合唱じゃなくても、歌は楽しめる
わたしも、育児がひと段落した頃、「自分の時間が少しできたし、歌いたいな」と思って合唱団に在籍したことがあります。周りには、音取りが早くて譜面もすらすら読めて長年歌ってきた、素晴らしい人たち。「わたしも頑張ろう」そう思ったけど……正直、無理でした。少しずつ見えにくくなってくる老眼。細かい音符、びっしり書かれた譜面。知らない最新の合唱曲。ハモリのパートを一から覚えて、周りに迷惑をかけないように必死でついていく。歌が好きで始めたはずなのに、だん だん「練習の日が憂うつ」になっていく自分がいました。そんな時、恩師が指導している合唱団の発表会を聴きに行きました。そこで歌われていたのが「切手のない贈り物」「時代」など、ポップスの曲。聴いていて、すっと心に入ってくる。歌詞もメロディも、ちゃんと分かる。「ああ、歌うならこれだ」「わたしは、こういう歌が歌いたかったんだ」そう思いました。そこから、・合唱曲を歌わない・ハモらない・譜面に縛られすぎない今のレッスンスタイルが、少しずつ形になっていきました。上手くなるためだけじゃなくて、誰かと比べるためでもなくて。ただ、楽しく気楽に歌いたい。合唱に疲れた人。頑張る歌がしんどくなった人。そんな人が、「ここなら大丈夫かも」って思える場所でありたいな、と思っています。