栄養の話③です。
今回のテーマは、
「強いカラダとココロは自分で作る」です。
そもそも、なぜ栄養補給をしなければならないのか。
また、体に取り込んだ栄養素は、
どのような目的で使われれるのか。
栄養素の吸収から栄養の役割までを説明していきます。
消化・吸収・代謝のしくみ
食べたものの行方
栄養を摂る目的
・カラダをつくるため
・病気やケガからカラダを守るため
・より健康的な毎日を過ごすため
・生きていくため
★食べたものが栄養となるまでの過程
ヒトが摂取した食べ物は、
消化・吸収・代謝という過程を経て、
体内へ取り込まれています。
①.消化
「食道→胃→十二指腸(小腸)」のルートで消化されます。
胃で食べ物をおかゆ状に変化させ、十二指腸で分解します。
②.吸収
小腸へ運ばれた食べ物はさらに分解されて、
小腸内壁から栄養素が吸収されます。
③.代謝
吸収された栄養素は肝臓へと運ばれ、
カラダで利用しやすい物質に変化されます。
ここで初めて、
栄養素をカラダの栄養として利用できるようになります。
取り込まれなかった分は排出される
消化吸収されなかった余分な栄養素や、
ヒトの消化酵素で分解できない食物繊維などは、
大腸に送られます。
大腸でゆっくり水分が吸収され、
ある程度の硬さになると便として排出されます。
★便の主な成分
・未消化分の栄養素や食物繊維
・剥がれた腸の粘膜
・腸内細菌
〜消化・吸収は胃や小腸を中心に進む〜
①.口・食道
唾液の分泌や咀嚼によって消化を助け、食べ物を胃に送る
②.胃
デンプンやたんぱく質の分解を進める
→唾液によって分解が進んだデンプン(糖質)を
胃液によって更に分解する
→胃液の消化酵素であるペプシンによって
たんぱく質の分解を進める
③.肝臓
ブドウ糖の貯蓄 アミノ酸や脂質の作り替え
→小腸から吸収したブドウ糖をグリコーゲンとして蓄える
→アミノ酸や脂質を体内で使いやすい状態に
分解・合成する
④.小腸
脂質をはじめ、栄養素を分解・吸収する
→主に十二指腸で分解・吸収される
脂質・・・脂肪酸とグリセロール
糖質・・・ブドウ糖
たんぱく質・・・アミノ酸
※小腸の構造:十二指腸→空腸→回腸
栄養素が代謝され全身で使われる
→糖質・・・ブドウ糖に分解されエネルギーになる
たんぱく質・・・アミノ酸から再合成され筋肉に変化
脂質・・・肝臓や心臓、筋肉などに運ばれ
エネルギーになる
ビタミン・・・水や脂質とともに吸収され、
栄養素の代謝に使われる
ミネラル・・・小腸を中心に吸収され、
骨や血液などに変化
「運動」「栄養」「休養」の重要性
日々練習に励むランナーは、
トレーニングは「走ること」だけと考えがちです。
記録が伸びないとより練習量を増やし、
自分を追い込むようになります。
そこで問題になるのが、
「栄養不足」 と 「休養不足」
です。
この問題が生じると、
強くなるどころかカラダの故障に繋がるリスクが
高くなります。
それを解決するために重要なのは、
①.ダメージを受けたカラダを修復させるための「栄養補給」
②.疲労したカラダを回復させる「休養」
上記の2点です。
この2つをトレーニングの一部として考えていくことが大切です。
十分なパフォーマンスを発揮するためには、
「運動・栄養・休養」を3本柱で考えなければいけません。
このバランスが崩れてしまうと、
パフォーマンスが十分に発揮できず、
カラダのどこかに歪みが生じてしまいます。
走ったら走った分だけ必要な栄養を補い、
カラダを休めることが重要です。
★超回復の仕組み
超回復とは、運動のダメージから回復するときに、
練習前より少し強化された状態になることを指します。
ランニングを行うと、
走る動作やエネルギー変換などの負荷による
ダメージを負います。
超回復ができることで、
十分な筋力強化や心肺機能強化ができます。
もし修復時に吸収すべき栄養素が不足していれば、
筋肉などを分解して不足分を補おうとします。
栄養が不足することで、
トレーニング前よりも弱くなる可能性も
十分に考えられます。
しっかりとトレーニングを積んだ分、
カラダの修復を行うためには、
「運動後30分以内に超回復に必要な栄養素を摂取する」
ことが大切です。
超回復に必要な栄養素は
・アミノ酸
・トレーニングで失われた糖質
・回復に必要なクエン酸
などがあるので、しっかり補給しましょう。
トレーニングを行う計画の中で、
重要なのは「食事のタイミング」だと私は考えます。
部活などをしている学生さんに多いのが、
家に帰るまで時間がかかることが多いケースです。
そうすると、練習終了から時間が経ち、
超回復のチャンスを逃しやすくなります。
それをカバーする補食の摂り方なども、
後々紹介したいと思います。
第4回:
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