土御門院 村雲の | わたる風よりにほふマルボロ

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現代短歌新聞2021年4月号

作品掲載

 

new「源氏で紡ぐ和歌便り」

2021年10月分掲載new

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冬御歌の中に
 
村雲のたえまたえまにほし見えてしぐれをはらふ庭のまつかぜ
 
土御門院
玉葉和歌集冬846(847)
 
 
 
【現代語訳】
 
集まりまとまった雲の
切れ間切れ間に星が見えて、
なるほど、時雨も時雨の雲も
払いのけるように吹く
庭の松風だよ。
 
(訳:梶間和歌)

 

 

【本歌、参考歌、本説、語釈】

 

村雲:群雲、または叢雲。

 集まりまとまっている雲のこと。

 

しぐれ:晩秋から初冬にかけて

 降ったり止んだりする冷たい雨

 

まつかぜ:時雨の上がり
 晴れ間の出ることを「待つ」
 を掛けると読むと、読みすぎか。
 
 
 
ここしばらく『玉葉集』の冬の歌を
紹介しています。
 
が、紹介したなかでは
当代(『玉葉集』の時代)歌人、
 
ほかは皆
新古今時代の歌人の詠ですね。
 
 
なにも私が
新古今歌人の和歌ばかりを
選んで紹介しているわけでは
なく、
 
紹介していない歌も含め、
『玉葉集』冬部の巻頭から
しばらく、新古今歌人を含む
前の時代の歌人の歌が
多めに配列されているのです。
 
というか、『玉葉集』自体に
当代の歌より前の時代の歌を
優先的に入れられている面が
あります。
 

玉葉集では当代よりも古代が比較的に重んぜられてゐて、

作者の数に於ても歌の数に於ても半ば以上を古代が占め、


(本文の漢字はすべて旧字体ですが、
 梶間の恣意で
 新字体で表記しました)
 
 
お手元に『玉葉集』がありましたら、
入集歌や歌人の割合など
ぜひ確認してみてくださいね。
 

 

 

 
 
土御門院は後鳥羽院の息子。
 
“新古今歌人”と区分するのは
難しいかと思いますが、
 
では順徳天皇歌壇の
メンバーであったのか
というと……
ここは、どうなのでしょう?
 
違う気がするけれど、
詳しい分野でないので
何とも言わずにおきます。
 
 
自身で内裏歌合を催したことも
あるようですね。
 
弟の順徳院ほど
幼いころから和歌に熱心だった
というわけではないのかな
と思いますが、
 
京極派系の勅撰集の
はっとする歌のなかに
土御門院御製も
散見されますので、
 
「天皇の歌だから、
 いまの天皇や上皇の先祖の
 歌だから、
 政治的な理由で入集した」
という気配でもなさそうです。
 
(『玉葉集』撰修を下命した伏見院の
 曽祖父が、土御門院です)
 
 
 
スケジュールに無理がなければ、
土御門院のほかの冬歌も含む
『玉葉集』のさまざまな歌を
この冬はしっかり
ご紹介してゆきたいですが、
 
さて、どうなることやら。
現時点でブログの毎日更新が
再び
黄色信号になっております。苦笑
 
引き続き、あたたかい目で
お見守りいただけましたら
大変幸いです。
 
 
村雲のたえまたえまにほし見えてしぐれをはらふ庭のまつかぜ
 
 

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