しし座サン=サーンス
歌劇『サムソンとデリラ』より
「バッカナール」


キレッキレで研ぎ澄まされた

印象深い曲です。

歌劇も鑑賞したのですが

とてもエキゾチック王冠1指輪

魅惑的な世界感に浸れる作品でした。


歌劇「サムソンとデリラ」の

あらすじを簡単に説明すると

紀元前1150年頃の

パレスチナが舞台。

派閥争いがあり

ヘブライ人(ユダヤ系)は

ペリシテ人に支配されています。

ヘブライ人のサムソンは神から

怪力筋肉を授かり、ペリシテ人を

倒しました。

ペリシテ人は復讐を誓い

美女デリラでハニートラップを

仕掛けます唇

まんまとサムソンはデリラに夢中となり

捕らえられてしまいます。



「バッカナール」は

3幕サムソン捕獲時の

ペリシテ人祝杯白ワインテーマ曲です。

失明し拘束されて絶体絶命絶望

残酷でサムソンに同情するシーン。

ここで流れる「バッカナール」ルンルン

酒の神白ワインであるバッカスを

テーマに作られています。

両者の恨みやら悪意手裏剣

滲み出てくるような

キレ味のある音楽が

物語を最高潮に盛り上げます。



この「バッカナール」で

主役を張っていたといえる

楽器は、オーボエ!!

序盤から怪しげなソロメロディーで

一気にエキゾチックな世界に

引き込んできます。

エキゾチック✕オーボエって

すごくマッチしますね。

鑑賞してからずっと頭の中で

繰り返し流れています(笑)

次に重要な楽器だといえるのは

時おりキンキンと響き渡る

トライアングルや

シンバルといった打楽器の存在。

気だるいメロディーで

降参しそうになる中で

「これでいいのか!?」と

パッと闘争心を

覚醒させてくれるような

役割があって

リズミカルさと古代ならではの淡白さも

醸し出していてナイス!!な

演出でした。



原作は、旧約聖書をもとに

作られています。

紀元前が舞台とあって

全体的に古風なシーンが多く

オラトリオのような

尊厳な音楽が流れ

厳粛な空気が漂っています新月

そんな中で美しい

デリラがひとり怪しげに

光る宝石のよう。

そんな人が美声で歌うものだから

魅了されますよねおとめ座ゆめみる宝石

ハニートラップ作戦…上手い!(笑)



「サムソンとデリラ」は

サン=サーンスが最も成功した

オペラといえます。

サン=サーンスは、フランスの作曲家で

3歳から作曲を始めるなど

モーツァルトを彷彿させる

神童だったそうですまじかるクラウン

聖マドレーヌ教会の

オルガニストを務めながら

室内楽や交響曲を作曲。

閉鎖的な性格で

客観的に作曲を行うタイプで

美しい風景

宗教的作品が多いといえます。



人気の一方、なぜか批判も多く

「ドイツ🇩🇪贔屓」と言われることも

ありました。

当時のフランス🇫🇷は古典的な

音楽文化が浅く

ベートーヴェンなどの

ドイツ🇩🇪の音楽を好んでいました。

それにも関わらず

サン=サーンスのドイツ🇩🇪模倣は

嫌悪感を示していたようです。

フランス人…🇫🇷勝手ですね…汗

そんなサン=サーンスの

支援をしたのが

リストで、「サムソンとデリラ」は

リストのおかげで成功したといっても

過言ではありません。

リスト様あっぱれキラキラ拍手


 赤薔薇モーツァルト
オペラ『ドン・ジョバンニ』K.527より
「シャンパンの歌」




明るい喜劇と見せかけて

シリアスな展開と闇落ちしていく

モーツァルトの傑作オペラルンルン

その作品の全容が

序曲に詰まっていて

出だしのメロディーからもう

短調で重いんですよねドクロ

この時点で

ラストを暗示しているわけです。



「シャンパンの歌」は

これから、狩るぞー!と

ドン・ジョバンニが意気込む時の歌で

ゲーッガーンとドン引きの歌詞ですが

音楽自体はノリが良くて

エネルギッシュで

威勢がよくて盛り上がる曲ですね汗



とにかくこの

ドン・ジョバンニという男…

気持ち悪ーいやつで最悪凝視雷

その上、犯罪者…。

女性を口説く時にも

モーツァルトの美しい清らかな音楽が

ミスマッチで

余計に腹立たしさを増幅します。

これは…

意図的なんでしょうかね(笑)

皮肉のようなものかもしれません…。

それはともかく

女性側の心理描写も丁寧な点が

好感を持てます。

二重唱「お手をどうぞ」

といった名曲は

リアリティに溢れていて

戸惑いながらも

楽な方へ流されてしまうような

女性側の心理も生々しく

歌で表現されています。

ドン・ジョバンニの本性を知っている

視聴者からしたら

ハラハラしてしまうシーンでは

あるのですが。



3時間通して物語自体は

とにかく主人公にイライラする

内容となっていますが

ラストシーンで

全て清算されて

爽快感が味わえます(笑)

頑なに自分は悪くない!!と

言い放つドン・ジョバンニに

制裁が!!

見事なハッピーエンドです流れ星

主人公が亡くなってハッピーエンド

というのもおかしな話なんですが(笑)

皆大喜びで大合唱〜爆笑ルンルン

どんだけ嫌われてるんだ(笑)

ラストシーン時のオペラが

「悪人の最期はこのとおり」

男女の超豪華な

六重奏が繰り広げられます流れ星

とても聴き応えがあり

このシーンだけでも

鑑賞の価値があります。



まさに喜劇的タッチでありながら

本質はバリバリの悲劇である

大人のオペラですね。

人間の嫌な部分をこれでもかと

全面に描いています。

そんな中で戸惑いながらも

抗おうとする人達の

濃い人間ドラマが観られます。

全体的にオーケストラは

伴奏のような役割で

男女バランス良く

歌うパートがかなりの時間を占めていて

心理描写が丁寧で良かったです。

何よりモーツァルトの

音楽を堪能できますイエローハーツ

すべてはラストの

爽快感のためだったのねアップ



この「ドン・ジョバンニ」は

モーツァルト4大オペラと称される

中のひとつです。

この他の有名オペラは

「フィガロの結婚」K.492

「コジ・ファン・トゥッテ」K.588

「魔笛」K.620

といったオペラです。

また機会があれば鑑賞したいですルンルン



いや〜お酒にまつわるクラシック…

かなり大人向けでしたが

一度観出すと止まらなくて

鑑賞後も心に残るシーンが

たくさんありましたね。

設定は古いとはいえ

現代人も共感間違いなしの

シリアスラブストーリーでしたグラサンハートカクテル


最後まで読んでいただき

ありがとうございました口笛

名曲♪鑑賞日記バレエルンルン