シリーズ ザ スカイ ~ 押上 | 下町風来坊の日記

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生まれも育ちも東京、今も東東京下町在住のオッサン。食べ歩きや旅行、ワンコの話題など、たわいもない日常を童心で、時に今の社会や風潮に対する心情をぼんやりつぶやいてます。

前回の続き・・・この日のディナーは、東京スカイツリータウン31階レストラン街にあるチャイニーズレストランにて。

 

シリーズ ザ スカイ・・・六本木にあるミシュラン一つ星チャイニーズ・シリーズの姉妹店

 

個人的に現在、最も好きなチャイニーズレストランは?と問われれば、シリーズと即答するほどお気に入りのお店ですが、その系列店として昨年の4月に、東京スカイツリータウンの最上階にオープンしたのが、このシリーズ ザ スカイ、もちろん料理は本家と同じ、様々な創作中華料理を少しずつ提供する、いわゆる少量多皿スタイルです。

 

窓際のテーブル席からはサンセット風景

 

まずはスパークリング

 

本家シリーズでは、冬至という真ん中のコースに牛カツサンドを追加して注文していましたが、今回はちょっと奮発して、最初から牛カツサンドが入っている、初春という最上のコース

 

1種目は菜の花のXO醤

 

続く料理はアフタヌーンティスタイルで登場

 

こんな感じ

 

右は2種目のイベリコ豚・叉焼、左は3種目の大山鶏姜葱ソース

 

右は4種目の大連産クラゲ湯葉巻、左は5種目の野菜甘酢漬

 

右は6種目の塩トマト杏子風味、左は7種目の上海風焼麩

 

右は8種目の京蕪中国醤油漬、左は9種目の有頭海老の塩茹紹興酒風味・・・24種のコースですが、一気に8種が到着

 

アフタヌーンティスタイルが斬新で、ちょっとしたサプライズ、サンセット風景と共に、一瞬テンションが上がったものの、普通のチャイニーズレストランのコースなら、前菜盛合せというひと皿で済んでしまう内容、そもそも少量多皿スタイルとはいえ、ひと口サイズのキュウリやミニトマトを、ひとつの料理にカウントするのはいかがなものかと。

このアフタヌーンティスタイルで、24種コース料理の3分の1があっという間に終了、早くも本家とは違う感じが。(^-^;

 

徐々に日が沈む光景を眺めながら

 

10種目はシリーズでもお馴染み、A5和牛サーロインよだれ牛、濃厚な中華ダレと共に

 

ワインはペアリングコースもありますがグラスで、こちらは白ワインのリースニング

 

セイロで登場したのは11種目の春菊海老蒸し餃子、12種目の粳米焼売、13種目のチーズ小籠包

 

14種目は吉浜産30頭干鮑・・・こだわりの干し鮑に、かなり手間を掛けたそうですが

 

通常この手の煮鮑は柔らかいのが特徴ですが、ゴムのような弾力と硬さで、なかなか嚙み切れず飲み込めず、ちょっと酸味のあるソースとの相性も個人的にはちょっと疑問。

 

15種目は、これもシリーズのシグネチャメニュー、山梨県産信玄鶏手羽先Vフォアグラ包み焼き

 

次は赤ワイン

 

16種目は牛蒡上湯

 

17種目は広東斗白 腐乳・・・何気にこれが一番美味でした

 

18種目は福井県産甘鯛松笠焼き 辣椒鼓油、そして後ろの皿は19種目のミルクパン、残ったタレに漬けて

 

20種目は口直しのマンダリンオレンジグラニテ

 

21種目は、これもシリーズのお勧めメニュー、A5和牛ヒレ肉カツサンド 海鮮醤風味、アップで撮影してますが、本家よりサイズが小さめ

 

22種目は気仙沼産吉切鮫フカヒレあんかけ麺ですが、麺がほんのちょびっと、麺料理というよりスープ (^_^;)

 

そもそも食べログでのコースメニュー内訳では、フカヒレ土鍋おこげ、その後にシリーズ坦々麺のはずですが、2つのメニューを合わせて1品にしてしまったようで、それにしても麺が少ないですし、個人的にはシリーズ担々麺を楽しみにしていたので残念。

 

23種目はデザート 正宗杏仁豆腐ですが、やはり量が少ない

 

24種目は本日の焼菓子、デコレーションされたお皿の上にバスクチーズケーキと桃の形の餅菓子

 

う~ん、まぁどうしても六本木の本家と比較してしまいますが・・・31階からの夜景を眺める店内は、ムーディーで良かったものの、あくまで個人的にはですが、何気に料理が本家とは結構違うかなぁと。(^_^;)

本家の画像と見比べても、明らかに食材の原価や料理の手間を惜しみ、また和牛サーロインのよだれ牛や、手羽先のフォアグラ包み焼きなど、シーリーズオリジナルの名物も、ビジュアルはともかく、何か味わいが違う感じ、そして少量多皿スタイルとはいえ、全般的にどの料理もボリュームがなく、そういえばシリーズ担々麺同様、コースにあったはずの北京ダックもなくなってましたが、冒頭にも触れた通り、今回はいつもより料金が1.5倍高いコースなんですよ。

ちなみに本家ではコースの途中、オプションの牛カツサンドはいらなかったね、というくらいボリューム満点でしたが。

グラスで提供できるワインの品揃えが、あまり無さそうなのもちょっと気になりました。

 

それでも地元にオープンした、大好きなシリーズの姉妹店、一度はお邪魔できて良かったです

 

個人的にはわざわざ六本木まで出向かなくとも、地元の押上でシリーズの料理コースを味わえるのならと、実はかなり期待していた分、今回は正直、料理に関してはちょっと残念。

ちなみに訪問前、実は気になっていたのが、本家の料理が18時からのほぼ一斉スタートなのに対し、こちらは個々の対応、お客さんごとに少量多皿の料理をその都度調理するのは、何気に大変だろうなと思っていましたが、やはりその影響が大きそう、特に8種のアフタヌーンティースタイルは苦肉の策?まぁ雰囲気も大切なお店なので、いいアイデアとは思いますが。

ちなみにこの日は店内を見渡すと、ほぼ窓側テーブル席中心に3割ほどの客入り、平日だからかもしれませんが、これではお店の経営的には厳しいわけで、ならばと食材原価を落としたり、コストや手間の掛かる料理を、コースから外さざるを得ない気持ちもわかりますが、こうなるとますます客離れに拍車が掛かるという悪循環が心配。

特に私たちのように本家のコースを体験したお客さんが、あえてこちらを再訪することは無さそうですし、個人的にも次からは再び、六本木の本家に伺うつもり、ただ店長さんらしき男性や、受付の女性スタッフさんなど、親切な接客は好感ですし、何よりムーディな夜景を楽しめ、ちょっとしたアニバーサリーやデートにはふさわしい店内はの雰囲気は魅力、まぁ今回は大好きなシリーズの姉妹店ということで、あえて私なりに愛情を込めて (笑) 辛口コメントになりましたが、ぜひ頑張って、本家並みの人気名店になって欲しいですね。

 

ちなみにこのシリーズ ザ スカイですが、本家のシリーズはもちろん、六本木にある同じく少量多皿チャイニーズの人気店・虎峰など、高価格帯から低価格帯のお店まで、様々なジャンルの飲食店を90店舗ほど経営している、GYROホールディングス傘下のひとつ、SUBLIMEという外食企業の経営、つまり店長さんやシェフが、お店の方針やメニュー・食材を自由に決められるわけではないので、まぁ現場責任者の皆さんとしては、採算重視の企業本部に対し、納得のいかないこと、歯がゆいことも、いろいろあったりするんでしょうね。(^-^;