伏見院 夕ぐれの | わたる風よりにほふマルボロ

わたる風よりにほふマルボロ

美しい和歌に触れていただきたく。

*:..。o○ ○o。..:*

梶間和歌プロフィール小説

 

歌集『生殖の海』


歌をやり取りする

facebookグループ

 

和歌を学ぶ「歌塾」

個別動画視聴ページ

new基礎講座new

new初級講座new

*:..。o○ ○o。..:*

現代短歌新聞2021年4月号

作品掲載

 

new「源氏で紡ぐ和歌便り」

2021年10月分掲載new

*:..。o○ ○o。..:*

 

 

五十番歌合に時雨をよませ給うける
 
夕ぐれの雲とびみだれあれてふく嵐のうちに時雨をぞきく
 
伏見院
玉葉和歌集冬854(855)
 
 
 
【現代語訳】
 
夕暮れの雲の飛び乱れ、
そのように荒れて吹く嵐。
そのあいだ、身じろぎもせず
じっと時雨の音を聴くのだ。
嵐ではなく、風ではなく、
時雨の雨の音を。
 
(訳:梶間和歌)

 

 

【本歌、参考歌、本説、語釈】

 

時雨:晩秋から初冬に掛けて

 降ったり止んだりする

 冷たい雨

 
 
 
『玉葉集』当代歌人の歌も
そろそろ紹介したく。
 
自身も優れた京極派歌人であり
『玉葉集』撰集の下命もした
伏見院の時雨の歌です。
 
 
京極派歌人による「ぞ」の多用は
かなり気になる、
 
この歌に関しては……どうかな。
 
ほかの表しようもあったか
とは思いますが、
 
「時雨をぞきく」が致命的に
失敗であった
とも言いません。
 
 
ほかの何かをするでない、
ほかの何かを聴くでもない、
時雨をこそ聴くのだ、
 
ということでしょうから。
 
 
ただ、
京極派和歌が複数並べられた
場合にはどうしても
 
「ぞ」を、特に結句で用いた
多くの歌にこの歌も混ざり
埋没した印象を与えることが、
避けられないかもしれませんね。
 
 
夕ぐれの雲とびみだれあれてふく嵐のうちに時雨をぞきく
 
 

*:..。o○ ○o。..:*

 

引っ越し祝いと生活費のご寄付を

募っております。

 

12月分のお家賃もおかげさまで

無事払い終えられました。

 

あなたの応援が

私の和歌仕事の質を

担保し、向上させます。

 

あくまでご無理のない範囲で、

ご検討よろしくお願いいたします。

*:..。o○ ○o。..:*

 

音符講座動画を個別購入する

 

和歌を読むための【基礎】クラス

 

和歌を詠むための【初級】クラス

 

 

音符梶間和歌歌集『生殖の海』 

 

 

 

音符『源氏物語』も梶間の和歌も

 楽しむ

 

 

音符和歌みくじで遊ぶ

友だち追加

 

 

音符梶間和歌の作品の掲載された

「現代短歌新聞」2021年4月号