「考えること」は、「記憶すること」とは違います。
           パブロフの条件反射も、学習の上にあるけど、これも違います。
                              考えるとは、何でしょうか?

 

         

 

 

      マリリン・バーンズ著 マーサ・ウェストン絵 左京久代訳
       『子どものためのライフ・スタイル 考える練習をしよう』(晶文社1985年)
              この本には、いろいろな問題があり、考える視点も広がります。
                                そして、絵も大好き。

 

        

 

        哲学者 岡崎公良(おかざききみよ)先生宅の新年会 
         先生は缶ピースを、「私の楽しみです」と話しながら、
      目を細めて、アイデアを探すような気持ちで吸っておられました。

      二人で「今、考えていること」を、午後2時から8時まで、
           年に一度、6時間話していました。

           これは、毎年、8年ほど続きました。

       大学生の時、岡崎公良先生は「考える姿」を見せくれました。
  講義中に、「ちょっと待ってください」と言って、5分、10分、考えるのです。

      この沈黙の時間を見ているのは、かなり感覚的には長く感じます。

       土曜日の午前中、選択科目で、哲学の選択は、少数派です。
       50人ぐらいの教室に、15人ほどでゼミのようでした。

               先生は沈黙のあと、

     「今、私は気づきました。・・・」と言って、講義が続きました。

 

    ある時、先生が「あなたは、アダム・スミスの『国富論』を読まれると

    良いでしょう」と授業中に指導して頂きました。

    この本を読んだのは、ここから7年後でした。

 

 

      

 

 

          中村修二(なかむらしゅうじ1954年生まれ)

          カリフォルニア大学サンタバーバラ教授)
         工学博士/ 国籍 アメリカ合衆国 (2005年まで日本国籍)
         『考える力、やり抜く力 私の方法』(三笠書房2001年)

      青色発光ダイオード発明、開発。2014年、ノーベル物理学賞受賞。

       p30 すぐに「わかる」 これが怖い

      p70 想像力のないところに、知恵や工夫もない

 

    


 彼の仕事ぶりを読んでいると、製品を作る前の道具から、自分で作られていた。
 そこが凄い。新しいモノを創造的に作るには、最初の道具も創造的なものになる。


  政治的な政策も、工業製品の製作も、営業の企画も、すべて仮説から始まります。

 

 

      

 

 

        内田和成著『仮説思考』(東洋経済新報社2006年)

        p51 分析力よりも仮説思考が大事

        p74 実数回数が増えるほど仮説は進化

         p119 深く掘り下げた質問ができるかがカギ

 

 

       トヨタでは、「なぜ?」を5回繰り返すそうです。
   これを初めて聞いた時、「たしかな、考える力が必要」と思いました。


  昔、ある人に、機械の取り扱いの説明をした時、彼はメモしていませんでした。
 僕が「わかりましたか」と聞いたら、彼の「わかりました」の返事でした。
 それで「やってみて下さい」と言ったら、「今は、できません」との答えでした。
   相手が理解されるのを確認するのは、それはそれで、気をつかいます。

 

      

 

     ヨシタケシンスケ著『りんごかもしれない』(ブロンズ新社2013年)
           気晴らしに、この本を読んでみませんか?

       「考えるとは何か?」が、頭に浮かぶかも知れない。

       考えるテーマを考えるのも、考え深い。