長いご無沙汰でした。
人のリフォームの続きです。
「人をリフォームする」とは、人の心と体を取り戻すと云う意味です。
本題に入る前に、B子さんの姉から戴いたご報告。「妹は余り外に出たがらない子でしたが、近頃は出歩くようになりました。今日も二人で映画を見に行きます。」と嬉しい変化の様子を聞かされました。
B子さんの血液検査結果は、鉄欠乏性貧血でした。
その原因は、食事の過ちから始まったコモンディジーズ(よくある病)ですが、B子さんも誰にでもある病のお蔭で20年以上も辛い思いをしてきた。
どんな? ・・・たかが貧血、されど貧血です。女性の貧血のメカニズムとその諸症状は、過去ログ「女性の貧血
2014-01-25テーマ:鉄欠乏性貧血
」 をご覧下さい。
B子さんを1番苦しめたのが諸症状の他に、全身、特に顔や頭皮に現れるアレルギー様症状でした。それは、頭皮や上瞼が赤く腫れて酷い痒みが出て、被れて、掻痒感と違和感と鏡に映る自分の顔に耐えられなかったと云います。
ずっと以前から、医師に勧められていた薬(抗ヒスタミン剤・ステロイド・その他精神安定剤など)はB子さんに合わず、本人の意思で長い間薬を使わずにいる、と聞いています。
11月に始めてお話しを伺った時には、アレルギー様症状と様々な苦しみの原因は何なのか? それらの相談を受けました。
しかし、症状や食生活を伺っただけでは、そこからヒントは得られても核心に迫るアドバイスは何もできません。
そこで、分子整合医学的検査を受けて、その結果が出てから考えましょう、と提案した。
如何なる体調不良であろうと、その原因を探る「食事調査」と「細かい血液検査」は大切なのです。今回の検査結果から治療方針を見出すことができました。
鉄欠乏性貧血、たんぱく不足(肉・卵)、乳製品(カルシウム)不足、が顕著でした。また、アトピー性のアレルギーは否定されました。
B子さんの一番気掛かりだった「顔や頭皮に現れるアレルギー様症状」の原因は、医師も管理栄養士も、『酸素不足です』、と説明してくれた。
その意味を解説します。
赤血球細胞中の「ヘモグロビン」は全身に酸素運搬をしています。(この数値が健康値の70%に低下していました。・・・一般病院ではこの程度の数値ならば問題はないでしょう・・・と軽く評価されます。)
脳は体重の2.5%しかない小さい臓器ですが、全身で使う酸素量の20%も脳は消費している。脳の大きな酸素消費量は、生命維持に欠かせないからです。
言い換えれば、皮膚に届けられる酸素量は、生命維持の観点では二の次の問題なのです。皮膚に届く酸素量の低下が、貧血症状の一つとして皮膚がカサカサする・肌荒れする・湿疹ができる、などの症状を示すのは理解し易いと思います。
B子さんの場合、この症状が極度に悪くなった、と理解できます。
検査でもう一つ理解できたことは、ヘリコバクターピロリ感染によって鉄やタンパク質の消化・吸収を阻害していた、と云うことです。この感染症は鉄欠乏性貧血を発症・促進する素因になっています。
もう一つ、食事調査から分かったことは「卵は良くない、肉は食べない方が良い」と言う安易な迷信にB子さんの心が支配されていた、こと。
B子さんは全ての解説に納得しました。検査・治療の手順・・・ヘリコバクターピロリ感染の胃内視鏡検査。鉄欠乏性貧血改善のために栄養療法を選択。・・・
上記に納得できたのは、検査数値と栄養状態を照らし合わせながら血液検査の解析を受けたからです。
同席していた姉(看護師A子さん)も目を丸くしながら「私もこの検査を受けたい。」と言い出した。A子さんも、胃の症状や様々な不定愁訴を抱えていたのですが、勤める病院の健康診断では全ての項目がAランク(優等生)だったのです。
健診のAランクは分子整合医学的検査では、どのような評価を受けるのでしょうか?・・・
年内にご報告させていただきます。