今回ご紹介いたしますのは、2023年12月25日の「刀ピークリスマス」で発表された「刀ピークリスマスのテーマソング2023」です。
刀ピークリスマスとは、にじさんし所属ライバーである剣持刀也さんと、個人Vtuberとして活動しているピーナッツくんが、毎年12月25日に二人きりで行う企画配信です。
刀ピークリスマスは、剣持さんの自宅から行われています。毎年、滋賀在住のピーナッツくんが神奈川の剣持さんの家まで足を運びます。
ピーナッツくんは剣持さんに一方的な愛を伝え、プレゼントを贈ることが企画の中心となっています。
プレゼントの一つとして、ピーナッツくんは毎年剣持さんへの愛を歌ったオリジナルソングを贈っています。
ピーナッツくんは音楽活動も行っており、毎年発表される刀ピークリスマスのテーマソングは完成度がとても高いと評判になっていました。
特に2022年のテーマソングは、Youtubeでの視聴回数が2500万回を超え、ピーナッツくん史上最大のヒットとなりました。
この曲はインターネット上で大きな流行となり、踊ってみた動画などの関連動画がTikTokで合計一億回以上再生されました。
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2022年のテーマソングは、Vtuberをよく知らない人々にまで届き、関係のないメイク講座動画のBGMとして使用されたり、美容院の待合室で流れていたりするほどでした。
今年のピーナッツくんは相当なプレッシャーにさらされたかもしれません。それでも、素晴らしい配信とテーマ曲を届けてくれました。
去年のテーマ曲は、落ち着いた曲調と鬱々とした歌詞で、狂気に満ちた愛を表現していました。
一方、今年の曲は疾走感のあるロックテイストの曲調で、剣持さんに向けたストレートな愛が歌われています。
MVでは都会の夜を背景にしてピーナッツくんが登場します。
前回のMVでは、ピーナッツくんのスカーフの部分が透過され背景が見えてしまっていましたが、今回はその問題が修正されたようです。
歌詞の内容は、にじさんじライバーとしてもROF-MAOのメンバーとしても成功して人気者になり、自分からどんどん離れて行ってしまう剣持さんに対して、
ピーナッツくんは寂しさを抱えつつ、剣持さんの活動を邪魔してはいけないと言う葛藤を抱えています。
「外せよそのネックレス」というフレーズは、剣持さんのファングッズとして販売されている虚空教ネックレスを指しているのでしょうか。
それとも、にじさんじのライバーであるという、しがらみを表しているのでしょうか。
ピーナッツくんは剣持さんと平行線の生活を送りながら不機嫌になり、「もう関わりたくない」と心にもない言葉を口に出してしまいますが、
心の中では、剣持さんにもっと気にかけてほしいとか、にじさんじやROF-MAOを辞めてほしいといった気持ちを抱えています。
「無敵の笑顔で荒らすのはやめて」というフレーズは、YOASOBIの「アイドル」から取られています。
アイドルとして皆の人気者になってしまった剣持さんを、自分だけのものにしたいと言うピーナッツくんの気持ちが込められています。
駅で剣持さんのライブポスターを見てはしゃいでいるファンの女の子たちを見て、「邪魔しちゃいけない」と思いつつも、
「ねぇ・・・ とうや」と呼びかけ、サビで剣持さんへの好きだと言う感情を爆発させます。
「鎖に繋がれたシンフォニア」とは、にじさんじの5周年記念ライブ「SYMPHONIA」の事です。
このライブは2023年12月22日から24日まで東京ビッグサイトで開催された、にじフェス内で行われました。
「いままでなかったよね? 歯軋」と言う部分では、剣持さんが多忙な仕事によるストレスを抱えていることと、二人が夜一緒に寝ていることが示唆されています。
そして「興味ないよバズ 欲しいラブ 刀也専用でござる」と、2022年の曲が大ヒットしたにも関わらず、ピーナッツくんが求めるのは剣持さんの愛だけであると歌っています。
「ポメラニアンにも 負まけないよな笑顔(ニヤッ)」の部分のポメラニアンとは、おそらくにじさんじ所属ライバーである葛葉さんを指しています。
葛葉さんは、にじさんじ内の男性ライバーの中では人気ナンバーワンですが、剣持さんの笑顔はその葛葉さんにも負けていないとピーナッツくんは伝えています。
葛葉さんは、4人でホラーゲームをプレイする配信中に、恐怖から子犬がキュンキュン泣くような声を出し、
横にいた本間ひまわりさんから「なんか子犬の鳴き声がするんだけど」「白いポメラニアンがいるんだけど」と言われました。
その後、葛葉さんの二つ名が「甘噛みの狂犬」であった事もあり、狂犬じゃなくて子犬と言われ、ポメラニアンという愛称が生まれました。
また、葛葉さんはゲマズライブ2023で、叶さんと本間ひまわりさんと一緒に「チルドレンレコード」を歌い、「少しニヤッとして合図する」の部分を担当していました。
「その前髪かき分け パイの実食べてよ ぼくにちょっとこぼしてよ」の部分では、
前回の「君が残すジュースを一気にグビッ」に続き、剣持さんの食べかけのものを絶対に回収するという意気込みが歌われています。
「チュッてして 照れてる君の 首筋にさ 真っ赤な薔薇を送ろう」の部分では、首筋にキスマークをつけることを粋に表現しています。
また、「チュッとして」の表現は、DECO*27さんの「ジレンマ」の歌詞からの影響を受けていると考えられます。
「ジレンマ」の歌詞には「ハグをしてよ ちゅっとしてよ でもね叶わない 叶わないの」という部分があります。
前回の曲「刀ピーoverdose」は、なとりさんの「overdose」から影響を受けた可能性があり、今回の歌詞はDECO*27さんの「ジレンマ」が元になっていると思われます。
そして、この曲の最エモパートです。NHKスタジオからの帰り道、地下鉄のホームで語り合ったシーンが描かれます。
二人しか知りえないエピソードを挟むことで、この曲が純粋に剣持さんだけのために作られている事がわかります。
NHKスタジオに行ったというのは、2018年の正月に開催されたNHKの「バーチャルのど自慢大会」の事です。
「バーチャルのど自慢大会」は、Vtuber13組17名が歌声を競い合った番組です。この番組で剣持さんはT.M.Revolutionの「HOT LIMIT」を披露し、結果は鐘2つでした。
「HOT LIMIT」には「都会のビルの海じゃ 感じなくなってるキミを 冷えたワインの口吻で 酔わせて とろかして 差しあげましょう」と言う歌詞があります。
「ワイン中毒者」は英語で「wino(ワイノ)」と言い、刀ピークリスマスのテーマ2023のサビでは「やっぱり覚えてる 口づけだけど 遠のいていく why no? why no? why no?」と、口づけに言及しながら「why no(ワイノ)」が繰り返されます。
5年前には同じ地下鉄のホームで並んでいた二人ですが、剣持さんが大きなステージに立つようになり、ピーナッツくんは剣持さんが自分だけのものではなくなったと感じています。
そして最後に絶対「リライト」が入ります(毎年恒例)。
去年の曲が大バズりをしたので今年はどうなる事かと思いましたが、ピーナッツくんはしっかり良曲を作りキモい歌詞を書いてくれました。プロ意識のなせる業です。
他にも何曲か制作していて、この曲以外はボツになったそうですが、ボツになった曲も聞いてみたいです。「刀ピーミニアルバム」とかが出来たらいいなと思います。
配信内では、剣持さんがいない間に、ピーナッツくんがお互いのタンブラーの水を交換して、剣持さんにバレて怒鳴られたり、
ピーナッツくんが、二人のイニシャルを彫った手作りの指輪を剣持さんにプレゼントするなど、相変わらずピーナッツくんの重い愛が感じられます。
ピーナッツくんから剣持さんへの手紙を読む場面や、
ピーナッツくんが書いてきた、剣持さんからピーナッツくんへの手紙を、剣持さんに読ませるシーンも印象的でした。
キモくてつまらないゲームをしたり、ゲストのチャンチョが未来を見たり、最悪な絵面のラジオが始まったり、剣持さんの家に仕掛けられた爆弾を処理するなど、見所満載の配信内容でした。
刀ピークリスマスの配信は、最高21万人が視聴していました。視聴中、時々我に返り「今こんなに大勢の人がこれを見ているのか…」と思う事もありました。