(地獄や幽界について、お聞かせ下さい)
幽界、霊界、境はあらず。
ただつながりて一つの世界。
なれど次元の異なれば、低き次元の霊界の者は、容易に上の次元に進めず。
厳しき行を積みし後には、ようやく霊界、高次に昇らん。
幽界なるは、さらに迷いも、雲りも深き霊の集まり。
現世に強き執着残す、迷える魂の集まる世界。
なれば供養も受けられず、執着恨みを残せる者は、いくら光を神が与えど、光も届かぬ暗き闇夜よ。
神はみ声をかけられて、気付き悟りを与えんと、幽界にある霊たちにも、機会を与え、待たるれど、気付き悟るの霊は少なし。
ただひたすらに妄執に、囚われ縛られ、脱するを得ぬ。
霊界の外には地獄もあるらん。
迷いし霊は禊ぎのために、地獄へ落とされ、気付かされん。
地獄は苦しく恐ろしと、人は思いて恐るれど、真の恐怖は心の内の、己の怨念(おんねん)、怨恨(えんこん)なれば、己の作りし妄念が、形となりて、自ら苦しむ、想念世界の地獄を言うなり。
なればこそ、心の汚れを取りゆけよ。
己の作りし地獄に堕(お)ちて、自ら苦しめ、苛(さいな)むなかれ。
地獄を恐るる者ならば、先ずは己を浄め高めよ。
さにてあの世に恐ろしき、地獄もなくば、鬼もなし。
人の作りし地獄の話も、人を高めるためにてあれば、人は恐れる何物もなし。
幽界霊界、境はなけれど、精進昇華の進みによりて、人は境界行き来せん。
高まり、清まり、進みゆかば、霊はさらに行も高まり、さらなるみ役も行も課されん。
霊行のうちの、最も高きは、人を救いて導くことなり。
他に優(まさ)るる功徳(くどく)はなければ、人は救えよ、隣人を。
己の損得、利害を離れて、祈り願えよ、人の幸せ。
人の真の精進も、己の報酬、報いを求めず、ただに尽くせる無欲の行い。
人にも神にも感謝を捧げ、生あることの、それのみを、ひたすら歓び感謝せよ。
さにて救えよ、周りの者も。
救い導け、神の世界へ。
ご縁を結べよ、人と神。
神から離れし魂を、一人も多く、神に返せよ。
~神誥記 :今日の話題社: 新装版 (2007/02)ひふみ ともこ より~
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