おのが魂、奥の底まで、浄め禊(みそ)ぎて、清浄ならば、光は射し入り、さらに浄めん。
なれど、浄め足らざる、不浄残るは、光を遮り、光通らず。
ただ表面をなぞるのみ。
なれば、人は、光を受くるその前に、自ら精進、昇華を果たし、光を受ける準備をすべし。整えるべし。
準備というは、努力なり。
人の生きる道に添い、外れず、越えず、あるがまま、素直に生きる努力なり。
なれば、人の努力は、神に捧げ、己を満たし、他を癒す。
己の今ある境遇を、受け入れ、受け止め、不平を持たず、不満も妬(ねた)みも、羨望も、抱くことなく、励むべし。
神は、人の真と素直と純粋、汚れを含まぬ祈りを喜ぶ。
なれば、神の御心、満たすため、人は、浄めて、汚さざるべし。
神は、最も嬉しく思わる。人が真で、神に祈り、真の思いを捧ぐるとき。
神の喜び、神の愛、深く尊く、有り難し。
神は慈愛の方なれば、人の過ち、許される。
なれども、許さぬ過ちあり。
そが人の我執、我欲なり。
なれば、神は戒められん。
人の汚れを浄めんために、禊ぎを与え、気付かせられんと。
人の過ち、罪汚れ、積もり溜まりて、深まりゆけば、神の光はさらに遠く、神の力はさらに弱く、いよいよ離れ、迷い を極(きわ)むる。
なれば、さなる時まで陥る前に、差し伸べられし、愛のみ手なり。
ありがたく、優しく尊きみ手なれば、人はすがりて、請うがよし。
願いを込めて、祈るべし。
許しを請いて、捧げるべし。
神は人の真あらば、許さぬものなし。救わざるなし。
なれば何より 大事なり。
人の真と、真実の、純粋無垢なる、無上の思い。
~神から人へ〈上〉 :今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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