先日、ある人を尋ねて山梨まで行ってきました。米にかけては日本でトップを争うほどすごいものを作る人で、いろいろ勉強してきました。
 米についての話もいろいろあったのですが、ちょっと違う方面の物で教えてもらったのがこれ。


bioeta


 バイオエタノール燃料の製造残渣だそうです。


 なんかこれ、燃やそうとしてもこれ単体では燃えないらしく(燃えるんなら燃料に使える)、無理矢理燃やそうとしたらかなりの量の燃料が必要になり、だったら微生物の力で分解できないか(バイオトイレみたいな物?)として持ち込まれたものだそうです。
 副産物を処理する技術が未だに確立されておらず、処理するためには大変なエネルギーを投入しなくてはいけない。これの何がエコエネルギーだ!と憤慨しておられました。


 ただこれ、バイオエタノール燃料何リットル当たりどれくらいできるんですか?と聞いても、それはわからない、とのことでした。結構たくさん出るようだ、とは聞きましたが。
 そこが一番大事じゃないかと思うんですけどね(^^;なんか感覚が違うのかな。


 例えばバイオエタノール燃料1000リットル当たりこの残渣が1リットル出る程度なら、残渣を処理するために10倍の石油燃料が必要になってもトータル収支では儲かっているし、燃料10リットル当たり残渣1リットルなら全くダメですよね。
 残渣が出ているとは、考えてみれば出て当然ですが、誰もそんな話しはしていなかったし聞いたことがなかったので新鮮でしたが、詳しい情報を知りたいところです。それともう一つ、例えばトウモロコシ原料の燃料とコメ原料の燃料では出てくる残渣も違いそうですがどう違うのかなあ、とか。


 石油だってC重油とかでてるわけですが、バイエタもいろんな話が隠れているようで。


koume

 遊休農地がどんどん増えることに業を煮やして、政府が現場を無視したアメとムチ方式の税制にする検討に入ったようです。検討者は、またも悪名高き?経済財政諮問会議や税制調査会です。

 今年中に全国の農地利用の実態調査をし、休耕状態にある農地は、市町村農業委員会を通じて優遇措置を打ち切るように指導するとのこと。また、株式会社の参入区域の制限や農地所有の禁止といった現行規制の見直しも入っているようです。



NIKKEI NET 2007.07.24 07:01

農地集約へ税制見直し・政府が検討


 政府は、農地の有効活用を促すため、農地相続や売買にかかる税制上の優遇措置を見直す検討に入った。農業の大規模化を進めるために、農地を相続する人が農業を継がなくても土地を大規模農家に貸し出せば相続税を免除する。一方、耕作を放棄した遊休農地などには税優遇を認めないよう徹底し、農地の有効活用を促す。税制を通じて、海外に比べて低い農業の生産性を高め、国際競争力を強化する。

 農地の優遇税制の見直しは農林水産省が2008年度の税制改正要望に盛り込み、政府の経済財政諮問会議や税制調査会(首相の諮問機関)などで詳細を詰める。





 農地税制見直しのイメージは以下のとおり。

 大規模農家は集団経営なら20ha以上、個人なら4ha以上とのこと。農業再生機構とは、2008年に農水省が創設する農地売買の仲介機関だそうです。


-現行-

 ・農地→(売却)→大規模農家・・・・所得税を軽減

 ・農地→(貸し出し)→大規模農家・・・・相続税の優遇を打ち切り

 ・遊休農地は、実質的に休耕状態で相続税を優遇もあり


-税制見直し後-

 ・農地→(売却)→大規模農家・・・・相続税の優遇を継続

 ・農地→(貸し出し)→大規模農家・・・・相続税の優遇を継続

 ・農地→(売却)→農業再生機構・・・・所得税を軽減

 ・遊休農地は、優遇せず


 日本の農家1戸あたりの経営面積は1.3haで、アメリカやフランスの45.3haやイギリスの57.4haなどと比べて規模が小さい。それで農業の国際競争力を強化させるために、経営の土台となる農地の集約・規模拡大を進める-というのが目的ですね。


 この表面だけを見るなら、確かに見直し後の方が農地利用の推進で良さそうに思えます。ただこれって、貸し出す方にはいいかもしれないけど、実際にそれを作る農家へのケアは一切なされていません。現役大規模農家だって、農地に餓えてるわけじゃないんだけどなぁ。今の状態でも規模拡大しようと思えばいくらでも出来るよ(^^;やんないけど。


 農地の持ち主が何らかの理由で野良仕事できなくなり、遊休農地が発生する事は最近特に頻繁にある話です。ただ、仕事できなくて土地を荒れさせたが、それでも絶対他人なんかに耕作させたくない!ここはプライドを持って荒地にしておるのだ、なんて人います?もしそういう人が多いなら、今回の税制改革は効果を上げるかもしれません。実際には、みんな結構率先して貸したがってると思うんだけどな。
 何故お役所は、現場を見て体験して、何が問題か・原因かを調べてからモノを言わないのだろう(笑


 この制度が施行されたら何が起こるかと言うと、私の予想では、遊休農地の所有権放棄が進むと思います。誰に頼んでも作ってもらえないのに、ただ持ってるだけでバカバカ税金がかかるっていうなら、お国に返すしかないでしょう。役所から人が出張ってきて耕作してくれます?誰も止めませんよ。


 ところで、税制改革するというなら、ぜひやってほしい事があります。農家の自動車税優遇です。

 田舎の方では、各家族のひと1人が1台ずつ車を持っている、と言って都会の人に驚かれる事がありますが、農家なんかもっと遥かにたくさん持ってます。仕事に使う軽トラやトラックがあるからです。うちの場合家族4人で車が7台。1人は農業してないフリーターで1台使ってますので、残り3人で2台ずつって計算です。ちなみにこの中には農業機械(トラクターとか)は入っていません。

 毎年、自動車税と車検代で目の玉が飛び出ますよ。普通のサラリーマン家庭とかにはありえません。他の自営業者と比べてもすごいでしょう。軽トラはともかくトラックなんかは普通車よりもっと税額高いですから、大変な事になります。

 これが、農耕作業車は自動車税免除とか軽減とかなったらすっごい嬉しいんだけどなあ。もしこれを公約に掲げる政党があったら絶対農民票集まりますよ。


 さて2重に余談ですが、春などのシーズンにトラクターとかの農業機械が公道を走る姿を見ることがあるかと思いますが、自走の農業機械はほとんどナンバーなんか取得していません。私はナンバーつけて走ってるトラクターは見たことありません。しかし当然ながら、本来の道路交通法としては、ナンバーを取得しなければなりません。

 これははっきり言えば、お目こぼししていただいてるわけですが、もしも道交法を厳格に適用するとか言い出して全ての農業機械にナンバーつけて自動車税徴収し始めたら、日本から全ての農家が一瞬にして絶滅します。うちでも農業機械はトラクター3台に田植え機1台にコンバイン1台ありますし一気に車の台数2倍近くなりますが、他所のもっと大規模農家はトラクターだけで10台とか持ってるとこもあります。


 ここに目をつけられたら大変だなあ。自爆かもしれないけど(^^;


koume



にほんブログ村 企業ブログ 農林水産業へ or ranking

↑農業の未来のために。応援頂けると嬉しいです。

Baron de Martiney Brut Blanc de Blancs

バロン・ド・マルティネイ ブリュット ブラン・ド・ブラン


フランス>プロヴァンス>レ・ヴァン・ブルバン社

品種: ユニ・ブラン80%、シャルドネ10%、コロンバール10%

購入店: タカムラ

輸入者: スマイル

価格: 900円ほど


ふと泡を飲みたいと思いつきで選んだので、前もって冷やしてあるわけもなく、水と冷凍庫を使って急冷したものの、真ん中はまだぬる~い感じ。

そんな状態でコルク部分の針金を外した途端、勝手にコルクが飛び出して、中身がとめどもなく溢れ・・・・三分の1以上を失いました。反省。そばのパソコン本体にかからなかったのがせめてもの救い?


ワイン王国 で5つ星だったと紹介とかされているけど、辛口な上に酸味が強く、私的には飲みにくかったなぁ。冷やすとキリキリして口当たりが強くなるんで、ちょっと温めにして飲んでました。フォアグラやキャビアと合わせるにはちょっともったいないな(^^;


家族経営のワイナリーは応援したいですが。


suzu



にほんブログ村 酒ブログ ワインへ or ranking

↑応援頂けると嬉しいです。

 suzuさんも紹介してきたこの雑誌を買ってきました。
 http://dw.diamond.ne.jp/number/070721/index.html


 週刊ダイヤモンド(以下、WD)は去年も一冊買って、そのときはフード・ファディズムを取り上げたものでしたが、よかったです。今回も面白いです。ただし、去年買ったやつもそうでしたが、食品業界の中に本当にいる者としてはちょっと掘り下げ不足を感じます。日頃あまり食糧問題に触れていない方にとってはちょうど良いのかな。
 今回はフード・ファディズム問題には触れず、日本の食料自給率や世界の食糧事情などについての特集で、かなり強く警鐘を鳴らすものとなっています。


 日本の食料自給率は、低いことは国内でも有名ですが、数字だけの知識にとどまっていると感じます。それもまあ当然で、自給率40%といいながら飢えて困っている人など誰もいず、むしろ世界トップクラスの飽食国家となっています。これで食料の欠乏が目前に迫っているといわれても誰も信じません。


 WDにも書いてありましたが、日本の食糧事情についての大きな問題は、食料なんか金を出せば何とでもなると誰もが思っていることです。確かに現在の日本は、相当のお金を出して食糧を買い集めています。その買い方もかなり贅沢で、ほとんどが高級品ばかり。最近の事情としては、非遺伝子組み換えのものばかり指定して買うという贅沢も見逃せません。ダイズやトウモロコシなど、世界的に見れば遺伝子組み換えでないものの方が珍しい食品はたくさんあります。


 今後何が困るといって、最近はよくテレビでも報道されますが、バイオエタノール産業の拡大で穀物の価格が急騰することです。ブラジルなどでは他の作物を作るのをやめてトウモロコシに転換し、しかもそれでも足りないとなっています。
 日本人の主食は米とされていますし、今でも実際にどこに行っても米を食べる機会が多いので「日本は米の国」との認識は結構一般的だと思いますが、実はそうではなくて日本はトウモロコシの国だとの見方があります。トウモロコシを日常的に食べている人などそうそういないので実感がありませんが、これの回答は簡単で、牛や豚などを育てる畜産の飼料として大量に消費しているからです。またビール、繊維、プラスチックなどへの消費もバカにならず、実際に国内消費量を比べると確かトウモロコシの方が米よりも多かったはずです。
 しかも日本では、飼料用の穀物は未だに非遺伝子組み換えのものしか許されません。畜産には詳しくないのですが、許されないと言っても、法的に決まっているわけではなかったと思います。これはほぼ100%消費者への風評被害対策で、実質的には何の意味もない行為ですが、ある意味法律で決まっているよりも対応に困るタチの悪い事柄です。日本人は安心にどえらいコストを要求しますので(自分たちは払わないけど)。
 近年はトウモロコシ自体の価格も上がっているのに非遺伝子組み換えのものなど余計に少なく、畜産業者は悲鳴を上げています。少ないだけならまだしも、今後はそもそも商品として魅力のない(日本の畜産市場くらいしか売るところがない)非遺伝子組み換え穀物など作らなくなることも予想されるので、今はまだ買えるだけマシなのかもしれませんが。


 バイエタは燃料にはなっても食えませんので、増産するなら食料全体のパイを削ることになります。そうなると日本は本当に困ることになります。金を出しても食料が買えない状況が訪れるからです。
 そもそも食糧の輸出は、ごく単純に見れば、自国で余った食料を外に出しているだけと言えます。自給率110%の国があれば、10%が輸出市場に流れます。その10%が、食品として輸出するよりも儲かる道があれば切り替えても特に問題はありません。その道にバイエタ産業が台頭しているわけです。自国を飢えさせてまでも日本に食糧を輸出する物好きがいない限り、金を出しても食料を買えないなんて事態は簡単に訪れます。商品のないスーパーではいくら金持ちでも用無しです。


 今回のWDではほかにも中国の食糧輸入国化など、いろいろなことに触れた内容でしたが、悲しかったのは一部の政策に関する評価です。例えば41ページには


(前略)ある農水省関係者は、「最大の問題点は、米の生産調整が続いて高いままの価格が維持され、農地改革が忘れられていること」と指摘する。
 生産調整をやめ価格が下がれば、やっていけない零細農家は農地を大規模農家に貸し出す。地代で稼ぐほうが得だからだ。国はその地代に相当する補助金を大規模農家に直接支払えばいいというのだ。
 農家にとってみれば、規模が拡大すればコストは下がり、生産性は上がる。米の価格は下がるが、そのぶん米の需要増が期待できる。そうすれば農家側も増産する好循環になると言うわけだ。


 これは以前、財政諮問会議の議事録にあったことと同じ内容ですが、馬鹿げています。米の価格が高止まり!?寝言も程々にしてもらいたい。今の米の価格で、充分な利益が出ているとでも思っているのか。
 ある大規模農業法人の社長は、米の価格の原価は農家からの出荷価格で1俵17000円だと言っています。私もだいたいそんなものかと思います。しかし今の全国的な相場の平均はだいたい13000円ほどです。これはここ数年にわたって1割ずつくらい下がってきた価格で、全然高止まりなどしていませんし、今後も同じ程度下がり続けるだろうと言われています。今が底値だと信じたいところですが、そんな保障はどこにもありません。もちろんこれは平均なので、地方によっては12000円だとか9000円だとか言うところもあります。むしろ13000円なら御の字と言う人のほうが多いかもしれません。
 大規模農家にしてみれば、こんな価格では、規模を拡大してもそのぶん赤字が増えるだけです。規模拡大でコストが下がるなんてのは机の上だけの話で、規模拡大とは何より人件費拡大となる農業では普通の工場と同じ理屈では動きません。


 たぶんですが、諮問会議の馬鹿どもが高止まりと言うのは、ダイズや麦と比べて高いと言う意味だと思います。麦なんか米の半値ですからね。

 しかし私は強く言いたいのですが、どんな高い米でも、茶碗一杯のご飯で絶対に100円しません。せいぜい30円くらいです。30円で買えるものはほかに何がありますか。米は5キロくらいまとめて買うことが多いので錯覚がありますが、充分に安いんです。


 ほかにも、品目横断的経営安定対策について妙にピントずれなことが書いてあったり(あれはむしろ、医療行政もびっくりなハシゴ外しが本質)、細かく見るといまいちな内容もありましたが、全体的にはお勧めです。


 ただ、一番書いて欲しかったことは、消費者へ向けて「これ以上安い食品を求めないで欲しい」との声です。これさえ徹底していただければ農政など何もいりません。ミートホープ事件も、根底にあったのはこの点だと思います。私はミートホープ社長の擁護をするつもりは一切ありませんが、気持ちはわかると言いたかった部分はあります。


koume



にほんブログ村 企業ブログ 農林水産業へ or ranking

↑農業の未来のために。応援頂けると嬉しいです。

結局農水省が何も分かってなく、自給率低下の危機意識もない良い証拠を見つけた(笑


不測時の食料安全保障マニュアル

http://www.kanbou.maff.go.jp/www/station/manual.pdf

たまたまひょんなことで知りました。平成14年に決定されて、平成18年4月に最終改定されているようです。今日で知りませんでした(^^; koumeさんも知らなかったそうです。食糧危機が起きたときにどうすれば良いかをまとめたマニュアルです。その危機度合で、レベル0~2に分けています。


レベル0: 事態の推移如何によっては、食生活に重大な影響が生じる可能性(e.g. 大不作の予測、輸出規制の動き、貿易等の混乱)

レベル1: 国民が最低限度必要とする熱量の供給は可能と見込まれるものの、特定の品目の需要が逼迫することにより、食生活に重大な影響が生じるおそれがある場合(e.g. 米の大不作の発生、輸出国における輸出規制の実施)

レベル2: 国民が最低限度必要とする熱量の供給が困難となる恐れがある場合(1人1日あたり供給熱量が2000kcalを下回ると予測される場合)(e.g. 穀類、大豆および関連製品の輸入の大幅な減少)


で、レベル1と2になったらどう対策すればいいか?


 ・水稲については、水田の表作不作付地を中心に増産を行なう

 ・小麦については、作期の競合を避けるために表作作物の品種等の変更を行い、裏作可能地での増産を行なう

 ・大豆については、水田の表作を中心に増産を行なう

 ・非食用作物等から熱量効率の高い作物への生物転換を実施

 ・既存農地だけでも必要な熱量の確保が困難な場合は、既存農地以外の土地においても食糧生産を行なう必要がある


表作不作付地とは、簡単に言えば耕作放棄地のことです。耕作放棄地の問題については過去にkoumeさんがいくつか書きましたが、すぐに使えるというものではないのです。・・・そもそも、これは不測事態が起こってから急に増産をしようとしていますが、作物ができるまでどのくらい時間がかかるのか分かっているのでしょうかねえ。んで既存農地以外の土地って、どこでしょう?そこに水はあるのかしら。

更に、


 物価が高騰し又は高騰するおそれがある場合において、価格・流通に関する要請、指導等を行なっても価格の安定が図られないおそれがあると認められるときは、・・・その標準価格を一般消費者の見やすいように表示することを義務つける。・・・・特に必要のある場合には、特定標準価格を設定し、これを超える価格で販売した場合は、課徴金の納付を命じる。

・・・

 物価が高騰するおそれがある場合には、食料の公平な割当て・配給の措置を講じる。



この国は社会主義国家か・・・・。農家は米や野菜という商品を販売して儲ける職業です。確かに国民に必須な食料を作っていますが、だからといってボランティア精神でやっているわけではありません。価格の締め付けなんてするなら、食品関係者はどうやって生活してけというのでしょうか。物価が高騰するってことは、生産原価も高騰してるんだけどなあ。今でも「農産物の適正な価格」なんてことは一切考慮されていないのに。


農家は高齢化していますが、若い人がやりたがらないのは儲からないからです。IT技術や化粧品、お洒落といったものは極端に言えば、なくても良いものですが、食料だけはないと困りますよね。そういう我々の生活に本当に必要不可欠なものを大事にしてこなかったのは、最終的に我々消費者の知識・理解のなさに起因するのです。日本の自給率低下の問題や農家の大変さを理解しているならば、家計費の節約のために真っ先にスーパーのセールに走ったり特売日を狙ったりしないでしょう。食料をいかに安く買えるかどうかを考えるよりも、買った食料を無駄にしないようにいかに消費するかを考えて欲しい。今、食品の価格は恐ろしく安いのです。その上、一般家庭からの食品廃棄物は1000万トンにもなると言われています。これは日本での米の年間生産量に匹敵します。


更に、米穀の供給が大幅に不足して、国民生活の安定及び国民経済の円滑な運営に著しい支障を生じる場合は、米穀の販売者や生産者から、米穀を強制的に売り渡しせよ、とのことです。要するに農家はほとんど無利益で商品を取られてしまうということ。


今の農産物は石油で出来ているといってもいいほど石油に頼っており、農産物が減るということは石油の供給が大幅に制約されたからということも考えられるので、この場合は、


 ・石油消費の多い野菜、果樹、温室栽培、花きに対しては石油の供給を抑制する必要がある

 ・不耕起栽培等の省エネルギー生産技術の実施や天日の利用による穀物の乾燥など自然エネルギーの利用についても促進する

 ・緑肥栽培による地力の維持、国内の未利用有機資源(生活廃棄物や家畜排泄物)の活用等を促進する

 ・農薬製造では殺虫剤と殺菌剤に石油の供給を集中させ、除草剤は人力とともに除草器具等を利用した物理的雑草防除等の活用により代替する。この場合の除草については、労働力の確保に努める

 ・病害に強い作物や抵抗性品種への転換、太陽熱による土壌消毒等の各種の病害虫防除技術の実施を促進する


はあ、お話になりませんな┐( ̄ヘ ̄)┌

これらの文章は、緊急的に食料を確保しなければならないこととは矛盾しまくり。これらの対策は、それを行なってから効果が出るまで1年以上はかかるものばかりです。


他にも突っ込みどころや酷いところはたくさんあります。60ページものマニュアルを書き上げた意気込みは褒めますが、中身はいい加減この上ない。農水省がいかに現場を知らなくて、不測の事態が起こってから行動するであろうことがよく証明されたであります(笑

日本はこのままで行けば、将来は間違いなくオイルショックならぬフードショックが起こるでしょうね。食品の価格や品質についても二極化されるでしょう。例えば海外産の5kg 1000円以下の安い米と4000円以上の高い国産米。


余談ですが、今月21日に週刊ダイヤモンド が発売されますが、タイトルが「食卓危機 世界で買い負ける食料と水」です。ほぼ毎日、魚や肉、果ては胡椒などの競りで日本が世界のバイヤーに負けて買えないというニュースが上がりますが、その現実を知るのに良い内容だと思います。週刊ダイヤモンドは以前にも食品関係の記事を出しましたが、あれも良い内容でした。期待しています^^


追加: 

日本の農業の限界が分かる「日本は何人養える?」

http://www.es-inc.jp/lib/archives/051017_164712.html

食糧自給に関する内容で、一問一答式なので分かりやすいです。


suzu



にほんブログ村 企業ブログ 農林水産業へ or ranking

↑農業の未来のために。応援頂けると嬉しいです。