よくよく励みて、尚足らぬ。
汚れの全てを浄めゆくには、人の一生、全生命を、賭(と)しても足らざる、尚及ばざる。
人の一生短ければ、全ての曇り汚れは永く、遠き昔の神世より、積み越し来たるを、浄め尽くせぬ。
一人の思いの純粋なれど、さにても及ばぬ、溜(た)まりし汚れを、浄め喫(みそ)ぐに、尚少なし。
一人一人の結集が、協力団結、必要なり。
心を合わせて、祈りを合わせ、知恵を集めて、力を結べよ。
弱く儚(はかな)き生命なれど、一人が二人、十人百人、やがては千人万人へと、時空を越えて集まれば、やがては見えざる波動が生まれ、見えざる力を発揮せん。
己の現世のみならず、次なる世代、子孫まで、波動は続きて、広がらん。
力を信じよ。無限を感じよ。
不可能なければ、恐るることなし。
必ず変わらん、救われん。
それのみ信じよ、神はあり。
神は現れ、奇跡を見せん。人には奇跡と映ろうと、全ては神の定めし原理。
神の行う全てが真実。人の愚かな人知学問。さにては測れぬ、普遍の真理。
宇宙を動かす恒久無辺の、神の真理を疑うなかれ。
神は人を救い給(たま)う。
救いて導き、示され給う。人の未来を指し示さん。
人の行くべき明日を見せん。
明日になすべき行を見せ、今日ある命に感謝させ、宇宙の原理に調和して、生きるを喜ぶ心を育てん。
神は真の救済を、真の魂の導きを、始めんとせり。仕組まんとせり。
人は素直に敬虔(けいけん)に、騎(おご)りを捨てよ。我を落とせ。
強き執着、弱き意志、改め直せよ、矯(た)め正せ。
何をためらい、後(おく)れようか。
神の慈愛に応えて示せよ、己の誠、一途な思いを。
深く淀みて、濁りたる、河の流れは遅かれど、呑まれず渡れよ、己の力で。
~神から人へ〈下〉: 今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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