ここ数日、Yosyan先生のブログ では最近増えている医療費の未払い問題を取り扱っています。興味深い内容ですが、それを私が取り扱うには荷が勝ちすぎるので全く関係ない話をしますけど、おとといのエントリを読んでびっくり。

 医療機関の未収金問題に関する検討会 第1回議事録より


 具体的にここで言う事由というのはどういうものかというのは、12ページに通達で解釈が示されております。

 12ページの通達解除の第1の1というところで、徴収猶予、2で減免と書いておりますが、事由は同じでございまして、1にありますように、災害の場合、2にありますように、国保ですと、農作物の不作等で収入が減ったとき、それから、事業の休廃止、失業等によって収入が減ったとき、その他これと類するような場合には減免ができます。

 減免をしますと、その証明書を交付しまして、それを窓口に保険証と一緒に出していただきますと、その減免された額を納めればいいということになっているということでございます。


 へー!不作で収入が減ったら診療代を融通してもらえるんだ!知らなかったな~っつかたぶん農家は誰も知りません(^^;実際にこれ利用した人いるのかしら。
 や、今後利用してやろうなんて思ってないですけどね。


 しかし「不作で収入が減る」ってのがなぁ。地震とか災害とか、酷い天災はまた別ですけど、しっかりやってるところだったら不作でもそんなに収入減らないんですよ。むしろ不作で収入が増える事もあるんです。
 農業には「豊作貧乏」という言葉があり、実は豊作の方が収入が低くなる場合があります。豊作だと収穫量が増えるぶん、相場で単価が下がり、しかし大量の品物を扱う人件費や燃料代などで足が出てしまうのです。不作だと逆に、相場は上がるけど、まともに世話をしてれば収穫量にはさほど影響が無いことがあるので、儲かるのです。
 かと言って、豊作で収入が減っても減免させてもらえないんでしょうねぇ。


 ・・・しかし、そんなのも数年前までの話で、今はもうすっかり、不作でも相場が下がる事態となりました。減免措置についてしっかり勉強しておかないと・・・(こら)


koume

 本日10月14日の夜9時からNHKでやってたNHKスペシャル ライスショック あなたの主食は誰が作る を見ました。


 趣旨は、外国でも広くコシヒカリを作り出し、日本国内にどしどし入れようとする動きが強い事、特に外食産業などで、とにかく安いコメが求められている事から、そういうものを導入しようという方向も強まっている事、しかし食料自給率の低い日本が、主食を輸入に頼って本当にいいのか?そうはいっても日本全体で、米消費量は下がってるし・・・てな感じ。
 特にアメリカや中国なんかが、コシヒカリを安く(本当にものすごく安く)作れるので、日本に輸出したいと言う意欲を強く持っている事ははっきりわかりました。


 印象的だったのは後半に出た、台湾の映像です。台湾はコメの市場を開放したため、スーパーには各国の様々なコメが並んでいるそうです。しかも日本のコシヒカリ、カリフォルニアのコシヒカリ、中国のコシヒカリ、台湾のコシヒカリ・・・などとあるそうです。
 んでは台湾のコメ農家はどうなっているのか?・・・つーわけで農村の映像になるのですが、いきなり北朝鮮のような町並みです(^^;要するにメチャクチャ寂れた、空き家だらけの場所なわけです。ある一軒のうちに集まっていた、元コメ農家の爺さんたちに話を聞くと、もう際限なく米価が安くなってどうしようもないと。コメなんか辞めてしまって、年金暮らしの人ばかりらしいです。どうやって生きていけというんだ・・・と言っている爺さんも。
 所詮はテレビですから、演出もあると思うしこれを鵜呑みにする事は出来ませんが、まあそうなるだろうなとの想像は出来ます。日本もこのまま行けば台湾の姿となりますよとの。


 ちなみに番組では言っていなかった余談ですが、台湾はあったかいので、米はなんと4期作が出来ます。要するに1年に4回取れるんです。収量4倍・・・とまでは行きませんが、少なくとも、たくさん作る事にかけては日本よりはるかに有利で、しかしそんなとこでもやりきれなくなるって事が、今の全農がやってる安値合戦の行く末を明快に表してると思うんですがね。


 最後に3人の専門家によるインタビュー。最近の私、「専門家」と言う言葉には敏感でして、最初に出てきたのは東大の教授だったんですが彼は何学部の教授なんでしょうか?NHKは神奈川大学経営学部の教授 を有機化学の専門家として紹介した前科があるからなあ・・・まあそれはいいとして。
 内容は、「主食は国のとっての戦略物資ともなるものであり、有事の際を考えれば主食を海外に頼るのはいかにも拙いのではないか。海外に目を向ければどこの国でも主食は自給するのが常識であり、特に先進国で主食を輸入に頼るなんて国は他にない。安全保障の面から考えても主食は守るべきではないか」、というもの。


 2番目の「専門家」はなんとびっくり、あの経済財政諮問会議の委員でもある東大教授の本間正義。こいつのどこが専門家??てなもんで私ゃ紹介された瞬間に吹き出してしまいました。
 で内容は前の教授の話を受けて、みたいな内容で、「日本が「有事」などに巻き込まれることは考えられない。それよりは周辺国と仲良くする事こそ真の安全保障だ」、ってな話で・・・まあありがちに机上の話です。そもそも日本って、周りにある国は台湾以外は反日国家ばっかりですけど~。


 3番目の人は経済評論家。たぶんまた2番目の意見を受けて、「食料が足りなければ買えばいいと安易に言うが、買えるのは外貨があるおかげだ。しかし日本で、外貨をたくさん稼いでいる企業などせいぜい30社程度しかなく、今後何らかの事情で外貨を得られなく事も考えられる。」あとちょっと忘れました(^^;


 付け加えれば、今後、隣の中国が食糧を輸入し出したら大変な事になります。あの国が大消費国化してしまったら、日本に入ってくる食料は激減しますよ。なにしろ、日本が野菜を輸入している最大の相手国は中国なのです。


 食糧の輸入を完全自由化してしまうと、食料自給率は10%台になると予想されています。財政諮問会議のバカは、もしコメが足りなくなって、しかも買えなくもなったらまた作ればいいじゃないかと安易に言うかもしれませんが、いったん荒れた田んぼはちょっとやそっとでは元に戻りませんし、農業用水や農道を整備しなおすのはもっとさらに大変です。ノウハウも失われているだろうし、しかもいったん手放した農業機械を一式揃えなおすのは何千万もかかりますよ。農家は減ったらもう2度と元に戻らないんです。今、すごく減ってますけどね。


 明日、第2回やるみたいです。減少する農家について、みたいな内容だそうです。明日も見ます。


koume

 あんま新しい話じゃないですが、商経アドバイス10月9日より




 米価下落対策を要請 農民連、農水省訪れ直談判


 4万人の生産者で組織する農民運動全国連合会(=農民連、白石淳一会長)は農水省に対して1日、早急な米価下落対策を求める「怒りの10・1中央行動」を展開した。若林農相宛ての要請書を手渡すとともに、農水省の担当者に直接陳情。コメ政策を強く批判しながら、国産政府米の適正な備蓄水準やミニマム・アクセス(MA)米の在庫一掃、再生産が可能な米価体系を求めた。
 深刻な米価下落に対する緊急対策として、農水省に回答を求めた4項目は要旨次の通り。▽備蓄米の買い入れに当たって政府自身が決めた100万トン水準に見合う買い入れを確実に実施。備蓄米は緊急時以外には放出せず、役割を終えた備蓄米は主食用以外の用途に振り向ける▽輸入米の主食用販売中止▽積み上がっているMA米の在庫を飼料用振り向けや海外援助などによって一掃▽くず米混入による主食用米安値販売の規制。
 要請に対して農水省側は、「備蓄米には極力、財政を使わず、円滑に回転備蓄を行う必要がある。現在の備蓄は77万トンで、政府が買い入れる数量によって販売数量を決めている」と説明。年間77万トンを輸入している外国産米については、「SBS(売買同時入札)による10万トンを主食用に回すことにより、諸外国の理解が得られている。SBS以外の65万トンは加工用に20~25万トン、援助用に15~20万トンを充てているが、それでも毎年20万トンは残る。保管するにもコストがかかるため、昨年から飼料向けの供給を開始しており、これまで40万トンを振り向けた。最大203万トンあった在庫は今年3月現在で175万トンに減っている」と語った。
 また、くず米混入に対しては、「表示の偽装、JAS法違反がない限り、銘柄・年産の表示がなければ規制は出来ない」と説明した。


 マル政100万トン早期買い入れを


 交渉では、農民連側の激しい追及に対し、農水省は回答を保留する場面もみられた。主な両者の主張と見解は次の通り。


【農民連】▽米生産現場は米価の異常な下落で大打撃を受けている。国はその事をどう認識し、現場の実情をどう把握しているのか
【農水省】▽生産者の収入が減少し、農家が厳しいのは理解しているが、国が意図的に米価を上げるわけにはいかず、消費者のコンセンサスが得られない。
【koume感想】以前のエントリで挙げた農水省の資料を見る限り、生産者は収入が減少したどころかマイナスである事が読み取れる。本当に理解していると言うなら「厳しい」などといった悠長な台詞は出ないはず。そもそも農相は米価下落を容認している。まあ農水省は米屋ではないから米価に意図的に介入できないのはしょうがないが、全農は明らかに意図的に米価を下げており、その行動には生産者のコンセンサスなど一切得られていない点についてはどう考えているのか?農水省はわかったようなふりだけして突き放すのではなく、全農に苦言を呈したりくらいはできるはず。


【農民連】▽米の再生産が可能な収入の確保は、国の役割ではないか。ここ数年の動きを見ると、米の生産者価格だけが順調に下がり続けている。
【農水省】▽米価は需要で決まる。供給量を絞る事で需給を安定させる必要があり、国が人為的に行うものではない。
【koume感想】収入の確保は国の役割ではないと思う。このへんの農民連の考えはよくわからない。しかし現在の米価は明らかに、需要では決まっていない。消費者は米価を高いと思っているのだろうか?と何年も前から疑問に思ってきたが、これだけ下げてもまだ下げる理由は考えられない。供給量を絞りたいなら米価下落は完全に正反対の施策。


【農民連】▽政府備蓄米を100万トンまで早急に買い入れるべきだ。そうすれば需給が締まり、流れが大きく変わる。外国産米を大量に餌にする費用はあっても、国産古米を処理する費用はないのか。
【農水省】▽MA米の方が多く、飼料用処理しなければ在庫が減らない。国産備蓄米とMA米には4倍の価格差があり、国民の財産である国産米には国民的な合意が得られない。
【koume感想】農民連の最後の一言には理不尽な事柄に対する怒りが含まれていて痛快。というか、余るとわかっている外国産米を、リスクを引き受けて輸入し続ける事がそもそもおかしいとは思うが。それと「国民的な合意」とはおそろしく都合のいい言葉だと思う。国民的な合意に基づいて行われた施策など近年聞いた事がないし、そもそもこの農民連の申し入れは多数の生産者の合意であって、これを無視して「それ以外の、あるかないかわからない国民的な合意」を尊重するのは空しくないか。


【農民連】▽10~11月に政府米を売るな、とは言わない。せめて安売りだけはやめてほしい。16年産が1万1000円に下がり、17年産は1万1000円になるとの観測も出ている。政府米を相場下支えにしてほしい。
【農水省】▽入札予定価格を意図的に下げる事はない。16年産は残り2万トン程度だが、現在の17年産入札は実需者の評価を仰ぐ意味合いが強い。
【koume感想】意味がよくわからん(^^;




 後半部分には私の感想を付け加えましたが、それにしても「怒りの10・1中央行動」ってところがなんか本気の生産者の怒りを表してて、それを受けても全然のらりくらりで何を言ってるか意味がつかみかねますといった農水省の対応には絶望的なものしか感じません。


koume


Vin Riche Blanc

ヴァン・リッシュ ブラン


フランス

品種: シャルドネ主体

輸入者: サッポロワイン

価格: 400円近く


スーパーに行ったら、今年初めて生カキのパックを見ました。今年もそろそろカキの季節かぁーとカキ好きとしてはなんとなく嬉しかったので、買いました。

さすがに身は小さかったですが、味はしっかりありました。去年はノロ・ウィルス騒動で、カキ業界も神経質になり、カキに味がなく不味かったので食べるまではちょっと心配だったのでした。これって、ある意味、喉元すぎて熱さを忘れた感じですね。要するに去年より安全性を落としたわけですが、去年のが”超”安全だったわけで、今は普通の安全に戻ったということだけです。


さて、ワインの方はまあそれなりです。香りはさんつがる 系、単独で飲むとちょっと酸っぱくてキツイですが、ご飯と一緒ならそれらは気にならずに普通に楽しめる程度です。30分ぐらいでささっと作れるようなB級グルメ的な晩御飯が多いから、晩酌(それも一人暮らしの)には私はこのレベルで十分です。日本酒だったら普段飲みには本醸造みたいな。まあ1本3千円を2週間に1本開けるか、4本で3千円を1週間に2本飲むかのどっちかですけどね。高いワインで晩酌するとワインの味だけが目立って、肝心のご飯に合いません(^^; てか、1500円以上のワインに慣れたら後が怖い・・・(笑


suzu

 「食の安全」と言う話題になると農薬の話を避ける事はできません。農薬が危険というわけではなく、危険と言われているって話です。要するに農薬は安全ではあるが不安となっているのです。


 ところで農薬について詳しい人、専門家といえば誰だ?とアンケートをとると、どういう人が挙げられるのでしょうか。そんなアンケートは見た事ないので予想ですが、農家は上位に来るのではないかと思います。
 しかし現実にはどうなるかと言うと、まず最も農薬に詳しい専門家と言えば一番は農薬メーカーの研究者です。次に農薬メーカーや農薬を扱う商社の営業マンだったり、分析やる研究所の職員、防疫センターの人、農林事務所の普及指導員、厚労省のしかるべき人、都道府県の農政課の役人だったりでしょうか。んでだいぶランキングが下がって農家となります。実は農家で農薬について詳しい人は滅多にいません。
 付け加えますが、農家は普段使ってる農薬の事は知っています。ただ、農薬の安全性の話とか、残留基準値の決まり方とか意義とかは知りません。特に農薬取締法や食品衛生法などの法律の話を知っている人は滅多にいないでしょう。
 特に兼業農家やお年寄り(農家で年寄りは最低七十以上で、六十代はまだ若いといわれることが多いです)は、農薬と言えば昔から使ってるものを継続して使うだけで、新しいものや使っていないものに関しては名前も知らないことがよくあります。まあお年寄りの場合はしょうがないかなと思いますけどね。


 私は最近、このブログとは全然別のところでちょこっと農薬に関するコラム(と言うほどたいそうな物ではない)を書いてるんですが、それを読んだ同年代の農家が感心していたりします。へえ、そうなのか~みたいに。しかし普通の主婦の方ならともかく、プロとして農業やってるような人に感心なんてされたくないです。このくらいは当然に知っていて欲しいからです。


 近頃とみに、食べ物の安全・安心が求められています。その内容はともかくとして、少なくとも食の安全について説明する事、理解してもらう事が重要になってきているのは間違いありません。さてその説明をするのは誰の役目なのでしょうか?
 農薬に関しては、これは本来は農家の役目だと思います。農薬を使う事で直接の利益を受けるのはなんと言っても農家だからです。最低でも、消費者から、その農薬を使うのは何故か?とか飛散した農薬に触れても大丈夫か?農薬のリスクは?と質問されたら滔々と答えられなければいけないと思います。それは例えば肉屋が、この肉はどの部分の肉ですか?と問われて、え~わかんないっす!と答えるわけにはいかないのと同じ事です。


 ところが上で書いたとおり農家は農薬についてほとんど説明できません。実際、農薬リスクについていろいろ解説している人と言えば限られたライターや大学の先生、研究者などで、ほかには農水省が作るぺらぺらのパンフレットがあるくらいです。そんなパンフレット見た事ないと思う方が多いでしょうが、県庁の農政課へ行って、近くの廊下にあるはずの「ご自由にお取り下さい」を探せばあるはずです。本当は、もっとちゃんとしたものを作ってもっと人目につくようにしろよ!と批判したいところですが、何もしてない農家に比べればまだましなのであまり文句も言えません。


 このあたり、もっと農家は勉強しなければいけないなあと思うところです。もちろん自分も含めてですけどね。


koume