中西アルノと早川聖来の文春報道にみる、悪質な個人攻撃派とジャーナリズム派の対立 | 平山朝治のブログ

平山朝治のブログ

ブログの説明を入力します。

 

早川聖来とSEIGOを巡る文春報道にみる、文春内の対立」の追記3(2023/07/03)で紹介した連続ツイートの下から2番目

は、私のブログ本文で論じた"文春内の対立”とつながるだろう。対立する2つの立場を"ジャーナリズム派"と"悪質な個人攻撃派"と呼ぶことにして、両派の対立をあとづけてみたい。

 

『週刊文春』2022年3月10日号掲載記事「乃木坂抜擢”新センター”を襲った撮影モデル疑惑とは」(電子版は3月2日公開、店頭に置かれたのは首都圏で3月2〜3日)はジャーナリズム派の良心を捨てたものとはいえないが、文春オンラインの2020年3月2日付記事「「SNSで知り合い、1時間3000円で……」乃木坂46史上最速でセンター抜擢の中西アルノ(18)の“パパ活疑惑”を当事者が赤裸々に語る」で、赤裸々に語ったとされる当事者は、被写体活動がパパ活であるという見方に否定的なコメントをしており、彼自身のツイートをみても、被写体活動とパパ活とを区別しており(「文春に中西アルノの写真と情報を提供したカメラマンのツイートを分析」)、さらにSNSで被写体としてカメラマンを1時間3000円で募るのはパパ活募集の相場と比べて安すぎる(初顔合わせはその程度だとしてもパパ活ならば2回目以降はギャラが跳ね上がるが、当該当事者によれば2回目も1時間3000円だった)ので、アンチ中西アルノのドルオタが吹聴していた、被写体活動とパパ活の同一視を客観的に否定する情報を提供しながら、"パパ活疑惑"の火に油を注ぐようなタイトルの付け方や書き方をして、中西に活動自粛を強いた(「週刊文春の中西アルノ記事を捻じ曲げ、“パパ活疑惑”を捏造した文春オンライン」、「中西アルノの被写体活動はパパ活ではない:相場が証明」)。

 

 

3月10日付け文春オンラインの《中西アルノ活動自粛》「乃木坂46の“大きさ”が生んでしまった自粛劇」 運営が見誤ったトップアイドル“センターの耐えられない重さ”と“ファンの熱量”は、相良涼太の署名記事であり、文春オンラインのプロフィールには氏名と署名記事一覧があるので、文春所属の記者のようであり、事実無根の"パパ活疑惑"を煽って中西を個人攻撃する「文春オンライン」特集班とは対照的な、ジャーナリズム派の精神を垣間見させる内容だと言えないこともないだろうが、真実をねじ曲げる「文春オンライン」特集班の問題を内部告発するには至っていない。

 

このように、中西を巡っては、週刊文春および相良涼太がジャーナリズム派、「文春オンライン」特集班が悪質な個人攻撃派だった。

 

他方、早川聖来によるSEIGOのパワハラ告発を巡って、当初、各方面に取材して早川の告発内容の裏を取っていた文春オンライン記事の名義は、2023年5月23日付けの「『死ね』『殺す』は常套句、事故にあった掛橋沙耶香(20)についても…」乃木坂46・早川聖来(22)が踏み切った演出家・SEIGO氏への“生放送告発”の裏側が「文春オンライン」特集班、5月27日付けの乃木坂46・早川聖来(22)の“生放送告発”を受けて演出家・SEIGO氏は辞任…“暴言騒動”が残したある疑問が小野田薫であり、文春オンラインにおける小野田薫のプロフィールには相良涼太同様氏名と署名入り記事一覧がある。

 

早川に対する根拠薄弱な個人攻撃を敢行した7月1日付け記事乃木坂46・早川聖来(22)の卒業路線が固まった“号泣&楽屋閉じこもり事件”「男性共演者と親密になって舞台上で号泣、周囲に謝りもせず… は、「文春オンライン」特集班名義である。

 

記者個人の名を明記した署名記事は、ジャーナリストとしての自分の社会的評価と直結しているので、記者はジャーナリズム派の精神に忠実な記事を書くよう動機付けられるはずである。他方、「文春オンライン」特集班名義の場合、その班に属する記者たちの共同作業によって作成され、誰がどの作業やどの部分を担当・執筆したのかは公開されていないので、外部から何らかの圧力がかかった場合、それに迎合し、事実を歪めたり明白な虚偽を含む記事になりやすいと思われる。5月23日付け記事の場合、早川が生放送告発した22日夜から記事が公開されるまでの短い間にまとめるべく特集班が組まれたと思われるので、外部から圧力がかかる時間的余裕はなかったと思われるが、中西の場合、『週刊文春』2022年3月10日号掲載記事の最終原稿が確定し、印刷に回された数日後に文春オンラインの2020年3月2日付け記事が公開されたので、外部からの圧力がかかっている可能性は否定できない。

 

ジャニー喜多川の性加害問題については、多くのマスコミがジャニーズ事務所に忖度して報道を控えるなか、『週刊文春』は被害者に丹念に取材してその結果を公にし、事務所に訴えられたがジャニーの性加害が東京高裁・最高裁によって認められるという、目覚ましい成果を残し、いまではジャーナリズムの鑑として讃えられているが、それと対照的に、合格してまもない中西や、卒業・芸能界引退を発表した早川のように、芸能界のなかでの地位が不安定な若いアイドルに、事実無根の誹謗中傷を浴びせており、文春内での対立やブレがみられるので、その背後には何らかの圧力がかかっているのではないかと疑われる。

 

現在の芸能界のアイドル・ジャンルでは、ジャニーズと乃木坂が双璧だが、文春は両者に対して正反対のことをしてきたのであり、ジャーナリズムとしての文春がこれからどうなるかは、日本における言論の自由や表現の自由の将来にかかわる重大問題であろう。