こんにちは。

ピアノ講師maiです口笛

今日は『節分の日』節分

ということで

『鬼』が登場するクラシックを

鑑賞したいと思います音譜

ちょっと怖いので今回は

2曲だけにします(笑)



波ドヴォルザーク
交響詩「水の精」作品107


水の精…と聞くと、一見

ロマンティックな光景を

想像してしまいますが

🧚‍♂←こういう可愛らしい

妖精さんの曲ではないのです真顔

例えるなら…

湖版ゴブリンドクロ波

でしょうか?(笑)



この曲は

カレル・ヤロミール・エルベン

の詩集である

『花束』の中にある

『水の精』からインスパイアされて

作曲されたとのこと本サーチ



その詩の内容とは…

あるところに、二人で暮らす

母娘がいました。

娘はある時

母に禁止されていた湖へ行き

そこで意地の悪い水の妖精に

さらわれますアセアセドクロ

そして、水の精と

結婚させられ赤子が産まれます。

娘は赤子に子守唄を歌いますが

水の精はこれに激怒むかっ

更に、一度だけ

母に会いたいと懇願した娘に対して

1日で帰るという約束で

赤子を人質に帰省を許可します。

しかし、再会した母親は二度と

娘を離しませんでした。

水の精は激怒して

血まみれになった赤子を

母娘の家の

戸口によこして消えますドクロ



ラストが戦慄ですね不安ガーン

曲にもそのおぞましさが

順を追って表現されています。

どこか水の精の

意固地さが伝わってくるような

類似的な旋律が

何度も繰り返されているところも

印象的です。

それに背くように娘パートは

多様多種なメロディーで

人間らしさや

寛容な心の持ち主であることを

音楽性で伝えてきます。



このように

水の精、娘、母の

3人の登場人物の台詞や行動が

シーンごとに各楽器や

メロディーで表されます。

事細かく詩の再現を

しているので

照らし合わせて聴いてみると

面白いですね本サーチ



序盤、不気味な旋律が

流れるところからこの物語がスタート。

不穏ながら、クラリネットやフルートの

愛らしい音色は

母性本能をくすぐられるよう…

不思議な感覚で

この音楽に支配されていきます。

たちまち虜になってしまい

娘が危険な道へと誘われていく

光景や感覚が目に浮かぶようです驚き



その後、水の精が

エキセントリックな

行動で娘を支配しようとする節分

激しいシーンと

母や赤子と過ごす穏やかなシーンがうさぎのぬいぐるみ

交互に繰り返されていきます。



水の精が怒り狂うような

激しいシーンでは

管楽器や弦楽器が大合奏で

畳み掛けてきて

どんどん自分が飲み込まれていくような

感覚がありました台風

あ、洗脳される時って

こんな感じなのかなって思いましたガーン

特にラストシーンの音楽が

ゾッとするほど怖いので

そこに注目してほしいです。



節分(ゴブリン)の

恐怖ばかりではなく

それに対抗するように

人間の愛情ピンクハートが感じられる部分も

あって好感が持てました。

これだけ

『善』『悪』白黒つけた

作品も稀ですね。

どんなに惹かれても

『悪』に誘われてはいけないという

教訓になったお話…じゃなくて

曲なんじゃないかと(笑)



作曲家ドヴォルザークは1855年。

オーストリア、ネラホゼヴェス生まれ。

肉屋と宿屋を営む家に生まれるが

伯父はトランペットの名手でした。

幼少期からヴァイオリンや

聖歌隊で活躍し

経済的には苦しいながらも

オルガン学校へ入学し

才能を伸ばしていきました。


卒業後、ヴィオラ奏者などを経て

ブラームスに作曲としての

才能を認められたことで

栄光を手に活躍していきます。


ドクロヴェルディ
歌劇『リゴレット』より
「悪魔め、鬼め」




こちらの歌劇『リゴレット』を

鑑賞しました。

ヴェルディの傑作オペラとして

現在でも人気な作品です。



舞台は、16世紀のマントヴァ。

主な登場人物は3人。

ひとり目は、女好きのマントヴァ公爵。

夜な夜な舞踏会で出会いを

求めているような遊び人です。

ふたり目は、その公爵に仕える

せむしのリゴレット。

実質上物語の主人公です。

そして、3人目はリゴレットの

娘である16歳の清楚な少女ジルダ。



リゴレットとジルダは

幸せに暮らしている親子でしたが

あるきっかけで

マントヴァ公爵とジルダが出会ってしまい

運命の歯車が狂っていきます。



この「悪魔め、鬼め」は

劇中ジルダが貴族の男達に

捕らえられてしまい

涙ながらに返還を懇願する

リゴレットのアリアですえーん

社会的格差がテーマということもあり

上流貴族にとっては、ただの遊び…指輪

しかし娘が世界のすべてである

リゴレットからすれば

世界の終わりを意味するわけです叫び

その悲痛な思いを歌いながら

娘を返してくれと懇願しています。

この場合彼にとって鬼というのは

上流貴族たち、ということに

なるのでしょうね。

必ずしも、鬼は鬼の形をしている

とも限らないということです。



この「悪魔よ、鬼よ」

最初はただ怒りをぶつけるように

テンポも早くせき込みながら

歌い上げているのですが

徐々にテンポを落として

優しいメロディーとなっていき

プライドを捨て

人間味溢れ情感たっぷりに

歌い上げていきます。

ただ返還してほしいだけなんだと

訴えて泣きつくシーンは

客観的に見ても、胸が痛くなります。

社会的地位が低くても

虐げられていても

大事なものはお金に代えられない…。

何度見ても涙が溢れますスライム

まさに、リゴレットと

他の貴族たちでは

見えている世界が違うのです。

本当に幸せなのは

どちらなんでしょうね?

心に訴えてくる名曲だと思いました。



リゴレットは感動シーンの

連続でしたが

悲劇に終わってしまって

何とも後味が悪かったです。

何がいけなかったんだろうか…と

しばらく放心状態でした(笑)

どんな理由があるとはいえ

復讐は悪。

自業自得ということなんです。

作曲家であるヴェルディについては

こちらのブログで紹介しています。

下矢印下矢印下矢印


鬼にまつわるクラシック…

大事なものを守るために

過ちを犯してしまい

取り返しがつかなくなる…

というようなお話でしたね。

頑なに宝物を守りすぎると

自らも鬼になってしまうと

いうことなんでしょうか?

誰の心にも鬼は潜む…

鬼は〜外!!ですね(笑)

なかなか難しいテーマでしたプンプン



最後まで読んでいただき

ありがとうございました口笛


名曲♪鑑賞日記コーヒー