大河ドラマの解説コーナー⑳ #どうする家康 | わんわん物語

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~異界から目薬~

追いついたぜー

日曜日忙しくて遅れてしまった大河に追いつくという5月の目標達成だね。

 

まあ、6月の日曜日がまた忙しいから遅れるんだと思うけど。

 

武田信玄死後の、三方原の戦いと長篠の戦いの間の話ですね。

 

元号が元亀から天正に変わるのでわかりにくいけど、三方原は1573年、長篠は1575年で間は2年です。

 

元号だと三方原が元亀3年12月で長篠が天正3年5月で元亀4年が天正元年、元亀3年は1572年なんだけど12月は新暦に直すと1573年になっちゃってるから、と元号が変わるのと新暦旧暦のずれで間隔がよくわからなくなっちゃうのね。

 

ドラマの中では武田勝頼が「父の死から3年経った」みたいなこと言ってたけど、3回忌やったって意味でOKなのかな。

 

この間、前回のブログでも書いたけど、徳川軍は失領回復に努め、攻めて奪還したり武田に寝返った豪族を帰参させたりしていましたが武田の方でも再侵攻を企てて東美濃の遠山氏を攻めたり遠江や奥三河を攻めたりしてきました。

 

遠山氏はブログでも何回か書いてるけど織田と武田の両属で、信長の叔母と婚姻して織田と武田を繋ぐ役割をしていました。

 

で、ドラマでは信玄の西上作戦の段階で織田と敵対していたけども、武田と織田の関係については同盟関係が続いていたのかはっきり敵対していたのか微妙です。

 

高天神城が落城っていう報告だけのシーンがありましたが、武田勝頼に攻められた高天神城は必死に籠城し、悲痛な援軍要請をしていました。

 

が、徳川軍は援軍を出せる兵が無く、更に織田に援軍を求めていましたが信長は動いてくれませんでした。

 

たびたび触れている後詰め合戦、攻められた城への援軍と攻めてる軍とでの合戦は、攻めている方からすれば敵の本体と戦うために狙ってやってる部分があるのですが、援軍となる本体の方は援軍を出さねば家臣や従属させている勢力からの信頼を失ってしまうため援軍を出さざるを得ないという理由があります。

 

なので高天神城へも援軍を出さねばならなかったのですが、見捨てる形になってしまった。

次に狙われた長篠城はなんとしても兵を出さねばならない、そういう状況が作り上げられていくのでした。

 

と、この中で信長が武田と戦うのに消極的な雰囲気が感じられます。

 

三方原の援軍では明らかに少なすぎる兵と積極的に戦わない将。

高天神には兵を送らず。

 

三方原の後、武田軍が引き上げてしまったことで信長包囲網は瓦解し、将軍は追放、浅井朝倉も滅亡、一向一揆との戦いは続いていても一時期よりはだいぶ落ち着いていたのに兵を出せないってことは無かったと思われます。

 

にも関わらず、史料では武田の方が織田に敵対する勢力に宛てた手紙があったりして、織田の弱体化を狙っていたようで、信玄存命時の織田と武田の関係はよくわからないところが多いのです。

 

直接的には戦わないけど外交や謀略面と消極的な小競り合いってところかな。

 

それがいよいよ全力で徳川を支援して武田と対決しなければならないところまで状況が煮詰まったのが長篠の戦いである、と。

 

このドラマはそういった部分を家康の「どうする?」にしぼって描こうとするので、大きな背景は描いてくれないんだけどさりげなく大事なところをやってくれるので長篠の戦いの前哨戦もなかなかに面白いところです。

 

今回の副題の岡崎クーデター、大岡弥四郎(大賀弥四郎)事件についてはあまり詳しくないのですが、岡崎の北、奥三河の部分についてはなかなかドラマでも小説でもゲームでも登場しない部分なので興味深いところがあります。

 

あ、岡崎とか三河とかイントネーションに違和感があるんだけど、これは考証入ってるのかな?

昔はこのイントネーションだったとか、このあたりの方言のイントネーションとか。

もしくは現在でも東京在住の人と現地の人で違うとか。

 

岡崎は山崎パンの山崎と同じイントネーションだと思ってたんだけど、ドラマでは高崎と同じイントネーションだよね。

 

三河も佐川急便の佐川と同じだと思ってたけど、ドラマでは電車のアナウンスで三河安城って言う時の三河なのよ。

 

どうやってイントネーション決めたのか気になるー

 

話を戻して、足助(あすけ)に攻め入って失敗したシーンとかあるけど、更にその北の武節とか結構騒乱の地なのですよ。

 

ゲーム基準で考えるとそこは山で進軍できないんだけど、実際はそこを通って美濃と三河と信濃が繋がっていた、と。

 

山の中もまっすぐじゃないけど東西に移動できる道があったりして、武田がどこから攻めてくるのかドキドキなわけですよ。

 

足助の勢力は鈴木氏ってイメージだけど武田に寝返った勢力が移動したりしてるから特定はちゃんと研究したものを読まないと難しいかと。

 

ただ、足助の勢力は反松平で、桶狭間の前は織田方だったはずなんだけど織田と松平が同盟結んだ後も反松平で、なおかつ東美濃の遠山氏に敵対したり味方したりの勢いで遠山氏が武田に攻められるのに巻き込まれたりする謎勢力です。

 

家康が三河統一するころには落ち着いた感じだけど、武田が徳川を攻めるあたりでは武田に従属しています。

 

で、岡崎にも謀略の手が伸びてクーデター未遂があって、次回は千代さんが築山殿に接近してまたフラグを立てていく、と。

 

千代さんは戦国無双とかに出てくる歩き巫女兼くノ一の望月千代女さんだよね?

最初一向宗にいたからわかんなかったけど。

 

戦国でクライマックスの長篠の戦いに向かって事態はどう動くのか、次回もお楽しみに!