第七話 神の国日本 ⑨
その頃天界から落ちた桜は、
龍笛を吹く 水龍神社の神主 善鬼丸に助けられ、
御山の麓の神社で
目を覚ました。
「あれ、、わたしどうした
桜の木の枝に引っかかったよね、、
笛のいい音色が聞こえて、、どうしたんだっけ、、
あいたた、、頭痛い、、
落ちたやっぱ、、地面に落ちたんだ、、、」
「具合はいかがですか」
「えー、、ここはどこですあなた誰」
「はい。お山の麓の水龍神社です。
私は、善鬼丸と申します。
ここで神職をしているのです。
あなたは、、空から降ってきて、、
桜の精霊と遊ぶうち、、
木の枝が折れて、、
地面に落ちて気を失ってしまわれたので、、
私がここまでお連れしたのです。
大丈夫ですか」
「そうだったのですね。すみません。
助けていただいたのですね。
ありがとうございました。」
「ごめんくださーい。」
外で大きな声がした。
善鬼丸は、ここの宮司で
水の龍神をおまつりしていた。
ここの御山の名前は不死山
天界の龍雪山の水源とはつながっているのである。
「誰か来たようなので、、
私は行きます。
しばらく養生するといい。
ゆっくりお休みください。」
「あれ、、なんか、、あの人、、
さっき、、
パンツ丸見え、、
って言ってなかった
あー思い出した、、しまった、、
見られた見られましたね、、あー」
桜は痛い頭を抱えた。
桜は、そーと障子戸を開けた。
するとそこには、、
きちんと整備された、
石庭園が広がっていた。
そこでこちらに背中を向けていびきを掻いている
何やら大きな龍に似た生き物が横たわっていた。
「ふぁーよく寝た。
なにやら聞き覚えのある声ですね ん、、、?」
「あーなんか、、突然すみません。お邪魔してます。
起こしてしまって、、。あれ、、時?時だよね。
ア・タ・シ。桜。桜だよ。」
見覚えがあった
(御山越え龍雪山のフレンツ・時)である。
「なんだ桜さんじゃないか
なんでここに」
桜は、、鏡をぬけずに降りたことと、
わすれ薬を飲んでも効かなかった
恥ずかしさと照れで、、
頭を掻いた。
つづく、、、。