神から人。
神から人に、教え、導き、育み、育て、そして、今日 人によりて、使われ、用いられ、発展せしものは、神の与えし、ことばと文字。
文字というは、ひらがなあり、かたかなあり、漢字あり。
その他諸々の人種、民族の用いる、その地、その国固有のものあり。
なれば、人に使われ、用いられるうち、神のご意図より離れ、勝手気ままな用い方、書き方されて、過ち伝え、誤り使われ、人の利己的用い方のみ、今の世にて横行せし。
なれど、人の用い方はいかにあれ、文字本来の形、意味、その持つ霊(たま)には神宿る。
神のご意思と神の意図。
さなる尊き文字なれば、人の勝手な用い方も、いつか改め、直されん。
神のことばを残すため、神のご意図を伝えるため、神から人に与えし文字なり。
今、世にはびこる、罪悪、汚濁、喧噪(けんそう)に、浄めと禊ぎを与えなん。
そが今日の宗教の本来果つべき使命なり。
なれど、今のこの世の宗教に、さなる使命果たするなし。
各々勝手な理念を掲げ、神祭り上げ、経文唱え、祈りを捧げ、信者増やさん。金(かね)巻き上げん。
禊ぎと称して行うは、ただ形のみの祈りと奉納。信者増やすに余念なく、魂の浄めは疎(おろそ)かなり。
神のことばは忘れられ、教典読むも、神意わからず。題目のみの、空念仏。
何故(なにゆえ)神を忘れしか。何故 神に頼らざる。
人の知、力、能力にて、なし得ることの空しさ儚(はかな)さ。
神は常にあらせらるる。それのみ思わば、何も要らず。祈りも、供物も、奉納も。
神に示さば、神は救わん。己の誠、 神への感謝。神に委ねん、おのが天命。
神は、人に、文字もて示し、文字もて伝え、文字もて語り、文字もて知らしむ。
神のことばは聞こえずも、神のことばを形にし、この世に残し、この世に伝え、広め拡げん。
そのために、文字は使われ、用いらる。
なれば人は文字を見よ。文字の文様、点と線。
文字の形の中にある、神のご意図は目にも明らか。
心に捉え、魂でのみこめ。
一つ一つの内にある、神の願いを汲みて納めよ。
さにて、本日伝えんことは、文字と文様、形と意味。神のご意図とご意思なり。
~神から人へ〈上〉 :今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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