スピードスケートのフォーム改造 | まぼろし工房_ランニング

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市民ランナー達と作った靴下、まぼろし工房の “ラクちんソックス” のブログです。シューズが発生するグラグラを抑えることで、効率よく走れるだけでなく、怪我や故障を防ぎます。いくつもの特許を取得した、世界で一つの靴下です。

競技はスピードスケート。プロ選手です。

ご依頼は、「痛い所は特にないけど、体のバランスを見て欲しい」…そんな内容でした。

その言葉の裏に、どこか、覚悟のようなものを感じました。

 

 

 

一抹のプレッシャーは感じるのですが、残念ですが、特別な事をやろうとしても、できるものではありません。 

 

いつもと同じことを、いつもと同じように全力で・・・やるだけです。

 

片足立ちスクワットです。

右足は正常でしたが、左足は真っ直ぐに立っていませんでしたので治しました。

 

 

たったこれだけのことですが、フォームは変化します。

 

「よくこんな態勢で静止していられますね。」 ・・・常識では考えられない動きです。

 

挑戦者とは、常識に抗う人のことを言うのかもしれません。

 

 

常識はずれな事をしようとする人達に、常識的な治療をしても相手にしてもらえる気がしないので、、非常識にストレッチしてみました。ほんの遊び心です。

 

治療前の前屈の限界角度です。

 

四分後の前屈角度は下記のようになりました。

 

人の中の常識が限界をつくりだすとするならば、限界を超える為に必要なことは、つねに常識を疑うべきだと僕は思うのです。そして狭い常識にとらわれた人の声に耳をかさない。

 

今だせないタイムを出したければ、今できない体の動きを改善すること。できることからコツコツと前に進むことならできることだと思うのです。

一週間後に再びご来院いただきました。

●どうなりたいか?が重要

患者さんに思うのですが、来院するときは、「どこが痛い」ではなくて、「どうなりたい」、そんな願望を聞かせてくれると非常に助かります。

 

 

●あなたの我がままを叶えたい。

 

「もっとフォームを低くしてほしい」

そんなご要望でしたので、低い姿勢がとれるように全力を尽くすことは当然ですが・・・

 

(赤い線が垂直レーザー)

 

フォームを下げたいの裏には、「速く前に進みたい」そんな願望があるのでしょうから、言われなくても体の水平も整えておくのは遊び心。 安定性あっての運動性。基礎こそ命です。

 

 

遊び心のついでに、現在 研究中(特許申請中)のシステムのテスト。

 

 

どうでしょう?? 更に低くなって荷重が前方に移動したでしょうか??

足首が深く曲がったでしょうか??

スピードスケート

 

本気の定点観測しないと解らないですね。。

●一週間前のフォームと比較してみました。

それにしても、人間ってこんなに小さくなれるんですね。。

 

 

●シューズの問題

 
「やれることは、全部やっておきたい」 選手が口にした言葉。
 
ふだん治療をする中で、いつも思うのは、「やれることは無限にある」ってことです。
 
やらせてもらえるなら、どこまでもやりたいと思ってます。僕も引退するときに後悔が無いように。
 
一般の人の目からすれば、オリンピックに出る選手が使っている道具は、さぞかし凄い道具を使っているんだろうなぁ。。ってイメージがあると思いますが・・・確かに凄いけど・・・凄くもない時もあります。例えば片足で真っ直ぐ立てなかった足を、完璧に真っ直ぐ立てるように治したのに・・・
 
 
(治療前と、治療後の片足立ち)
 
シューズを履くと真っ直ぐに立てないのは明らかに靴がおかしいとしか言いようがありません。
 
(素足とシューズ着用の片足立ち)
 
靴の精度はパフォーマンスに大きく関係します。
 
特に、コンマ 0.01秒を競う種目では、こういう所に気を使った方がいいと思います。
 
 
(シューズの修正前と修正後の比較)
 
 
 
 
僕には特別なことはできませんが、あたりまえの事を何処まで丁寧に積み上げられるか?限りなく精度が高い基礎。・・・基礎こそ命。
 
そんな仕事を究めていきたいと思うのです。
 
今回の結果を経て、大変勉強させていただきました。研究中のインソールシステムの開発を急ぎます。ご来院いただきありがとうございました。