハーフが全速力でニアに飛び込んできたら

絶対捕まえられません。

自分のマークがいる上に全くボールの真反対から別のやつ飛び込んでくるんですから。

足遅いとか関係ないです。

どんな格上のDFだろうとタイミングさえあえば確実に点を取れるポイントを見つけたっていう感覚でした。


いつかプロのDF相手ならどうなのか試してみたいですね。

ちなみに相手のサイドバックでニアまでつききれた人もいなかったと記憶してます。

クロス対応ってサイドハーフにつくサイドバックそんな熱心じゃないんですよね。


高校まではファーサイドでかっこよくボレーで決めたいと思ってたのですが
岡崎選手を勉強するようになってから

「あれ?これ絶対マークつけなくね?」って気づいて
こっちのがいいやってなりました。

このパターンがあったからフォワードやるより点取れたんですよね。

ちなみにゴールラインと並行に走ってるとボールのタイミングや位置が多少ズレても合わせやすいという利点もあります。

ゴールラインに垂直に走り込むと点で合わせないといけないけど

並行だと横のズレは一歩のサイドステップ、タイミングのズレはシュートを打つ位置を変えるだけで済むので。
わかりづらいかなぁ。

ピンと来ない方はクロス練習、垂直入りと並行入りで比較してみてください。


難点はボール来なかった時、自分のいるはずの位置めっちゃ穴空いてるのでカウンター食らわないように死ぬほどダッシュしないとダメなことですかね。

味方に助けてもらうか点差と時間によって自粛も必要です。


これもスタミナ大事ですね。


だからこのご時世、素走りはいらないって風潮ですけど、僕はそうは思わない派です。

僕の周りは素走り速いやつは試合でも走れたし
ボール使う練習で走らせればいいって語っていた、某人気高校の名将が実はそれは選手を誘い入れるための文句で
実際は死ぬほど走らせてるなんて話も聞きます。


まあそれは余談ですが個人の感想として、
走れるようになったほうがサッカーめっちゃ楽しいですよ。

だっているべき場所に常にいれるし、前半勝てなかった相手に後半勝てますもん。


それから僕の主観ですけど技術よりスタミナのが手っ取り早くつきます。

それより手っ取り早いのがこのブログに書いてるような意識だけでできる方法論の引き出しを増やすことだと思います。
皆さんの引き出しこのブログで一個でも増えろー!!!


話戻しますね。


『相手の裏をかく』を履き違えてるな
これは一昨年、僕が10年ぶりに母校の選手権予選を観に行って、格上に力負けした試合を見た時の感想の一つです。
まさに自分の世代のチームを見てるような負け方。

愚直で真面目。相手の裏をかけてない。まあ僕はそのチームで出れてすらいないのですけど。


相手の裏をかくというのはお笑いにも通じています。

例えばどぶろっくさんの「大きなイチモツをください」のネタは

貧しい農夫が母の病を嘆くところから始まります。

そこに神様が現れ、願いを一つ叶えてやろう、と語りかけます。

農夫は大きな声で願いを叫びます

「大きなイチモツをください!!」


母の病気を治して欲しいと言うだろうと思っているから裏をかかれて、めちゃくちゃ面白いのです。


これをお笑い界ではフリオチといいます。


フリは状況を伝え、この後何が起こるかを予想させること

オチはそれを予想外に裏切ることです。


相手の裏をかくというのはまさにこのフリオチなのです。


にもかかわらず僕の後輩はひたすら愚直にプレーする子がたくさんと、トリッキーなヒールキックなどオシャレなプレーを多用する子が少し。

相手の裏をかくとトリッキーなプレーは混同されがちですが全然違います。

「こいつトリッキーなことするんだな。」と相手が思ってたらトリッキーなことをしても全く裏をかけてないのです。

つまりフリがトリッキーだからトリッキーではオチにならないのです。

トリッキーなプレーは「ひたすら愚直にプレーして愚直というフリがきいてる選手」が突然やるから効果があるのです。



そして裏をかくというのはトリッキーである必要はないと思っています。


というのも大学時代の僕は自分で言うのもなんですが、この裏をかくのが得意でした。
(なぜお笑いで生きないのか不思議でなりません。)


僕のようなレベルの選手は、1試合通して対面の相手に完全勝利なんておこがましい。たったワンプレー出し抜ければと思っていました。


でもこれはとても大切なことでした。

特に補欠でレギュラーを目指すような選手には。


「9回しくじってもいい。そのかわりたった一回のプレーで度肝を抜いてこい。」


そんなこと言ってもらえる特別な技術やスピードを持ってるやつはとっくにトップでプレーするチャンスをもらっています。


それがない人間がレギュラーを目指すなら

9回無難にプレーして、たった一回裏をかいてビッグチャンスを生み出せ。

です。



9回シンプルにはたいて走るを繰り返した選手が

10回目でゴールに向かってカットインしたら、それは普通のカットインだとしても大きく相手の裏をかくことになるのです。

僕はこの相手が「こいつはドリブルしないな」って決めつけたタイミングを見抜いて仕掛けるのが得意でした。いわゆる心理戦みたいなものです。

しかもどうですか?ギリギリレギュラーの人間の貢献として。
決定期を一つ作って、ボールロストも少なくてかなりいい線いってるでしょう?


僕はサイドハーフだったからたった一回をカットインに使うことが多かったですがポジションによって
それは変わってくるはずです。


ボランチで出た時はずっと無難にプレーしながら、一回だけドリブルで持ち運んでセンターバック2枚にツートップと僕で3vs2の局面を作ることを目指してました。


フリオチはDFでも使えます。


ずっと引いて守ってブロックを作ってると
後半途中で「ここのエリアはまだ潰しに来ないな。」

と前を向く時背後のケアが雑になる相手選手が出てきがちです。

そこを守備の約束事を破ってでも一気に奪いに行く。

ワンプレーで一気に大チャンス作れます。
 

iPhoneのアプリだとブログの長さの制限があるので今日はこの辺までですね。

あ、あと一つだけ!!

ジョーカーになれるようなスピードとか高さの武器がない選手は
チャンスきてもレギュラーと同じ程度に守備戦術理解しとかないと鬼ほど怒られるから気をつけて!!

こればっかりはチームごとだから僕にはどうにもできません!!

しっかり意識して事前に人に教わりながら守り方は学んどこ!

(僕はチームの人数が少ないことが功を奏して紅白戦でレギュラーと同じチームになることが多く、未然に怒られていたので試合は割と怒られませんでした)

守備戦術の理解と判断の速さはいきなりトップに入ると、面食らいがちですけど頭フル回転で頑張ってください!



こういう弱者の方法論が一部分だけでも誰かの参考になりますように!

サッカーは頭で戦える競技だと思いますので!
頑張ってくださいー!!

僕から以上。あったかくして寝ろよー