ユーミンがセンターの乃木坂46守ってあげたい:中西アルノの歌い方をユーミンも採用 | 平山朝治のブログ

平山朝治のブログ

ブログの説明を入力します。

出所:https://www.instagram.com/p/C0gqnkXRzly/?hl=ja

 

2023FNS歌謡祭第一夜(12月6日)で、『守ってあげたい』の乃木坂バージョン(小室哲哉プロデュース)が披露された*。これは、12月20日発売の『ユーミン乾杯!!〜松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム〜』に収録されるもので、「ユーミンとゆかりが深く、この企画に賛同してくれるアーティストをユーミン自らが選定。企画、選曲にも本人が深く関わり、10組のアーティストとのコラボレーションが成立した。」

 

冒頭に掲げた写真をみると、小室哲哉プロデュースでユーミン自身が乃木坂のセンターに収まるという企画であり、松田聖子が代表曲のひとつ『赤いスイートピー』で、デビュー3年目に新境地を切り開く際、松本隆(作詞だが実質的に彼のプロデュース)とユーミンがかかわったのを想起させ、同じくデビュー3年目を迎える5期生を前面に出して乃木坂の新しい時代の幕開けを告げる企画という意味もあるのだろう。

*12月2日に放送された日本テレビ系『2023ベストアーティスト』では、「番組のために撮り下ろしたユーミンのスペシャル映像とともに、スタジオの乃木坂46と、42年前のユーミンの歌声がデュエット」していた。

 

実際、FNS守ってあげたい選抜のメンバー(CDの選抜も同じかどうかは不明)は、3期生から久保史緒里、4期生から林瑠奈と、一人づつなのに対して、5期生からは五百城茉央、井上和、奥田いろは、中西アルノの4人であり、フォーメーションは

2列目:五百城 林    井上 奥田

1列目:   中西 松任谷 久保

 

となっている。

 

12月6日発売の34thシングル『Monopoly』個別ミーグリ4次抽選段階の完売状況によれば、人気(売り上げの速さ)では5期生のなかで井上が1位、五百城が2位、中西が4位、奥田が10位であり、下位の奥田が選ばれたのはミュージカル・ロミオとジュリエットのタイトルロールに抜擢されたように、歌唱力や音楽性が高く評価されているからだろう。

 

オズワルドの伊藤俊介が「先生」と呼ぶ中西は、一番難度の高いメロディーの部分(もう一度あん気持ちで 夢つかまてね)を担当し、で軽くコブシを入れていた。ユーミンのオリジナル音源では同じ箇所はコブシなしだが、乃木坂バージョンの2番でにコブシをつけているは、中西の歌い方に影響されたのかもしれない**。私の理解では、「な」にコブシをつけない(譜面通りの音程で一貫させる)ためには直前の「ん」を鼻音のnまたは口閉じ音のmにすることになり、「ん」は内にこもった音になる。

**12月2日の『ベストアーティスト2023』は、左から五百城、中西、井上、久保、林、奥田が並んで直立で歌い、ユーミンは最近の映像がバックに流れ、ソロパートは井上、久保、中西、ユーミン(42年前)が受け持ち、中西の分担は12月6日と同じだった。2日の中西は、「な」では6日と同様のコブシ、「を」はコブシといえるほど目立たず、聞き逃しやすそうで、「え」はコブシなしなので、これを聞いたユーミンが「ん」の中西の歌い方を自分もしてみたのだろう(12月20日発売の「守ってあげたい」もユーミンの42年前の声に重ねているらいいが、そこでの中西の歌い方は未確認なので、とりあえず今知り得る情報をもとにしてこのように考えた)。

 

中西は29th『Actually...』でデビュー即センターになったことに対する一部ファン(アンチ)の反発、根も葉もない誹謗中傷や、それに悪乗りした文春の、事実から乖離した印象操作のため活動自粛を強いられ、復帰後も大きなハンディを負わされたが、それを乗り越えた個別ミーグリ完売状況からして34thで選抜入りしないのが不思議だったのだが、同情を買った上でアンチを根絶やしにするための仕上げを年末に集中して実施するためだったのかもしれないと、FNS守ってあげたい選抜を見て思った。

 

FNS歌謡祭第一夜と34thシングル『Monpoly』発売が重なった12月6日の2日前、12月4日夜には、34thアンダー楽曲(B面曲)「思い出が止まらなくなる」の、中西をセンターとするフォーメーションが発表され、MVが公開された。

https://youtu.be/eeMTs8R3tOY

 

『Actually...』とは対照的な明るさと可愛らしさを強調した楽曲とMVで、タイトル曲「Monopoly」とAB面逆でもよいというようなコメントも散見されるようだ。

 

かつて、松田聖子の14thシングル『ガラスの林檎』のB面曲「Sweet Memories」がサントリーCANビールのCMに使われ、ジャズ曲を英語で歌っているのは誰なのだろうと大騒ぎになり、松田だとわかってシングル売り上げが再び上昇してベストテン番組にも2曲登場し、両A面扱いになる(

)という出来事があったが、「思い出が止まらなくなる」もMVの視聴回数などの伸びによっては、似たような展開になるかもしれない。

 

松田聖子はアイドルにしては珍しく、録音テープを聞いた若松宗雄ディレクターが何度も久留米に足を運び、父親を説き伏せてデビューに漕ぎ着け、デビューシングル『裸足の季節』では、エクボができないため「エクボ洗顔フォーム」のCMモデルに採用されず、代わりにCMソング歌手として起用されたというように、声中心に売れ、「Sweet Memories」の両A面化に至った。聖子・明菜時代ともされるように、80年代前半の女性アイドルは歌唱力や音楽性がなければトップになれなかった。

 

中西も「かつてない歌声」として売り出されたが、アイドルは口パクでよいとか、歌唱力はどうでもよいという一部ドルオタの猛烈な反発を買い、誹謗中傷の集中砲火を浴びた。活動自粛から復帰した中西を、齋藤飛鳥は「ごつごつ岩に囲まれてるけど、あなたの歌声は澄んでますよ」と励ましたそうだが、中西の歌声を聞いただけで誹謗中傷は嘘だと思う人は少なくないだろう。

 

主要更新履歴

2023年12月8日 注*、**を加筆