神は応えん、人の祈りに。
雷光ひらめき、雨風荒れて、樹木を揺さぶり、地を振るわさん。
神は示さん、神の祈りを。
光に、風に、雷(いかずち)に。
天の思いを自然に託し、人に見せなん、神の偉力を。
神の願いを 叶え顕せ。
恐れるのみでは、始まらぬ。
崇(あが)めるのみでは、務まらざらん。
何かを動かし、変えんためには、多少の犠牲も、損失も、神は許して、認められん。
そのため人の魂が、消えて、無くなる、そもまたやむなし。
なれども、許さぬ。
見逃さぬ。
一人の我欲、わがままのため、愚かな同情、憐憫(れんびん)のため、神のご意図を邪魔せんものは。
ただ徒(いたずら)に残すは過(あやま)ち。
許して気付かぬ魂残し、再び同じ過ちを、繰り返さするに、何の益ある。
神は嫌わる、同じ間違い。
二度も三度も繰り返せども、改心せぬが人の常。
神は見限り、切り捨てん。
今生(こんじょう)世界の過ちならば、あの世に禊(みそ)ぎて、浄め得ん。
なれども、持ち越し、繰り越せし、同じ過ち罪科(つみとが)は、さらに浄まる見込みも薄く、さらに汚れを深めるばかり。
神は許さぬ。
寛恕(かんじょ)なれども。
一度や二度のあやまちは、子どもの悪戯(いたずら)、たわいもなからん。
なれども、過ち繰り返し、やがては邪心に使われて、神の心を裏切る者は、神も怒りて、裁く他なし。
裁きて罰を与えるになく、気付きを与えて、悟らせんとす。
全ては結果、必然の。
この世の法則、宇宙と一体。
人も外れぬ、例外なければ。
神は人をも平等に、他(ほか)の生命、自然と共に、因果応報、輪廻(りんね)の仕組みに、合わせて動かし、宇宙を回さる。
そこには一切、偶然のなし。
ただ混沌(こんとん)と、秩序なく、進みて見えども、さにあらず。
宇宙のカオスは整えり。
神の御心、神秘の一つも、そこから生まれて、全てを治めん。
人は諦め、委ね切れ。
全てが人の意志に適わぬ、無限の神秘、永遠の謎。
無理なく、力まず、自然と和して、生きることのみ求め尋ねよ。
さにて終わる。
~神から人へ〈下〉:今日の話題社:新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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